白砂が敷き詰められた海底に
密かに流るる唄の声主は誰か
岩壁で覆われた筈の闇の
僅かな隙間から漏れ出している
世界が海と空に分けられたのは
命がいずれにしか住めぬため ....
※
おだやかな風に吹かれて、
花のように、首を、傾ぐ、
どんな僕でも、
やわら かく、
包みこんで、しまい、そうな、
陽だまりのような、
あなたの、
いちまい、
....
動乱を思慕する、がらんどうの日、雪の無い雪景色、早い冬の休日、いつだって同じ話、どっかで見た景色、勝手に時が過ぎ、いつかしら夕暮れ、見送り、空振り、呆けた椅子の上、目の中にまだら模様、妄想の残像、 ....
雨
背中を掻くための
指を
探している野良猫。
部屋で
キーボードを打つよりは
ぬくんでる
私の手。
鏡
天国にも
地獄にも
振れている指先。
どちらにも転 ....
引き潮に見惚れているうちに暗くなり
帰り路を失います
前後どころか
上下の区別も無くなって
次第に夢も壊れます
どんなに愛してもだめです
もう少し もう少し
と
思っている ....
帰っていく
毎夜毎夜、帰っていく
天上の響き、ヴェールに覆われ
懐かしさだけ降って来る
(予感と思い出が溶け合って
宇宙の心臓の鼓動を聴き
それは一瞬の永い道のりを)
帰って ....
白い余白が目の前に広がっている
どんな言葉で埋めようか
言葉が浮かぶのを待ちながら
余白とにらめっこをしている
クラッシックを聴きながら
突然、若い頃に行き違ったままの
美しい人の面影が浮 ....
秋の日、ひとり、煤けた部屋で
セラミックヒーターを背中にまわして
温風にあたりながら詩作している
今日は後払い通販で買った
缶コーヒーがあるので
それに氷を入れて飲みながら
一文字づつ言葉 ....
同じ海をみてぃる、
誄に、
詩贔屓は、節穴ゕら同じ海をみてぃる、ゕ゛、
同じ海を見てぃた、と、なることはなぃ
過去は極在ゕ゛醸し出す破片の、
つかのまの光臨に過ぎ ....
ここへ久しぶりに来たけど相変わらず賑やかですね。
俺っち名乗るほどのもんじゃありませんがね
こたきってもんです
以後お引きまわしのほどよろしくね
日に日に寒くなっていきますね
あった ....
○「生き方」
生きていくというのは
大変なことなのに
親も先生も
生き方については
教えてくれない
○「死の自覚」
1日1日死のゴールに向かっている
○「動物動画」
犬や猫の ....
あんマイクのテスト中えーダイソーであ怪盗グルー300円ですう2んダイソーできる100円ですとセックス音声入力が持っておりましてしゃべった言葉お尻になればそばかす味の素何してるとはあまり良くなくてサソリ ....
ジムニーに乗って
都心から二時間程度で行ける
山に行って
良い場所を選んだら
DMM.comで
お気に入りの動画を見ながら
テントを張って
ファイヤースティックを擦ると
白い火花が散る ....
随分と明け暮れた
袖が長くなった
言葉は短く
体毛は薄く白く
はかないものに近づいていく
そんな母に高齢の魔女たちが詰め寄り
うらみつらみの思い出話に花は咲かずに散りしきる
というよ ....
泥沼に
彼女を突き落として
這い上がって来たら
また突き落として
みたい
もう一人の彼女も
突き落として
キャットファイトを
やらせて勝った方だけ
出してやると
言って
彼女が彼 ....
さよならから始まる日曜日
無限だと信じていた時間が
慌ただしく値札を張り替えて
赤い文字で見つけやすくなる
暗くなるのを恐れながら
僕たちはいつまで
日曜日でいられるのかを
ずっと探 ....
こないだの休みは楽しかった
動線を何日も考えて、実行するのだ
僕の好きな、定年退職して年金暮らし前の人のブログで、
サウナが楽しそうなので、
僕はその人を密かに尊敬しているのだが、
いつ ....
寒さがやさしく悪さして
濃い霧がおおっていた
蜂のくびれにも似た時の斜交い
あの見えざる空ろへ
生は 一連の真砂のきらめきか
四つの季節ではなく
四つの変貌の頂きを有する女神の
....
2021.11.11.
無数の魚影 目を閉じれば解る
それはバランスで それはリズムで
すなわちそれこそがマスト
では高らかに 諸刃でもかまわない
この手は離せない
実にしなやかに ....
こんばんは
こんばんはといえば夜ですが
夜に
なっても
まぶたの裏が痛みます
きっと
蛍光灯のせいでしょう
蛍光灯は
しろっぽくって
あおっぽくって
だから
....
今年は紅葉が少し早い
急に寒くなったから
早くなったのかもしれない
気にしていれば
ちょっとした変化に気づく
じっくり見れば
その美しさに魅了される
紅葉で有名な場所
順番 ....
朝五時半に起きて六時に県外の医療センターまで
人間ドックに車で出かけ七時頃に着いた
受付の人の言葉遣いを聞くと
異国にきたような気分になる
受付をすますといつものようにトイレに尿とりにいった
....
寒さは
指の先から入り込み
肩へ
背中へ
そして足先へ
もう何も燃やすものがない
闇の他にはなにもない世界で
やがて闇と同化する
薄くて透けそうな
パラフィンカーテンよ
....
最近
ライカの70年も前のレンズに夢中になっている
ズマリットという名前だが
現代のレンズでは決して得られない
その写りが面白い
プロの女性写真家が
好んで使うようになってから ....
朝
僕たちの半分は 燃え残り
がらくたを 集めはじめた
不完全なまま 笑ったり
食べたり 愛した
頂点の すこしだけ手前で
自我をもった がらくたが
誰かのかわりに 泣きはじめた ....
いつも突然訪れる
急に寒くなったり
暑い日が続いたり
予告も前触れもなく
激しい雨を降らせたり
それはまるで自然の脅威を知らしめるかのように
生温かい風を吹き付け
氷の塊のようなものを地 ....
真っ暗なのに
温かい場所
ポケットの中では
右手も左手も
答えを探していた
これが口なら
詰め込んだ夢とは
違うものを選ぶかも知れない
うがいのように
拾うのが先か
捨てる ....
夜
冷凍の ◯◯を 浮かべ
夜じゅう 電子音の
隙間を 冷やしている
描かれた 果実が
部屋を 分断し
わたしたちは つながれないでいる
不自由なままで 笑っている
笑 ....
もう僕はよそへは行かないから帰っておいでと
ただそのひとことが聞きたかった
彼岸へすこし渡る その前にひるめしを食べよう
あなたはそう云ったので
わたしはピアスをして電車に乗りフォークをと ....
そとではなにが
凍っている音がする
わたしにはそれ以外
なにも聴こえなくて
それにしてもこの部屋は暗いんだ
そしてそのことを
喋れる人ひとりいない夜
あらためて時刻を ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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