くだらない毎日に唾を吐き捨てて
お座なりの笑顔を君に送った
くすんだ血液はそれでもまだ
透明な濃度を残している
頬つたう雫はとうに
枯れ果てていたのに
その部屋のドアには
いつも鍵なんてかかってない
何を見るでも無くつけてあるテレビ
壊れかけのVHSプレーヤーの中から
半分だけ顔を出しているアダルトビデオ
埃をかぶった少し古めのDVDプ ....
混みあった電車の中で
携帯電話の画面を見ながら
泣いている男性を見かけた
年齢は三十代前半くらいだろうか
声はあげずに
時々
窓の外や
中吊り広告を眺め
今にもぐしゃぐしゃになりそうな ....
大好きな88円のぱんがあって
忘れてはいけないと思うことが
毎日いくつかあって
でもどうしても忘れてしまうことが
毎日
いくつもあって
泣きたくなるような事ありますか
大好きな人 ....
君は海の顔した猫なんだから
もう少し大人しくしたらどう?
どこに顔があるのか謎の赤ちゃんしわしわ
毎日元気に泣いたり笑ったり
打ち寄せる波に揺られて
今日も元気に
泣いてる
....
犬が吠える
犬だか熊だか分らないが吠える
咽喉が千切れんほどに吠え立てて
何が悲しくてそんなに吠えるのか
じーさんの運転する軽トラが
一方通行の道を歩く程の速度で通り過ぎ ....
早朝
{ルビ浴衣=ゆかた}のまま民宿の玄関を出ると
前方に鳥居があった
両脇の墓群の間に敷かれた石畳の道を歩き
賽銭箱に小銭を投げて手を合わす
高い木々の葉が茂る境内を抜けると ....
どうも今気づいたのだけれどこの部屋は広すぎるみたいだ
15畳のワンルーム
機能的なキッチンとダブルベッド
持ち服を全部入れても半分くらいのクローゼット
ほとんど空の本棚とオフィスのようなデスク ....
2枚目のハンカチで汗をぬぐう
いつものこと
当たり前に夏がきて
もうすぐ去っていく
スクランブル交差点の人ごみの中
ふと君とすれ違った気がした
振り返った瞬間には
ごく普通の ....
胎盤干からびろって罵られたって、
わたしは
歯茎の色が不愉快だって言われたって、
わたしは
いつまでたっても黄色、モンゴロイド
ひっぱたかれると痛い
誰かの ....
皆、同じ場所に居た。
何もない同じ道を、同じペースで歩いていた。
時に笑いあい、時に励ましあい、時に喧嘩し、同じ時間を共有していた。
気がつくと僕は、皆の背中を見て歩いていた。
誰も振り向 ....
ぼくが持ってるこれと
きみが持ってるそれを
合わせてみよう
そしたら何か
生まれるかもしれない
もし上手くいったなら
それを恋と呼ぼう
君が正しかった
涼しい顔で言い放つ声は
激しく震えていて
あたしは
泣いてしまうしか術が無かった
どうしてもっと早くから
前を見ることをやめなかったのだろう
あたしはいつまでも独 ....
とってもみっともないね。こぼれている。どこからか
寂しい景色がぶくぶくと反復を続けています。
そとは雨。レンガの建物のほかにはぼやけた空。寝ぼけてたり。
ほいで午後からの陽気はいっそうおれにとっ ....
あなたはカメレオンではありません。
この一文からは何の信憑性も
感じることができないかもしれませんが、
あなたはカメレオンではありません。
ところでご存知のとおり、
カメレオンは周囲とま ....
秋の花は
野に咲き
心に咲き
夢に咲き
思い草
桔梗の声聞く
菊あざみ
紅葉ばかりが
秋ではなく
花も実も
身も心も
染めゆくは
秋の風
秋は野に咲き
心に咲き
....
各停は乗りません
急行しか乗りません
エスカレーターも
立ち止まりません
いそいでますから。
ネットは光です
メエルよりデンワです
....
今道端で
鳩が死んでました
通りすぎる誰もが気付かなかったので
ぼくはその鳩を。
とにかく
詩的だと思った
「…による死者は既に300人を超えており、なお180人以上の行方不明者が残されています。この事件がロシア国民に与えた衝撃は計り知れず、プーチン政権への打撃も大きいのではないか、と懸念されています。次の ....
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
お前を映して
見ていた
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
映ったお前は
....
買い物の整理も終わり
お風呂に入り
ご飯を食べると
私たちは
二人っきりでお菓子を食べていました
「なあ?テレビ見ても良い?」
私がうなずくと
夢月は
本で見たにんぎょひめが出ている
....
山際を ゆく 入道雲に 君の歌を重ねてみる
キレイなものにキレイなものが重なって
あぁ なんて僕に不釣合いなのだろう
思い出したように 吹いては止む 夏の風に
君が呟いた いくつも ....
{引用=
青空の頁に
透明になった夏を
しまい
あなたの残り香を
時の風紋にゆだねる
世界は書物であり
読み飽きるはずもない私が
虚ろに頁を繰る
わたしはどう ....
ダチョウはいきなり
炎天の平原を走り出した
太い頑丈な足で
砂地を蹴立てて
彼の後ろには
砂埃が舞い上がり
動物たちは
砂つぶてをくら ....
最初の一口は甘く冷たいらしく
あなたは舌の先を上手に使って
丁寧に私を舐めるけど
どこまでも続くバニラ味に
途中であなたは飽き飽きし
コーンをかじってしばらくすると
....
擦ったら君が出てきてくれないかな
コーヒーの入ったただのグラスに
奇跡が起こることを ひたすら
ペンが進まなくて 紙は白いまま
今日は目も合わなかったね
顔をそらしてたのは僕だけど
....
リストカット、オーバードラッグ
鬱病患者の陥りやすい行為
気分が落ち込みすぎると
自己否定ばかりして存在を消したくなる
自分という存在が完全に無くなる
死ぬこと ....
ちょっとだけ
きれた牛乳を買いに
近所のコンビニまで駆けてった
帰ってくると
ドアにはさまれている紙きれ
『ご不在でしたので持ち帰りました』
誰からの届けものだったのか
....
のっぺりとした日常に
私は何のビジョンも描けないまま
とりあえず今日の仕事を片付ける
意味など求めるのは野暮なこと
仕事帰りは1人家路を辿る
どこにも寄り道もしないまま
寝 ....
風の手触りなど
いくらでも描けてしまうように
わたしとあなたの
輪郭は
ありふれた景色なのかも
知れないけれど
戯れることの
ひとつ
ひとつに
やわらかく透ける名前があって
眠 ....
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