イプシロン、シロンの岸辺に
登録された腕輪。
水仙ではなく、雨の裏側から
一束の蓴菜。
飛び出したまま、ジャングルのパターンを
繰り返す。
落水、フレスコは激しく燃焼する
岩壁。
電動 ....
夜が深くなった頃
静かな優しすぎる時間
窓の外では月が おやすみを呟いて
それでも声は透明で音すら存在しない
昨日見た夢の断片も もう忘れてしまった
読みかけの本を開いて
いつか千切れ ....
高速道路を猛スピードで駆け抜ける
僕の残像
世界が回るのに意味なんか無かった
心に響け言葉
僕だけ君との感情壊してよ
何かんか眠いよ泣きたいよ
消える消 ....
今のはシャンプー? それともリンス?
またわからない
そもそも体は洗ったろうか?
ごしごしタオルがカランの上だ
きっと体は洗ってる
だから今のはシャンプーだ
そしてリンスまでいったのか ....
私はスッと退きました
嬉しいような
恥ずかしいような
変な気持ちが身体中に広がりました
夢月も壁から唇を話すと
ゴハンを落としながら言いました
「紅香って
もしかして俺に惚 ....
ただ 時間だけがやさしく流れてく
息ができないほどの苦しみも
涙が出ないほどの悲しみも
ただ 時間だけがやさしく包み込む
数え切れない静かな夜を
終わりないページをめくるように
....
五月晴れの代わりに雨だれを聴いていた
灰色の鬱屈が繭のように気分を丸め込む
長過ぎた梅雨の間に熟成され黴びた心は
あおく澄み切った夏空に溶け出していく
剥き出しの感受性は些 ....
くちなしの花が咲き終えようとする頃に
空はセロファンのように震え
雨粒をくわえた鳥がひと足先に海へと向かう
砂浜に音も無く降る雨が
そこから遠い鉄塔の下で匂っていた
しだいに背の高くなる ....
ぼうや
物事には
三種の仁義と いうものが あるのよ。
バブル全盛期
汗も 涙も 散りばめて
狂ったように 踊っていても
楽しくて しかたない 振りをして
頭は 遣っていたも ....
幼い少女の顔は蒼白で呼吸も浅い
傍らには少女の父親と母親が涙を堪え
白い小さな手を握りしめていた
少女は朧げな目で天井を見上げていた
そこには黒髪、黒装束、黒い翼の少年が
宙に浮いて少女 ....
ぼくはまた青い砂漠にすわって
アルデバランを見ていた。
遠い星は焦点からうまく逃れる
。
ぼくはあきらめて少し横を見る、すると
たちまち機嫌を直したアルデバランが
現れる。
子どもの ....
煙草の味は未だに知らない
隣で君が吸っていても欲しがる訳でもなく
火が消えるのをゆっくりと見つめていた
煙を纏い切ない横顔を抱きしめたら
それはガラス細工の様に壊れてしまいそう
裸体を見 ....
深い眠りに堕ちる前
世界はまだ明るく
人々の顔は希望に満ちていた。
草木を通り抜ける風が
するどく影を追い越した
白い花を咲かせた陽だまりで。
心が震えるばかりの
ちっぽけな安ら ....
陰に傾く風の段
昇る背のうた 色の段
去る朝に向け振られる腕に
空に光にたなびく水旗
棄てられた明るさの街を駆け
風に剥がれたかけらを歩み
曲がり角の影の息を踏み
置 ....
おまえもゆっとけ
まーたんおやちゅみー
おなまえは?
がーたん
そう、でもニワトリっぽいよね
ニワトリのがーたんでいいじゃん
まーたんおやちゅみー
おやちゅみ ....
空虚な腹部で
命と鳴いている
今日は夏だ
われんばかりの空だ
あぁ、こぼれてゆく
大地の精霊を
宿す
からだは
青空のもとで響く
首すじに光る雫を
ハンカチーフにすっと吸わせる ....
風が穏やかにゆっくりと
空へと舞う朝
葉がかすかに揺れ
鳥が一日の生の活動を歌う
空は青色のまますべてに渡りきり
今日一日の大地を見守る
風がゆるやかに高く
空へと向かう朝
葉 ....
きれいに消し去って欲しい
あなたの腕で
わたし自身では消せなかった
こころのなかに棲みついたもの
胸騒ぎのようなもの
きっと消せる あなたなら
その腕でわたしを抱き上げて
森の奥深く連れ ....
各駅列車がゴウンとかガタンとか
あんまりうるさい音で行くので
旅の記録も記憶も
まるで陽炎のように歪んでしまいそうです
最近では冷房がしっかり効いていて
天井の扇風機はすっかり黙って ....
ねぇ、もしアナタが。
「好きな人、できた。」
って言ったら。
僕はどうしたら良いのかな。
全力の笑顔で喜べば良いのかな。
独りで生きていく準備をしたら良いのかな。
....
それは太陽の発する光の中でも
青い光が空気や水蒸気や色々な障害物にぶつかって
屈折を繰り返し地面に向かって来やすいからなんだ
僕らは
その光を見て空は青いと感じてるんだ
僕らの視覚は ....
獰猛な夜が
虹の谷を蔽う、
ラベンヌの香りを
「あっ
という間に消し、
タムナスをこえて
....
「純粋」と「不純」の間で
へたれた格好をしている私は
どちらにも届かせようとする
執着の手足を離せない
一途に腕を伸ばし開いた手のひらの先に
「透明なこころ」
( 私は指一 ....
人目をはばかりながら夜は
汗ばんだ首筋に歯をたてる
梳いた黒髪をかきあげて
受け入れてしまった恥辱
かつて少女の頃に見た
甘美な夢とはほど遠い
なんの形も示さないのに ....
生と死のあわいにあるような
手のひらの温度 くちびるの温度
境界を崩す行為はしめやかなる葬儀
(葬儀?…それは誰の…?)
白い白い手の甲に歯を立てて
暗澹たる闇に向けてひとしずく ....
腕が水槽に設置される微弱な星座
踝の奥で言祝ぐ大きな鱸の顎
遮断機の在る海峡 剣、苔生した社
孕んだ白蛇が吐瀉し 漆の
蓋は不要な裂傷 耳を捨て
総ては潮の寛解 如来
肋骨の下を削る泡の様 ....
まどろみの中目を覚ます
生温かい部屋の中はきれいに整ってる
昨日の続きの今日が訪れる
なんの成長もないまま
しがらみだけに囚われて
未来の予想図は鉛筆で書いて
すぐ消える ....
二人の心はすれ違い
楽しいデートのはずだったのに
「そりゃないよ」のひとことで
私の心はまっさかさま
晴れなのに雨
今日はデート
私の心だけ雨もよう
きのうの恋はどこ行ったの?
....
短い糸を紡いでいくの
細いから、切れないように
いつか太い糸になりますように
祈りながら紡いでいるのに
そんなにも簡単に仕上がりはしない
紡いだ後から ほつれてくから
縦糸紡い ....
白く沈黙する病室の内で
遠くに寝ているあなたと共に
403号室は透明に生まれ変わる
ベッドは意味も無く回転している
風は、呼吸もせず感情も持たずに
無機な白いカーテンを翻すだけである
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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