ぽたり、汗は落ち、土に浸みた
しゃがんで草をむしる
炎天下の庭で
ペットボトルの水は
すでに
ぬるま湯
あとひと息
草の束を
根こそぎ、引き抜いた
土の中がピカッと光っ ....
陽キャ、だと
陰キャ、だと
これほどまで人間を嘗めた言葉が
かつてあったか
これほどまで父母を愚弄した言葉が
かつてあったか
これほどまで青春を否定した言葉が
かつ ....
不自由な直線で描かれた雨に
うたれている
肉体
つまりきみは
一歩も動かないまま
ふるえてある
姿という姿はめくられ
白紙というには色褪せたページが
きみの瞳のなか ....
ただ静かに
眠りたいだけなのに
からだもあたまも
疲れはてて
眠りたいだけなのに
いくら目を瞑りつづけてみても
耳鳴りはするけれど
けれどそんなことのせいじゃなく
眠れない ....
在ることの
謎に触れたとき
ウォーターと
手のひらに
書いてみる
初めて地球を生きた日のように
その鮮烈な霊気に貫かれ
ウォーターを
感じて、感じて
独り大地を
舞い踊る
....
引き出しの中でほどけるリボンの衣擦れに
回る木馬の流線型
伏せた目元にも似て
少ししびれた左手が気になって
全然関係ないのだけど
ラーメン屋から出ると ....
時計の針が進むのを見て安心する
これが止まってしまったらどんな不安に陥るのだろうかと
心配してみたりもする
パニックを予想してみたいのだろう
あらかじめ心の準備をしたいのか
平穏な日々を過ご ....
街外れの巨大な交差点に遺構のように居座っている歩道橋の橋脚に点在するこびりついたある種の伝染病による斑点を思わせる赤錆は、それが置き去られた無機物に歌える唯一の詩だとでも叫んでいるみたいに見えた、 ....
一位 静岡県 25200t
二位 鹿児島県 23900t
三位 三重県 5080t
2020年(令和2年)
日本国内における
茶の生産量
https://tea-sanro ....
ぼくは詩に戻ってきた
シナリオへの旅の途中で
詩集を出したいとか
詩人として名を成したいとか
そんな気持ちは
もはやない
ただ
夏の盛り
汗みどろになって働い ....
腐食した己から、新たな息吹が返り咲くとも思えないが
記憶に隠蔽する、なきがらを遺棄してみる
吐き出した溜息が何かになるわけもないだろうに
かえりぎわに健気を装う、雑草の図太さに目を留めることが
....
今日はコーラと
スーパーから貰ってきた氷があるので
氷入りのコーラを飲んでいる
一時だけの贅沢だ
クラッシックを聴きながら
片手でパソコンのキーを打つ
物悲しい旋律が流れる傍らで
曇った ....
悲しみが沈殿すると
このような形になる
忘れられないのか
真赤な色が燃えている
頼まれなくても
枝から落ちる
100年後のアダムとイブが
鋭い牙でかじりつく
それな
ああ、それな
そうそうそれそれ
それな
いいや、それじゃない
それじゃないの?
それじゃなくて
これじゃないの?
これじゃなくて
あれでもなくて
アレでもない
ああだから ....
胃袋にとって幸福な朝が、もう何十年も続いている。アフリカの中央部、西アフリカ、そして南アフリカでは、貴重な地下資源を搾取するために背広の匂いのする不可解な病が流行し、軍隊が治安を守り、人道的な医師たち ....
月子は、私の母のことだが、死ぬべきである
私は川沿いの円環を下り荒れた祭壇、
八百万もいれば中には中々に信じがたい神もいて、呪いを司る針金虫の神の祭壇に
軽く手首を切る
赤
月子は海に行 ....
左足ひきずる詩人は
ペガサスに連れ去られた今日という日
二度と地上を振り返るまいと
目玉をえぐり出しただろうか
オイディプスとは違って
足の指を使っただろう
もしくはアルテミスに射られただ ....
お母さんが汗水玉一生懸命作っている
色とりどりの水風船
兄弟二人ははしゃいではしゃいで
弟は一番大きな声で叫んでいる
水風船を道路に力いっぱい叩きつけて
あちこち破裂お母 ....
睡眠導入剤と
睡眠を維持する新薬と
抗うつ剤と精神安定剤を
糖質オフの発泡酒で流し込む
食後の話しだが
食前は三食とも
糖の吸収を抑える薬を飲む
それは夜で
朝は食後に糖を下ろす薬二種 ....
今日もよく働いたものだと
よろよろペダルをこいでいく
農業振興道路
なにとはなしに空見れば
何日目の月だろう
月はやっぱり女なのだ
スナック『夜空』のナンバー1ホステス
....
白く輝く
美しい雲の階段が
地平の彼方から
こちらに向かってのびている
ほんのわずかな時間だけ現れる
天空への道は
月へ帰っていった
かぐや姫が
今にもでてきそうな気配 ....
○「金は怖い」
金がたくさんあるということは
とても怖いことである
まず盗まれるおそれがある
次に騙されるおそれがある
それから心に隙が出てくる
また人の気持ちがわからなくなる
それから ....
二〇一七年十三月一日 「日付のないメモ」
彼は作品のそこここに、過去の自分が遭遇した出来事や情景をはめ込んでいった。あたかもはじめからそれがそこにあって当然と思われるはめ絵のピースのように ....
ばらばらと歩いていると
ばらばら
というこの擬態語は
この場合使えるのかどうか
複数ではなかったが
(そのつもりだったが)
個人的にある程度ばらばらと
歩いているつもりだったが
....
滑落し、転がり、露出した幾つもの岩石に研磨されながら、激突し、砕かれ、折れ、失い、果てしない距離を、途方もない時間を、次第に確固たる死へと導かれてゆく、ただの夜に迎える感情のおおよそにはそんなビジョン ....
分からなくなってしまった。
わからなくなってしまったままで明日も生きていかなければならない重圧に耐えながら明日を生きることがわかりきったなかで今日を終えることがわかりきっているなかで明日を迎える
....
導火線をちらつかせた犬歯
はてしない蒼は向日葵に覆われ
希望に呑まれる
霹靂
どこまでも空をわたり
たとえ
海と絆いでしまえば 茎は
谷と裂いてしまえれば 枝は
踏み入れた
一鈴は、 ....
日々がどよめいている
宇宙が波打っている
『遠い遠い』と手を振る君
)何かが湧き起こり
)何かが爆発して
)すべてが終わり
)すべてが始まろうとしている
)名状しがたい何物かが流動し ....
もう来年の夏物で賑わって
いるんだろうなあ
ほらっ、ファッション業界は
サイクルが早いから
と言ったら
「それはパリコレ・・・」と
若いオネエチャンから
寒々しいツッコミが入った
....
思いつかない時
どう考えても
全く思いつかない時
ありますよ、そりゃ。
あるでしょうよ、そりゃ。
それでも
ありますよ。
粘りに粘れば
うっすらとそう
見えていなかっ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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