目が見えているとき人は
明かりを尊ぶ
暗がりを恐れ
不自然に遠ざける
生きているとき人は
生を尊ばない
死をも尊ばず
無為なときをすごすものもある
目が見えなくなったとき人は
....
どうしようもなくて苦しくて胸が
どうしようもなくてただ泣きたくて
そんなときに限って空のティッシュ箱
なんだか少し可笑しかった
堪えきれずにこぼれた涙が
行き場所を求めて彷徨い ....
# "Hypochondrie"
真鍮製の飼い犬の交尾を見世物にしなさい
放物線なら黒い牛皮のしなりを写生しなさい
私の背中に治具を当てて看板娘を設計しなさい
....
優しく、なりたい
暖かい部屋でうずくまると
人たちの裏側が透けて見える
思うほどには
複雑に出来ていないのかもしれない
優しくなりたい
おはようと言うように
季節を捲って ....
なんの気なしに出た飲み会で
なんの気なしに飲んでいたのに
意外なところで意外な人が
あたしの弱いところを言い当てたものだから
嬉しいような
悔しいような
恥ずかしいような
....
目の前に
サムホールの油絵二点
右手が自由に動く時に
君が描いたものだ。
ひとつは
テーブルの上の4本の瓶
もうひとつは
テーブルの上の4個の洋梨
どちらも
ペインテイン ....
今を遺す。
色んなものが発展した。
でも、今のこの瞬間は残せない。
音も、映像も保存できるけど、
今、自分が考えてることを全部思い返すのは無理なんだ。
今を考えている内に今が過ぎ ....
ジェットコースターに乗って
鋭角の下り坂を転げ落ちるように
とろけたチーズを素早く伸ばして千切り
ピザを片手に口説きつづける野郎
テーブルの上の赤いキャンドル
♪〜ダバラ/バラ 〜シャバ ....
でんでんは
かたつむり
僕のともだち
プチトマトのパックにすんでた
いつも いつも
僕を心配にさせるから
アジサイが雨でぬれた日
はっぱの上に
はなしてあげた
でんでんは元気 ....
子どもだったあの頃
放課後みんなと遊んでた
空が赤くなる頃
もう帰らなくちゃと
誰かが言い始め
その日が終わるものだった
一人で家に向かうその道で
夕焼けがやたらとまぶしかったけど
....
雲には夢が詰まっている 雲には空気が詰まっている
雲は形を変える 雲は動いている
雲は白い 雲は黒い
雲は人間に似ている 雲は光を遮る
雲を見ていると心が落ち着く 雲を見てい ....
どうして兄弟でもない男の人と
いっしょに暮らさなければならないのか
結婚前に、たずねた
そういう決まりになっているんだ
と 彼氏は言った
あんまりあっさりと言うので
笑ってしま ....
人は未熟な生き物だから
惹かれ合って
支えになりたいと、思う
人は忘れやすい生き物だから
不安から形に残し
想いは強いと、思う
真っ暗を怖がって 灯りを作り
裸を怖が ....
長い坂道の途中で足を止めて見上げた
青空は二度と戻る事はない
一度きりの一瞬を心に閉じ込める
色褪せたアルバムの写真を一枚、一枚と捨てている
意識はしていなくても何かを感じている
言葉が ....
涼しげな風に吹かれて冬の到来を予感させる
いつも僕はここにかえってくる
道端に転がってる滑稽で憎めない話
拾いあげて化粧をほどこす
通りがかった公園では
紙パックの焼酎を ....
感傷ナド噛ミ殺シテ愛したりすればいい。
泣きわめく幼児を俯瞰。
手にはコクトォ。
避難はしごの下で安い肉を喰らう。
願わくば貴方が私を喰らえばいい。
貴方のやさしい顔へ私の小さな手を伸ば ....
シュヴァルツェ・カッツを追いかけて太陽を見失う。
別にどうでも良いのだけれど。
瑞瑞しい指先は白く膨張した溺死に似ていた。
あの日の笑顔に似ていた。
あの日に失った太陽に似ていた。
....
恐ろしいのです
恐ろしいのです
恐ろしいのです
恐ろしいのです
今此処に在る自分がどうしようもなく恐ろしいのです
此処は真っ暗で
それでも私は生きて在るから
何時かは終わる今に怯えます
....
キッチンとお手洗い、そして生活用品
それだけで埋まってしまうこの部屋が何よりも愛しかった
六畳一間の空間で何よりも
あなたの背中が暖かかった
エンゼルの深呼吸で みどりを愛撫される
プロムナードの並木たち
キューピットのなみだで 錆と砂埃を洗浄される
公園の遊具たち
....
大きな肉の塊をくすねてきて
食べ飽き まだ半分以上も残つてゐるとき
犬なら 空地へ引きずつて行つて
埋めておくが
猫は そこに放り出しておくだらう
無関心かといふと さうで ....
秋の深むる道すがら
吹かれ漂ふ紅葉葉の
{ルビ言=こと}に出づとはあらずとも
心鎮むる文となる
風の流るる草の野に
そよめそよめく{ルビ薄穂=すすきほ}の
波を立つとはあらずとも
心 ....
昼間のうちに
おふとんの模様いっぱいに
あつめておけば
夜には部屋のなかいっぱいに
少しずつ溶けだしてきてる
ざまあみろ
光をこんなにあつめられるのは
おふと ....
{引用=
あなたの
指の隙間から
こぼれ落ちる
哀しみを拾い集め
風の自転車は
秋を走る
淋しさは旅立った
淋しさは空の彼方
だからあんなに
高 ....
朝起きて、まず炊き立てのご飯でおにぎりをつくるのが最近の習慣。
力まかせにたくさん作る。
朝2個たべて、こどもたちにも2個づつ食べさせ、
それから、やっぱり2個を自分のバッグにいれる。
仕事の ....
じゃがいも入りのカレー
嫌いだったんだ
好き嫌いが多い君
やだなって言うけどさ
僕は
また君を1つ知った気がして
嬉しいんだよ
とってもね
電燈の下で
もりだくさんの
蛾が
土壁に群がって
矢印になってる
あたしは
バルーンスカートを
揺らしながら
その方向に
走っていった
暗やみが
生まれたて ....
僕らは 同じ向きの
くの字で ねむる
てれ屋の君が
こんな そばで
じっとしている
ねたのかな?
君のあたま なでてみる
僕は 君が 好きだ。
卵の殻を拾った
石のない小さい場所を取り合っている
雀の声はきれいだ
枯れた柏の葉が繁る窓までの透き間に集まって
空は見ない
布団の間に押し込まれていたのは、つぐみだから平気。糸を引 ....
そんなに前ばかり向いて歩かないで
たまには振り返ってみてごらんよ
ほらそんなに顔を真っ赤にして
きみはいったい何と戦っていたの?
またいつもの悪い癖だね
誰にも頼らないで
自分だけ信じ ....
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