もはや、部屋の中にあるのは蝋燭だけ。
溶け出した蝋に固められていく、僕の頭蓋骨。
最初に火を燈したのはきみだった。
―吹き消したのは誰だった?と、冷たくなった
マッチ棒に語りかけたのは、僕 ....
檻の中
待ってる
貴方の言葉
貴方の仕草
貴方の 声
貴方のぬくもり
ひとつ ひとつが
僕の 鎖
「ねぇ、 目茶苦茶にしてよ……」
耳元でささやく声に
言葉 という名の
毒をそえて
「もっと 近く にいきたい」
思考を侵食する
黒い 欲望
四角いビルの建物が
窮屈なので
海を見に行きました
岩がビルの尖った角を
削ってくれました
パソコンデスクが
狭いので
海を見に行きました
波がキーの叩く音を
飲み込んでくれまし ....
人は誰かと支えあって
心を通わせて
生きていく
私もその一人だけど
私を支えることの出来る人を知らない
心を完全に通わさず
たまに
わずかにかする
誰かの声
その声に出会 ....
雨は降る
無情の
恵の
日は注ぐ
旱魃の
神の
一本の幹に触れる
真っ直ぐな
曲がりくねった
別れた妻を想う
不肖の息子を想う
置いてきた過去 ....
茶色の髪がふわりと浮いた
振り返った貴方を私はみつめた
手を止めると言葉なくして
私と貴方は見つめ合った
余裕なんてなかった
ただこの時をゆっくりと噛締めて
やがてくる別れの予 ....
恋する感覚は
誰に教わったわけでもないのに、
勝手に結びめを作っては
ひとりでにほどけてしまう。
こんな蝶々結びのしるし
望んだわけじゃ、なかったよ。
すきだよ。とメールします ....
円形に縁取られた
濃い闇と冷えた空気の軽さ
{ルビ宇宙=そら}から
5つの星が落ちる
弾幕に遮え切られたドームに
光だけが射して
それは無限
見下ろす時
星は地 ....
葡萄を食べ
梨を食べる
肉を食べる
空気を吸う
空白の時間
昨日した事
覚えてない
漂う虚脱感
苦痛が体を
走り抜ける
どれほどに
苦しまずに
ほれ、そこの足元のぺんぺんぐさ
それくらいの砌からここに立っておるでね
ここらならまぁたいていのことは知っておるよ
たまにあんたみたいな
動き回る奴が訪ねてきおって
なにやかにやと尋ねお ....
ラップの上に海苔をしいて
ご飯をのせて
梅干をいれて
また ご飯をのせて
そっと 両手で包んで
おむすびをにぎる
まあるくまあるく
はい できあがり
そして はっと 気 ....
ラジオをつけると
聞いたことのある曲が流れていて
愛とか希望とか自由とか
そういったことを叫んでいた
壁に掛けてある絵は
何の絵であるのか解らなかった
右下の隅に小さな文字で
ユリネ ....
孤立無援の戦いだった
でもようやく光が見えてきた
本当にしんどかったよ
火星人どものことや
カレーうどん振興会の正体が
みんなにも
だんだん分かってきたらしい
....
小さな点の上に静止することで
僕は歩いてきたのだろうか
足と足の踏んできた土は
目の前にうずたかく重なっている
軌道のつぼみは空間の針の数だけ
落とされては拾われてきた
つぼみはいつか
....
西日 照らされた住宅街
傾いた影は 次第に伸びて
視線の先の曲がり角
出くわしてみたい {ルビ逢魔が時=おうまがとき}
路地裏の猫は知っている
坂道を上ると
いつも佇んでいる
相変わ ....
時間がない
気持ちを伝えるすべがない
時間がない
気持ちを伝える勇気がない
時間がない
気持ちを抑える余裕がない
時間がない
時間がない
すべての気 ....
ばぁさま、知っとるけ?
ゆんべ、あの知事さぁ、んとこで
大立ち回りがあったんよ
知っとるも何も、あんた
村中大騒ぎで
駐在さんが猟友会に電話をするは
マタギの権蔵じいさんまで叩き起 ....
小さな手をクルクル振り回して
何か一生懸命に説明してる男の子の言ってることは
結局何を言いたかったのかわからなかったけど、どうやら
その子にとって一大事らしい。
私の手を必死に引っ張っ ....
こんばんは
バス停に立っていた人に
そう挨拶しました
この町で見かけた人には
挨拶しなさいと
ママに言われていたから
その人はニヤニヤしていて
ちょっとヘンだなと思っていたら
コートの ....
連絡を取るのが
面倒になっちゃうと
連絡を取らなくなっちゃって
連絡が来ても
ぼんやりしちゃって
ああきっとこのまま
忘れられちゃうんだろうな
それでもいいかなとか
思い始めると
ま ....
エンゼルのはしごが 西空から降りています
マリンパークの ブルーサンビーチにむかって
まるで雲の展示会です
舵もなく ....
湿った土を踏みしめて
森の奥へと道をゆけば
森の出来立ての酸素と
自分の使い果てた二酸化炭素は
ここで交換されてゆく
時折り光る木漏れ日を
泉のように手ですくい
そこに生まれる光と
....
1
西野が平原を歩いていると、前方に小さな小屋が見えた。小屋には東西南北に四つのドアがあった。
西野は南側のドアから入ろうとしたが、小屋の中には入ることができず、そのまま東側のドアから出て ....
蕩けた砂が滲入を続ける内耳迷路
既に自壊を始めつつある 褐色の背中に口を寄せ
愛していると呟いた
微笑む金色の闇の中で僕たちは陥入する
滑らせる指にかすかな違和感 ああ
それは多分 彼女 ....
右の瞼を落として閉じた世界を観る
正方形に区切られた場所で
時折触れる温かさに怯え
地球儀にバラバラの心を溶かした
過去
....
(mail work,rose dip.blooms)
十字の書架より流レイル、赤イ-N'果)実の汁は舞台のクラウンに
書記ス淫,k リストの雨、エ(N)バー夢.s 一句E?書クL-u,ine ....
.flower...ep
円環と、ジル・散る-ring.Oト
.flower...ep
桜花'N -音、浮ラグメントな
.flower...ep
春のsi-温,ド-len扉、r..ル
.f ....
夜は耐え切れない
幾千幾万と千切れ降り注ぐ夢
このちっぽけな時間が手を伸ばし
歌うコップ一杯の空
何が白紙の無限性だろうか
人身事故が小躍り
それは定めだった
お前らはヒト
....
かわいい三つ葉を抱く
緑を纏った
輝く人
よく響き渡るも
繊細な
その声は
強化硝子か
眼を逢わせるのが
なんとも
面映い
自由に
行き来が可能な
日日は
否応無しに
....
5056 5057 5058 5059 5060 5061 5062 5063 5064 5065 5066 5067 5068 5069 5070 5071 5072 5073 5074 5075 5076 5077 5078 5079 5080 5081 5082 5083 5084 5085 5086 5087 5088 5089 5090 5091 5092 5093 5094 5095 5096
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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