飛ぼう
思い信じることが大事
目を閉じれば私は大空を自由に飛んでいる
風に吹かれ
青い空に抱かれて
自然に包まれ穏やかな心地
そういつだって飛べるのだ
思ってさえいれば
香ばしい匂いがして
私を育ててくれた人が
パンになってる
押せばふかふかするくらい
焼きたてだった
少し離れたところに
積まれた下着に向かって
丁寧にお辞儀をしている
どこが手か足 ....
「あなた」
私の好きなあなたが
そばにいない時のほうが
あなたのことを想っていられるし
あなたを好きでいられる
私の好きなあなたが
遠くにいってしまったほうが
私のあなたを忘 ....
ぼくが
せいいっぱい
こつこつと
いきてゆくこと
は
きっと
きのうまで
こつこつと
いきたひとの
ねがいをかなえること
きっと
あしたに
うまれて
こつこつと
い ....
ふたつに割ったチューチューアイスを
仲良く食べましょう
ありきたりなことしましょう
やり残したこともそれほどないし
あとはもう
チューチューアイスでも食べていましょう
チューチュー
チュ ....
畑の真ん中から
どっしりと重い夏をもいで
両手で抱えた
なんだか地球を抱えている
そんな気がした
畑の真ん中から
重い夏を汗を流しながら運んで
丸い大きな宇宙の中にそっと入れた
....
うふふふふ。
いいもんだ。
もう引き返さなくて良いのは。
良かったじゃないか。
僕なんかの思い通りに
ならなくって。
すべてうっちゃらかして、ぶらぶら。
ご近所の真っ昼間 ....
論理が矛盾を語る。今日では喧騒が沈黙を凌駕している。都心の中を見つめる人。一通りの流れに煽動され、覚醒された。権威が腰を下ろすと自由になる。革命はその胡座に一つの欠伸を残す。怒りは隙間に貶される。
十 を学び
十 を知る
十 を学び
十 以下 を
理解する
日々の果ての
朝、(辛うじて未だ夏の、)
誰よりも先に、空が
窓で泣き出している
日々、とは
ひとつづきの熱風だった
その果ての、床と素足に
夏だったものが生温か ....
くつろいで
恐竜の目覚めるのを待ちます
朝はまだ明けきらず
草の葉は湿っていて
庭に出て あくびを食べます
太陽と面を付き合わせれば
犬の鎖がじゃらじゃら
散歩をねだり
草っぱらの ....
マニュアル化した人間が
安心感を抱えてやってくる
むやみやたらと傷つけて来ない
フワフワな人々
わたしも優しく優しく言葉を選んで
上っ面な相槌を打つけれど
{ルビ空=うつ}けれ ....
真珠は白くて綺麗に丸いからキライなのだ
かわいげのないそのコドモは
そんなふうに思っていたものだったが
世の中には白くない真珠もあれば
丸くない真珠もある
そのコドモは
真珠そのものよりも ....
「夢ばかり見ていたあなたも大人になったのね」
そんなことを口走った夢を見た
ハーゲンダッツのカップの中で溺れていた夜
抹茶色のスカートを捲り上げて
「さあここに来て頂戴」
そんなことを口走っ ....
なにげない言葉がこの胸に突き刺さる
悪気はないんだろうけど
明日への扉を閉じられた気分
なにもする気になれず
時の流れを傍観する
僕は逃げない
この苦しみをかみし ....
東京は尖がり帽子が良く似合う
灰色のビルが地上を闇に染める
蛍光灯がなければ新聞も読むことも出来ない
一軒家に暮らす老夫妻はそう言った
彼らの声は誰の耳にも入らず
その生涯を終え気 ....
昼はいやだな
いつも夜のことばかり考えてたいのさ
暗がりの肌に色を溶かしあえば
はしゃいだ記憶は 消えていくのさ
僕がとびだすのは だからそれが理由さ
いつかはどうせ なくなる ....
ひっそりとした山の中に
一筋の銀色の水が
きらきらと輝きを放ちながら
そばに開く大きな葉に
花を咲かせるように
静かに脈をうつ
時折り光が流れの中で止まり
うたかたとともに消えてゆく ....
と、老僧は語った。
多足類が涙を流しつつ
這い入る大きな三角屋根の工場
そこでは葬儀が行われている
背後の静かな台地へと登り
鬱蒼とした墳丘へ矢を射掛ける
観自在菩薩は忽ち化身して
今は ....
道路に燃やした黄色い花が夏を点灯して
遠方の優しい風は透明であった
そこに震動して遠くに人々の足音が停止したときに
枯れ始めたという即座の真実
汗に濡れた頬の上で見られたどんな意味も ....
丸い生きもの
閉じかけた
小さく細いまなざし
右よりも左が大きい
風で傷んだ
艶の無い肉体
自分のための四肢を失い
うるおいだけがあふれんばかりの
何も感じず
何も見 ....
私はカフェオレが飲みたかった
いつもなら簡単に飲めるのに
なぜこうも少し事情が変化するだけで
シンプルではなくなるだろう
ある時突然、目覚めるかのように
人の思惑が人の数だけ違ってる事に ....
見栄は ある
だけど
そろそろ勘弁してもらえませんか
質の善し悪しの問題じゃ
ないんですよ
牛乳が飲めない私は
不良ですか
{引用=
「先生も
昔は牛乳 飲めなかった ....
毎日が命綱なしの綱渡り
いつも極度の緊張の中にいた
何度となく足を滑らせ
地面に叩きつけられる
心も体も疲弊してゆく
翼を捥ぎ取られ自由を奪われ
綱を渡ることだけを強要さ ....
蚊取り線香の匂いは嫌じゃない
赤い先からあがる白っぽい糸
もうここには無い白髪頭を思い出させる
分厚い本はなんでも友達だった
謎解きを私にさせて
ご褒美のアイスはいつも私のためにあった
....
透明になった空気に
触れる、菓子パン。
潤いの足りない唇に
触れる、あじさい。
頭に浮かぶオーパーツを
平らげて
電動マッサージチェアに
体を預ける。
軋むように
揉 ....
アリゾナの砂漠は
きっと月面に繋がっている
グランドキャニオンのどこかに
秘密の抜け穴があって
そこを通ると
ほら
一瞬で月面に
だから
インディアンの羽飾りは
月に似合 ....
鱗無き大蛇(をろち)は
盲(めしひ)の蒼馬(あを)に絡み付きたり
月いづくにかあらむ
月すでに落ちぬ
花は蕾のままに立ち枯る
はや花は咲かざり
蒼馬は臥して息絶え
大蛇は泥中 ....
白くなった。山なりのダイヤモンド。
湧き上がる歓声には喜びと悲しみと、
振り抜く。追い縋る。
背負ったナンバー。回る打順。
へい、ヒーロー!
今君の目には何が見えるかい?
ペットボトルの中の液体が
あなたの喉に落ちてゆく様子を眺めながら
みんないつか死ぬのだ
ということをあらためて確認する
悲しみよりも大切なのは
明日の朝食べるパンで
切なさよりも大 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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