思はず
詩のパンチラインに
「よく分からないけれど」と
書いてしまつたが
詩は
よく、分かつた處、に
宿るものだ
これは勇み足
反省頻り
神の事はよく知らぬ
それは本当なのだが ....
冬飲む水は
躰を冷やすので
内からの震へを
伴ふ
内なる震へ
何やら
神の事を思ふが
水といふ
即物的なものゝ代表格
にも
その反應は
齎されるのだ
尤も
神への震へは
....
{ルビ形象=フオルム}を一つ一つとらえ、それを書物のなかに閉じこめる人びとが、私の精神の動きをあらかじめ準備してくれた
(マルロオ『西欧の誘惑』小松 清・松浪信三郎訳)
言葉ができると、言 ....
冬日さす
湖面を西風渡り行き
岸の石垣でひとり聞き入る
しづかな波の音
水鳥が、あちらこちらで
織部色の小々波についと潜り
また現れて陽を浴びつつ
光っている
冠 ....
書けないのなら
書く必要がない
心の縁から
投げ込んだテーマが
もったり沈んでいくのを
焦げたトーストを齧りながら
眺めていた
書けていないのなら
書く意味がない
心 ....
盲いた老女は
少し哀しげに家の家具を愛しく触れる
思い出がたくさん甦り
老女の顔に束の間
笑みが浮かぶ
お気に入りのオルゴール
夫との最初のデートで買って貰った
トロイメライ ....
ほざく
ほざく
私の肩を叩き
きつと今日はいゝ詩が書けるよ
と励ます替はりに
あなたは自己宣傳に
汲々としてゐる
自問自答
たゞ老兵は去るのみなのか
否、粘れ 何かゞ生まれる迄
....
人生を捻じ曲げる、
まっすぐに終わりへとむかう
ひどく短絡的な直線を
乱暴にぐいっ、と曲げる
きっと皆は、この僕が
まっすぐ進むと思っていただろうな
でも突然、進路を捻じ曲げたから
....
とても簡単に すべては失われ
冬の窓ガラスのように
冴え冴えと濡れて光った
街そのものだ
と
あなたが評した私
哲学は究極的に 不可視である
見えないもの
知らないことを
死ぬまで
天国まで
じっと 持っていかなくちゃいけない
それは祈りだ
わたしでは どうすることもできないから
答えが ....
「日本を失敗できない国にしない」
というコピーを見た
あまりいいコピーだと思わない
日本はもう失敗できない国だからだ
だいぶ前から若い子は
「間違えたら、死あるのみ」と思って
事に当た ....
口に出すほどのことでもない
君たちに大事なものが
わたしにも大切に思われる
そんな時もあるだけ
よこを歩くひとりのあなたを
きいろい満月みたいに見ている
足もとには銀河が広がって
わ ....
夏の匂いがまた今年も風に運ばれてくる
青臭い山の薫り
土臭い大地の薫り
記憶の中で蘇る
荒い息と混じり合う快活な笑い声
額や首回りの汗を拭いながら愉しい目的地に思いを寄せたあの高揚感
....
どん底の骨と川に浸かっている
沈香砂丘に書き記した記憶がある
腐敗したつぼみが脳裏に痺れを齎すけれど
死ぬ前に丸暗記した。発達したからだつきで
行き詰まったままより展望が開けている
外見 ....
今日は満月だから
と安心して空を見上げて
国際宇宙ステーションを眺めてたら
不意に星が落ちてきた
落ちてきた星はまだ新人で
どう光っていいかもよくわからないし
流れ星になるときの流儀も ....
鉛色の暗い雲の下
群青の波間に雪が降りしきる
船の舳先に立ちすくみ
雪が痩せた肩に降り積もる
寒さのためか
失われた者への手向けか
透明になってしまった愛のためか
青い涙がほ ....
こたつに眠るねこを
羨みながら 外に出る
今日もあなたのいる場所へ向かう
小雨が 雪に
ここは山だから
どんどん降ってきた
強い風に消えそうな灯しびを
手でふさぐ
あわてて落ち ....
君が去って行った方角から
雪の匂いがする
さようならと引き換えに
雪雲を連れて来る
笑い合った日の空気は
すっかり消えてしまった
どんなに懐かしんでも
現実に戻ることはない
儚い夢のよ ....
血塗れの肉を食み我欲を振り絞りて
この剥き出しの白き骨格の響き 、
生存と絶滅の狭間に生かされ
漲り溢れる力の滾々と沸き
昇り続け挫折し尚も更に
内なる普き光の大洋
光を纏う愛の
う ....
僕がその雑誌の募集要項(每號一篇)に叛して
詩を二篇投稿したのは
正当な評価などあり得ない
と云ふ いぢけだつたのかも知れない
間違へて一回に
二篇送つちやつたんだよ
そしたらコードに ....
大學で妙てけれんな詩學とやらを
學ばなかつたS.T.氏は
言葉と戯れる術を知つてゐた
哲學者の父の存在が
邪魔にならなかつたのは一つの畸蹟であらうが
そもそも父君の哲學と云ふものが
邪魔に ....
金など要らぬとか 愛さえあればとか
それなんの真似? 雑な論
抱くはマネー まっ、そんなもん
頑張りすぎじゃないの? 少し、お休みなさいよ
重たい荷物抱えて 頑張る
それは、君のため 僕のた ....
重なる影に光が滲む
冥(くら)くて紅い円形画いて
浮かぶ天(そら)に思いを馳せ
僕はまた君を見上げる
時空の軸に身をゆだねて生きていると軽く見えてくるのは令和の大国の片割れの雄の中共のいいとこ取りの宇宙の舵取りで必要な羅針盤の、コマの技術では過去の中国製では意味ないから日本は独自のコマを大切に
....
夢は、どんなに甘くしても
虫歯になる心配のない
お菓子のようなもの
思い切り、
甘やかしてあげて
いつもいつも、
苦い苦い薬ばかり
飲まされている
心の味覚を
神様が
DV ....
〈減らず口「口減らしなる恐ろしい慣習の為祖母は賣られた」 平手みき〉
蟲の息
つて云ふが、あれは口で息
してる譯ぢやないんだぜ
氣門、そんな名前の空氣の通り道が
昆蟲たちの體側に付いてる ....
一週間前が期日だったのに
できなかったことを
今日やろうと思っても
一週間も前のことだしなって
諦めてしまう
1日遅れでも行けばよかったな
2日たっても許してくれたかな
3日って実は ....
激しく葉先を揺らし首を振る若葉
陽射しで白く光る緑と黄緑のコントラスト
まるでお互い語り合い討論しあっているようだ
穏やかな何もない
時だけが過ぎてゆく空間に放り込まれた我が身と我が魂
....
ロマン人は、馴れ合いを嫌う。
簡単に許されることを、嫌う。
マロン人は、馴れ合いを好む。
簡単に許されることを、好む。
そんな両者にとって対立を深める時代が、やってきた。
えーがな狂の時代だ ....
笑いながら
泣きながら
ゆったりと話した時間
互いの未来図を広げ
幸せになることを誓った
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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