一匹の黒猫が地下の廃道を歩いていた
今はもう使われることのない遺跡の廃墟
ここはその下、網の目の様に入り組んだ迷路
所々崩れて光の差すところもあるが
ほとんどが真っ暗闇、不気味なところだ

 ....
わたしが遅めの初潮を迎えたとき
母がお祝いにとお赤飯を炊いてくれた
(今の子もそんなお祝いしてもらうのかな
膨らみ始めた胸の先が痛かったりして
ちょっとだけ…おとなになった気がした
それから ....
「会いたいよという切なさ」

例えば、遠くに愛しい人がいるのなら
例えば、普段も会えなくなったなら
例えば、会う為に理由が必要だったなら
例えば、片思いなのにずっと会えない事になった ....
昨日A子と買い物に出かけたらればの希望的観測に囚われた僕によく煮た大根みたいに柔らかい脳みそがぷるぷるとお母さんの乳房そっくりに食べられたのは昨日見た夢の続きの逆再生劇場でB子の崩れたお顔と同じく蕩け .... 貴女が大好きでした
他の誰より
自分自身より
貴女を愛していました

貴女は私によく似ていて
性だけが違っていました

惹かれました
呑まれました

貴女と共に在ることを願い
 ....
いったこともないくせに… 水平線上の街は
曖昧な輪郭線と
いつまでも ぎらぎらと揺らいで
浮かんでいる 何もない所で

水平線から
地平線へと
流れゆく太陽
魂は {ルビ何処=いずこ}より生まれるか?

留 ....
空に連なる白い花々が
青い大河に咲き誇り
そっと揺れはじめ
新しい季節が
空から舞い降りてくる

ふうと風が吹くたびに
花はなびき
ふと手に届くのかと想う

我に返れば
その飾ら ....
彼がいる。
此処彼処に彼がいるので、
落ち着いて眠れない。

彼は日暮れになると満ち満ちてくる。
丑の刻を迎える頃には、
遙か彼方まで彼で満たされる。
此 ....
二人の自分
静と動の自分
冷と熱の自分

ほんとはね、
もっといいたいこといっぱいある。
どうすれば一番いいかもわかってる。
素直に正直になれたらいいのにな。
ちゃんと貴 ....
上手くいくはずないものが沢山ある
知らなければいい
見えなければいい
朝焼けに浮かぶ記憶が
夕闇に消える叫びが

求めてはならないものがありすぎて
聞こえなければいい
触 ....
自由とはなんだ

何でもある、何でも出来るこの世の中で
何にも出来ない人がいる

笑いながらお酒を飲む人たちがいる中で
泣きながら銃を構える人たちがいる

こんな閉鎖的な世の中で
自 ....
見た目が
醜いからといって
避けていたら
切りがない
修身の教科書に
書き込んだ

宿題をみてやるから
飯を食ってこい
そんなことを言って
自転車ごと ....
おのれの呼吸が
一つの音であるということ
それは
あまりにも気づき難くて
ともすれば
日々の暮らしの意味さえも忘れてしまう


月の満ち欠けは
暦の通りに
全く正しく空に映るの ....
ある朝ぼくは
独りであると気が付いた

ある朝ぼくは
泣いていたのかもしれない

ある朝ぼくは
君に逢いたいと思った

ある朝ぼくは
月を見つけた

ある朝ぼく ....
けれども
遠い場所へと離れていった
あの人はいつも笑っていたはずなので
それだけを支えとして立ち並ぶこの街は
寄り添うには頼りない爪先でしょうか

高い高い都会の空は見えますか
私を繰り ....
この島で一番大きなカブトムシを捕まえる、
が男の子の最近の口癖です。

何がカブトムシ捕りへの情熱をかきたてるのか
よくは分かりませんが
男の子にとってカブトムシを捕まえるということは、
 ....
どんどんと
仲間が殺されて
一匹の子豚は恐怖心を抱く
だから
食べて
食べて
気を紛らわす
食べれば食べるほど
「おいしい豚」になることを知らずに

私もなんだか最近は
どんなに ....
 小さな体に大きな生命力
 
 まだ話すことも歩くこともできないのね

 起きてる間は常に泣いてるか体のどこかを動かしてる

 人は弱いもの

 母の父の愛がなければ生きていけない
 ....
あたしの居場所はどこなんやろ?
学校にいるのわな
虐められてるわけちゃうねんけど
ちょっとな
居にくいねん

あたしの居場所はどこなんやろ?
外におってもな
いつだって独りやから
虚 ....
傲慢で欲張りな男がいた
金貸しをしているその男は
期限を延ばすことは絶対にしなかった
金が返って来なければ
代わりの品を取り上げた
女、子供の時もあった
男の借金の為に首を括った者もあった ....
いつもいつもいつも自分に非があると思って生きてきて
悪くなんかないよ、って不意に頭撫でられたら泣いてしまうでしょう?

どうして君はそんなにも優しいのだろう。
綺麗になりたいと思うよ。
はや ....
「中々、来ませんね」

「そうですね」



「…?お二方、何を待っているので?」



「シですよ」

「シ?」

「死を、待っているのです」




「もう五 ....
机の上に三冊の本を並べる。 

一冊目を開くとそこは、
林の中の結核療養所。 
若いふたりは窓辺に佇み、 
夜闇に舞う粉雪をみつめていた。 

二冊目の本を開くとそこは、
森の中のらい ....
ほしぞらを すぎて
かえってくる
すてて いったものを
ひろい あるいて
くらしに もどる 


※BGM→http://momo-mid.com/mu_title/i_riders_i ....
電車の中で、野菜ジュースを飲み終えて 
空になったペットボトルを、足元に置いた。 

駅に着いて、立ち上がると
すっかり忘れていたペットボトルを蹴飛ばして、
灰色の床をからから転がった。 
 ....
同僚の刑事が撃たれ
必死で犯人を追いかける
署内の刑事たち

寝る間も惜しみ
老いた身体をものともせず
みんなで協力して
ついに犯人を追い詰めた

ぼくはそこでテレビを消した

 ....
荷台に歌い娘を乗せて
進む先にカーニヴァル
陽に焼けた顔をヴェールで隠し
うつむいて旅の疲れを見せるジプシー
誰の顔にも笑みはない

荷台に歌い娘を乗せて
進む街にカーニヴァル
薄くぼ ....
日常の軌道を{ルビ反=そ}れて、
行く当ての無いバスに乗る。 

車窓に薄く映るもう一つの世界の中で、
駅周辺を流れる人々の葬列。 

葬列の流れる行き先に、渦巻いている濁った泥沼。 
 ....
駅のベンチにそっと腰かける
立って地面を見つめるよりも
地平に近い感じや
上目遣いに空色を伺うあの角度
それらが僕は好きなのだ
ベンチの背もたれに体重をずしっと預ける
浅くかけ ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
天国への調べ[group]ajisai2*06/8/30 12:15
不浄の力[group]恋月 ぴの19*06/8/30 12:14
「会いたいよという切なさ」Taka★H...1*06/8/30 12:04
遊星からの文体X。whippo...206/8/30 11:48
愛しい人へ106/8/30 10:37
思い出のカスピ海A-29106/8/30 9:22
26、蜃気楼 【しんきろう】[group]雨宮 之人1*06/8/30 7:25
飾れぬ花ぽえむ君13*06/8/30 7:15
「 彼。 」PULL.13*06/8/30 7:10
二つ桐野晴006/8/30 4:54
106/8/30 4:53
自由エンジニア猿006/8/30 4:39
美しき謎あおば3*06/8/30 3:37
ノクターンには逆らえない[group]千波 一也19*06/8/30 3:05
月虹れるむ606/8/30 2:57
空路霜天206/8/30 2:14
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