夜が来れば朝が来なければいいと思う
朝が来れば夜の闇が怖いと思う
人生なんか
笑えるほど身勝手なないものねだりで
そのねだり方が
また醜くて目も当てられやしない
綺麗なものが欲しい ....
すべてを失っても俺はピアノなのだ
鉛筆は言い出した
プラスチックの筆箱の中
いくらなだめても聞く耳を持たない
仕方なく握るところを鍵盤に見立てて
弾く真似をしてみた
もちろん音が出るわ ....
いらない
欲しい
求めて
引き離して
手に入れて
捨てて
自業自得
自分勝手
人ってのは
そうやってできている
きれいで
強い
細くて
相 ....
暗闇に 紛れて
このまま飲まれてしまうのも 悪くないと思った
理屈なんか通用しないのに
全てを理屈で
固めてたんだ
わかってる
あたしの負けだ
....
馴染んでしまったと思う花には
堅い慰めもない
つりあう服の重さを測る腕から
立ち上がる枝先の葉は汚れて
歯軋りのような雨の終点
秋の朝にも 湿った壁が連なっている
戻った薄い光の束が落 ....
正直者が嘘つきになる
上司の小言は聞き流し
上司のミスは耐え忍ぶ
適当に独断で処理する
朝早起きで
夜は遅い
1時間昼寝をする
前日に仕事を覚える
貧乏ゆすりをして
不協リズ ....
まどろみながら見る夢は
いつもモノクロだけれど
秋に見る夢は
どこか赤く
風を感じるたびに
黄色が揺れ
白くなってゆく
何を見ているのか
理解の外に消えるけれど
ほのかな色が
....
眠っても眠っても
眠り足りないような気がして
おれたちはまた
神々しい朝日に照らされた
やさしい窓辺に憧れるけれど
結局は為すすべもなく
裏切られた負け犬の
濁った目玉の底みたいな
....
春まだ浅い朝に摘んできた
ルビー色の甘酸っぱい宝石
籠をいっぱいにするより先に
ちっちゃな指と口の周りを
真っ赤にしてた
そんな美味しい歓声に
真っ白な砂糖をたっぷりかぶせて
ホウロ ....
{引用=山里に出会ふ少女はひたすらに
坂下り行き{ルビ畠=はた}のトマト赤し}
D展に出す絵のモチーフを探して
山地を旅していた
山里の道を歩いていくと
籠一杯のトマト ....
僕が僕であろうとする以上
いくつかの犠牲は付き纏うわけで
誰かを傷付けて大切な何かを捨てて
それで得られるもんなんてきっと
コイン一枚の価値もありゃしないさ
それでも僕は僕であろうとする ....
きみが涙で、青く弧を描いて
おれがそれより淡い色で、ゆがんだ円を完成させれば
光って
そこは完全におれらの場所だ
意識をそこに飛ばして慎重に体温をあげてゆく
ほら
日溜 ....
手紙 なら
彼の詩を
参考に すればいい
下準備を 終わらせて
お正月を
お雑煮を
待てば
いいのだから
しかし
この
二つ折りの
機械は
どうすれば
いいのだろう
目の前の風邪薬を
全部飲んでしまいたい
衝動にかられてしまったので
空を見上げました
ここは一晩中仄かに
白明るくて星のひとつも
見えやしない
虫の声なんかしないし
遠くに川の ....
もうすぐだよ
もうすこしだよ
伸びた手が
はらわれるよ
否定と
拒絶と
根絶が
くるよ
手は
肉と骨に
変わるよ
血は
水になる ....
夕闇に紛れ込んだアイリスの憂鬱。
朝焼けに滲み出されてきたアイリスの誘惑。
どちらにしてもアイリスは孤独。
笑う笑うと書いて笑えない笑えないと泣くワタシ、アイリス。
言う言うと聞いて言えな ....
いじわる大好きしてみたい
あの日
花瓶の向こうにのぞいてた
あの日
やさしい子だって知っていた
あの日
ほんとうのことが話せない
あの日
(間奏)
いじわる大好き ....
血の通った行為をしないと血の通ったものは生まれない
分かっているから黒い斑点を増やしつつある少女はもう真っ黒に動物の首を掴んでいる
ただ掴んでいる誰も止めなかった屈折した行動を誰もかものたうち回っ ....
私は
花びらが一枚足りないの
みんなは五枚なんだ
でもね
一
ずっと前、
私は小さな種でした
ほんとに小さくて、軽くて、やわらかかった
あの土と、この風が私を育て ....
むなしい言い争いの末に
また 一人の夜が始まる
あの人は背を向けて去り
私は一人の夜と向き合う
何度繰り返されただろう
一人の夜の長く果てなく
終わりのないメビウスの
輪の上を走り続ける ....
不思議なもので最初は誰もが怖さを抱いている
生まれて初めての呼吸の仕方
単純に考える事でしか出来ない
深く深く深海に行くに連れて
光が届かない闇の中で
僕は今、泳いでいる
....
俺はコーナーを曲がりきれない
俺はコーナーを曲がりきれないでいる
第三コーナーから第四コーナーへ
俺は外壁を破壊しながら走っている
スポンサーの名前が書いてある看板を壊しながら ....
へへ
今日も来ちゃいました
れもんさん
もう 朝からチャックが閉まらなくて へへ
どかよろしくお願いします
へへ
れもんさん
きらきらしてます
おくちが へへ
ちょうちょみたい ....
わびしい丘はひだのはずれから
パノラマもなくプロムナードを伸ばしています
やまぶきいろのかぜに撫でられ
ときいろの日差しになぐさめられて
....
雨が降り続く秋の中で
公園のベンチは
誰も腰かけないまま
しっとりと濡れてゆく
何もない無の空間に
わずか一瞬だけ
背もたれにスズメが立ち止まる
雨が降り続く秋の中で
公園のブラン ....
ギャーと言えば
ギャー
ギャーと言え
ギャー
ギャーギャー
うるさい蛙の声に
おい、黙れと
太い声がして
石が飛んできた
頭をかすめて
向こう側にすっ飛んでゆく
音速 ....
きみはキリン
別に首が長いわけでもないけどさ
肩甲骨の辺りがキリン
きみはキリン
特に無口じゃないけどさ
答えの前にちょっと間が空く
電話の向こうでキリン
きみはキリン
....
赤橙
赤橙黄
赤橙黄緑
赤橙黄緑碧
赤橙黄緑碧青 ....
先日深夜のテレビでロックフェスのLIVEを観た
したら何かみんな長髪でグラサンかけて皮のパンツはいてて
ギタリストがソロの時格好つけつつ照れてた
ロックはほとんどもう俺をドキドキさせてくれない
....
風が吹いたら草が笑った
草が笑って悲しくなった
今日来た手紙の文字がぼやけて見えたのは
視力が下がったからではないはずであった。
涙だ。
紛れもない、涙だ。
涙は乾 ....
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