過ぎ行く時の中で後ろを振り返る
足跡がぽつりぽつりと伸びている
何かを抱くわけも無く次の一歩を進む
その動作が無意味で悲しくも在った
だが、声に成らずに喉で停まった
目の前で足 ....
二十一時、地下鉄で電車を待つ、
わたしに、
「みんなで飲みに行くんだけど、どう?」
他の班のチーフJが、
革ジャンに、ロングブ ....
仕事から家に帰宅して
「ただいま」
と言ったら
「おかえり」
と昨日の自分が出てきた
相手の自分はいたって冷静
ものすごく驚いている自分だが
自分が落ち着いているので
自分も平静さ ....
昔は全ての言葉を追いかけていた
だのに僕と来たら
一つの言葉すらまともに喋れない
昔は全ての思いを伝えられると思っていた
だのに僕と来たら
一つの思いすらまともに伝えられない
そう ....
キリンという名の
魚がいる
もちろん
首が長いのが特徴なのだけれど
サバンナの夕日を思い出すと
時々自分の鳴き声が
わからなくなって
溺れてしまう
『コレカラミッカカン
アナタヲニンゲンノ
オンナノコニシテ
アゲマショウ
イチバンオオキナキノ
ネモトカラ
アカイトウメイナイシヲ
サガシナサイ
ソシテツキガ
シ ....
ぼんやりとうつつの白い部屋のなか
時折降りてくる過去からのデュエット
驚くほどに長い時を越えて出会えた
浮き沈み漂うだけの魂よ
広く輝く未来への扉
開く勇気今日こそ ....
潮が引いていき
潮溜まりに一尾の魚が残された
魚の名は ユア
アユではない ユア
ぼくはユアを追いかけて
潮溜まりの周りを
めぐる めぐる
ユアはどこ?
夕日が落ちてきて
水面を塞ぐ ....
かつてお前はあんなに
力強く 熱く燃える目をしていたのに
風のように自由で その歌声は若々しく
どこまでも駆けていけたのに
お前の炎はかくも色褪せ
かきならす竪琴は銀のささやき
お前は{ル ....
きれいな若者たちが
無惨な船首に触れるとき
潮騒は
永遠の座を退こうとする
これまでもこれからも
財宝は
何一つ約束を交わさない
けれどもそれは
語り継がれず
求めるこころの ....
本が泣いてわたしになる
わたしになってわたしは
栞を探している
手を伸ばすとその向こうで
むかし弟をしていた人が
雑草を抜いている
外には他にも生きものがいて
窓という窓は
....
語らう小鳥の 囁きも
野を渡り疲れた 風の旅行着も
みんなみんな小綺麗に 仕舞い込まれています
雨の衣服のポケットに
消えた森、そのものが すっかりと
畳み込まれているのです
だから ....
俺の言葉は恥部だ
むしろ密やかならんことを請う
ずぶ濡れでカラカラ笑う骸骨だ
俺の言葉は赤んぼだ
届く日を待つ恋文のように
脚も無いのに歩こうと ....
am8:03
手提げ鞄にランチパック、
ビッグカツと都こんぶ
今しがた立寄ったスターバックスで
熱いのを詰めたばかりの魔法瓶等
am8:44
ダークスーツを着ていても
心はいつだ ....
{引用=※できれば声にだして、詠んでみてください}
迷い人よ
汝
振り向くことなかれ
眠る肢体の硝子の呼吸に
空の落下を錯覚する
心音の宙に浮いてきそうな静けさに
めまいしてうつむく不意なかたちで
水性のからだへと溶けそうで
うわ言をもらすあなたの手に
ドライフラワーを一輪 ....
薔薇を摘み取るたびに
指先から真っ赤な花びらが滴り落ち
傷口から種は芽を産む。
生き残った太陽の 山岳信仰
恐らく 我々の 旭日は 肯定だ
全てを 信仰へと 受け止められ
廃車の 並に 乗り
向かうべき 場所は 汚水入れ
今日 障害者を 見た
その 香りは 太陽の ....
夜空の道路状況はいつだって
盆暮れ並みの渋滞中で
高速通信は歩いている人に追い越されていく始末
こんな感じじゃ
にっちもさっちもどうにも
はかばかしくないのは見え見えで
さっきまで ....
海に臨み
未来を望めば
思うままの想像が創造される
時を計るものはなく
場を治めるものもない
夜が明けるとともに
心の扉も開き
自分自身が解放され
痛んだ心は快方へと向かう
....
どうしようもないものが
わたしをはてなくめぐるとき
あなたはなにをしている
夜から朝に変わる蒼をみつめるとき
わたしは夜のくらげさえしらない
残されたものだけが疼いている
意味のな ....
夕涼みに飽きて
地平線へ君を沈めた
ぬくもりと共に沈めた
幾つもの日々を沈めた
夕涼みに飽きて
突き抜けた夜の先を想った
ぬくもりを求めて
冷えた心に息を ....
パイロットサングラスを頭にのせた、
巫女たちが夢に見る黙示録―
蜘蛛の巣一つない大広間。シャンデリアの上、
タキシード姿でシルクの手袋を咥えた燕が
フィアンセの現れる柱時計の 時が打たれる ....
ゅぽ。
ぽぎぎほぎぎ、
はぎぎぃいげげぽここ、
ぉぱぱちゃぱぱぱ、
ほぎゅ。
ぅゆゆゆゆんゆんゆん。
んゆぅんゆぅうちゅーぅゆ。
んちゅうちゅうーゅ。
....
百花繚乱に煙る 夏の夜空をバックに
綿菓子や林檎飴を手に手に
すぎてゆく人々の自由気儘な横暴さ
俄かに沸いた川べりの雑踏
何処となく、ふてぶてしい輩の座る
露店のならぶ賑わいと傍らの ....
夜のてっぺんに貼りついた
白く滲んだ月が
匂い立つような美しい夜
今夜もまたあたりまえのように
誰もが
それぞれの生を生き
それぞれの死を死んでいく
いま
ここでおれが生きてい ....
うすぐもり ぎんいろの
ひかりたたえた
くぼんだかがみのなかの
ちいさな
しあわせ
まだここにあなたはいた
片足だけ残って、小石を崩していた
篠突く雨に耐えかねて、隻脚は交わるように
ユグドラの樹の上に、交差した根に添えた
あなたの隣に倒れこんで、首に見 ....
たとえば
地下鉄のホームにゆらめく陽炎を見ることができたり
たとえば
街中の吸い殻捨ての汚れが気になったり
そういう人だけが
私と出会えるのよ
そういう人だけが
私といても大丈夫で
そ ....
見上げた空に 月
朗々と歌は聞こえ
足元に 花
虞美人草は 濡れてなお美しく
空は堕ち
心を 見失った
裏切り そして背後に
大いなる 意志
是非もない
この天は
誰の物で ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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