フライングで駆け出したあの 太陽を
追いかけてみようかと 君は言った
暗闇の中
何も見えないのに 走れるわけないじゃないかと
嘲笑って僕は
その場に座り込む ....
黄昏の席から
いつも見ていたプール
その底に沈んだ石を
誰にも内緒で拾いたくて
夜中に学校に行った
天気予報は雨
錆の味がする梯子を
黒豹になって昇る
銅鑼の満月灯り
忍び足
....
故郷の駅
雨が降り出した
電車を降りた客たちは 空を見つめ
駆け出す人 傘をひろげる人
迎えを待つ人など 秋の夕暮れだった
五〇年昔の阪急神戸西灘駅
少年は改札口で母を待っていた
....
最後の日、最初の日
間の少しの瞬間に
私は眠る
何にも属さない真空の時間に
私は密かに
眠っている
最後の日
私は何を思ったか
張り詰められた息苦しい
そんな時 ....
今年のファーストキスは、
誰のモノになるのかな。
手を繋ぐ人は居ないから、
そのまま、そっと抱き寄せることないし。
淋しく、空を見上げても。
どうしようもないんだね。
誰にあげ ....
彼は
あたしが寝た頃にいつも電話をしてくる
きっと
人が一番寂しくなるような時間に
事故からまだ半年
彼はよく将来のことを話す
そして吐き捨てるように過去を話す
あたしに脅しかけるよ ....
今日夢を見た
内容は思い出せないけど
でも、あったかい夢
君の笑顔を
見れた気がした
ねぇ、もう一度
夢見ていいかな
勘違いしてもいいかな
君は僕がすき
....
おばあちゃんが倒れた
おじいちゃんが死んだ年だった
一年に二人も愛しいヒトを亡くしたくなかった
おばあちゃんは助かった
お見舞いに行った
見たこともない親戚が沢山いた
病院の匂いは嫌いだ
....
「寒い」
と言って俺の袖を引っ張る君の手を握り返す
「あ、別にそういう意味じゃないの」
振り解かれる手
お前は平気でそう言う事を言う奴なのだ
きのうはおおみそかでした
そしてきょうはおしょうがつになりました
このわずかいちにちのちがいで
テレビはおおはしゃぎしています
あなたはどうおもい ....
ぼうっと空が染まりだす
月明かりに変わり太陽の予兆
石段に腰掛ける年老いた人
賑わいの境内
泣き出す兄弟
少し先には白いテントがある
もうすぐだからね
そう言うとぐずりながらも
うなず ....
年の瀬に電話をかけた
君の声が聞きたくて
何気ない会話
何気ない時間
それじゃと言う
電話の向こう
次に話すは誰の声
今年は亥年だから
スローガンは猪突猛進
なんちゃって(笑)
だけど正直
特別な目標を立てようとは思わないよ
いつも頑張っているからね
強いて言えば
ずっと君と一緒にいたいな
な ....
朝
今年という
新しい光が大地を照らす
白い土から黒い土へ
今までの土に
さらに新たな土へと変わる
大地
今年という
新しい風が空へと舞い上がる
平らな丘から深い森へ
今までの ....
明けましておめでとうございます
詩を通してのメッセージですが
今年も宜しくお願いします
この詩を読んでくださった方々
読んでない方々にも
今年は皆さんにとって ....
私は痛みを持つ
貴方の言葉はショックだった
彼女の痛みは僕の痛み
彼女の怒りは私の悲しみ
生きるのは大変
全て私がいけないのだ
苦難は耐えがたい
だって好きなんだもん
行き止ま ....
寡黙に積み上げては自分でまた崩す
終わらない宙の遊び
誰も相手のいない独りの世界
肉体の内側で確か創り上げた硝子の街
そこで永遠に暮らしたくて
また人差し指で弾いて積み上げ直す
手錠で ....
青い目の奥さんと
わたしは
公園のベンチで
並んで座っていた
青い目の奥さんの子供と
わたしの子供は
たどたどしい言葉で
一緒に遊んでいた
青い目の奥さんと
わたしは
ほと ....
位置についている
足跡を構えている
辿る順路は地図の上に滞りなく
手を繋いだ人を添えて迷い込んでいる
踵から踏み込む、街
命の位置について、いる
まだ、僕らが素材だった頃
教科書の奥 ....
断言しておけば
とてつもなく格好悪いんだ
おれたち
ぶかぶかの
三年前の服を着て
審美眼なんてものを
とっくの昔にわすれてしまった
それでも新年を
どこで迎えるかというのは大切で
....
人は傷つきやすく寂しい流れ雲
目的地への旅は続く
あなたの涙あたたかく
コンクリートは冷たい感触
胸にも刺さる
いったい俺達の熱い雪をも溶かす想い
どこで報われるのか
生 ....
はじまった
新しい日に
幸 多からんことを
おわり は
はじまり へ。
これからの 3 6 5 日に
幸 多からんことを
万華鏡 手にとりて
万華鏡 覗きし{ルビ快楽=けらく}
低き満月 血の香り
赤き万華鏡に 見えしもの
遠雷のくらき咆哮
蒼き万華鏡に 見えしもの
接吻の憂鬱 ....
暦と呼ぶ刃物で
区切られていく時間
人はやはり
階段でなければ上れない
翼にあこがれるのは
ないものねだり
僕たちはこの与えられた
二本の足で歩かなければならない
登り方は ....
彼は鉛色の鞄
白いカンパスに
12色のアクリル絵の具
一本の筆で
いつも
橋の上で絵を描いていた
『葬式写真描き』
ソコは私の昼寝スポットで
よく鉢合わせをした
たか ....
もう 幾分もなく
3 6 5 日目の
今日 が 終わる
死のう と 思っていたんだ
でも
キミを 思い出していた
キミを 思った
キミを 思って
詩を うたっていた
キミを ....
大晦日の夜
なんだかいつも
私は泣いている
けんかをして
怒られて
機嫌が悪くて
私はいつも泣いている
なんで毎年そうなのか
考えてみたらきっと
忘れ去られる今年 ....
擬態の年を
擬態のままで葬って
一年一度のすす払い
年越しそばを頂いて
後は新年おめでとう
冷たいくても美味しいね
おそばの汁はなにが好き
なんでも好いから暖かく
冷たい風に負けな ....
人を蹴落としてまで天国に縋り付いた奴等が
今度はヘラヘラ笑いながら
「こっちに来いよ」
何て言いやがる
しんがり
ケツ持ち
誰がやるってんだ
背中を見せたら終わりだぜ
人に手を預け ....
いつもの夜と同じだけれど
今夜はどこか違う
いつもの星が違って見える
いつも風音が違って聞こえる
今
時は新しい年を越えてゆく
時は時の山を登り
その頂から
新しい時を見下ろす
....
4957 4958 4959 4960 4961 4962 4963 4964 4965 4966 4967 4968 4969 4970 4971 4972 4973 4974 4975 4976 4977 4978 4979 4980 4981 4982 4983 4984 4985 4986 4987 4988 4989 4990 4991 4992 4993 4994 4995 4996 4997
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