陰鬱に晴れた岩場に
大きなバッタがしんでいる
白雲飄々と去来し 大地は黙し
どうにも
雲間の
空が あおイイ
「ふん、
空気掻き分けるで からだぁ 冷えるヴァ」
ガッシリした ....
君がいるから僕は存在する
誰もが羨望する
誰もが欲しがる君の姿
ショーウインドの特等席で
いつも輝いている
値札なんて不要だよね
君の価値はお金にはかえられないから
要はハートだってこと ....
二〇〇七年一月七日〇時三十一分
にわかに風が吹き始めた
ごわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ
いつまで経っても風が吹き抜けないのを
不審に思って起きた私は
窓を大きく開けた
ごわわわ ....
大陸東岸の島嶼では、なんとも夥しい数の
言葉が浜辺に堆積し続ける。行き先を持たぬ
者らは、最後は海辺に横たわるしかないのだ。
一日の始まりから終わりまで、波は鳥という
鳥のかたちを投げかける ....
風が走る
土が舞う
水が震える
枝が軋む
風は思うままに
その力を誇示するかのように
押す力が押す力を加速させ
どこまでも走り通す
風が飛ぶ
森が揺れる
岩がずれる
波が ....
職場にとても変わった人が入社してきた。
出張者の手配をする仕事。
ひたすらJRや飛行機の発券をする仕事。
そして彼女は
聞いてもないことをよく言ってくる。
「わたし、電車が大好きなん ....
もし全然違う状況で
出会うことができたのなら
あなたに何も迷わず恋をすることが
できたのに
せめて同じ国に生まれたかった
今の暮らしとは比べ物にならないんだろう
きっと毎日毎日生きるの ....
日本人の魂
日本人の心
日本人の謙虚さ
日本人の淡い心
短い命
短い楽しみ
短い生涯
短い思い出
風の瞬き
風の音
風のいたずら
風のたわむれ
桜の舞
桜の花吹雪 ....
おでんを
初めて食べたのは
あなたの家の
ばんごはん
半透明の大根に
皮のやわやわなちくわ
味のしみた卵
だしを二種類とるのがコツなのよ
と
あなたは言ったっけ ....
其の純白が
花嫁衣装の様だった
『純白般若』
祖母は
小さい頃に
骨を食べたという
焼け野原になった当時
ろくな薬も無いなか
人間の骨は万病の薬だ
という噂が ....
昔からうちには神が住んでいる
会社で景色のいい席に移ってから
その存在を確認できるようになった
でも
いつも同じ事しか言わない
まるで意地悪された鸚哥みたいに
それよか
今までは ....
僕の心臓から生まれた鳥は
灰色の雲に追われ
君の掌から咲き出した花は
昏い出窓でうなだれている
悲しみと苛立ちに
覆われたこの星で
空々しい挨拶など
悪魔に食わせるしかないさ ....
三度の飯より
縮こまったハートを暖めて
寒風吹きつける
北風が吹きぬける
まばらに散らかった雲の下
行くあてもなく
部屋の真中でこむら返り
まっすぐに貴方をみれないよ ....
「死んだら楽になんてならないよ!
第一、両親がくれた命を君は粗末にするの?
一度死んだら生き返れないんだよ?
だから死んじゃダメだ!死ぬのはいけない!」
そんなこと言って、君はいい ....
身のまわりのひとところが
なんだか前よりも
がらんとあかるくなった気がするのは
そこに虚無がひとつ
生まれていたためだった
私はいまだその大きさも輪郭もつかめず
いつかつかめる日がくるかど ....
この胸の中が貴方にみえればいいのに。
貴方を愛しくおもう私の心が貴方に伝わればいいのに。
私の出来る限りで貴方を好きだって。
そうしたらもう、そんな淋しい目をさせずに済んだでしょう? ....
どうやら先日から
天井裏に
ねずみよりも大きくて
鳥よりも小さい何かの動物が住みついたらしい
夜になるとばたばたと走り回って
うるさいことこの上ない
ただ不思議なのは
わたしの真上で必ず ....
めだまやきよりも
おおきいの
と
あなたは
首を傾げながら
尋ねるから
うさぎは
卵からは
産まれないのよ
と
わたしは
手に取った雪を
固めながら
呟いた
....
小さな呼吸で空気を振るわせて
目の前の背中に当たり 返る
真っさらな少女に
闇を吹きかけ
夜を越えた時
昔掛けた
馬鹿馬鹿しい枷が
砕けて熱い塊に変わる
それ一つ
抱きし ....
あれから
何度も同じような冬が過ぎ
薄桃色の春も
常緑の夏も
深紅の秋も
あなたはずっと
喪服の着物姿
世界と隔絶されんばかりの
体を一部とした
景色から飛 ....
雨宿りなんだか
雪宿りなんだか
ただわかるのは
ぼくときみとあなたは
無言の爆笑の渦に
そのときから
はまっていたんだねってこと
わたしは多分、
きみの優しさのハンガーに
ぶら下がっているだけなんだ
タンスにたたんで仕舞うと、
しわしわになって着れなくなる
お出かけ用のワンピースみたいに。
だから、
当たり ....
いつも未完成だから
いつも明日がある
そしてそれは
いつとして同じではない
どれも未完成だから
どれも進化がある
そしてそれは
どれとして同じではない
どこも未完成だから
ど ....
私ってなんだろう
ふと そうつぶやいた
なんでここにいて どこにいけばいいのか
わからない
私は なんでここにいるんだろう?
それを聞いた友人は 笑ったものだ
そん ....
まあるい卵にうさぎの眠り
たゆたう袖から
虎のまなざし
いつかは還る最果ての灯へ
のぼる姿を
手から
手に
浮かべた舟は遠ざけて
くれない川面に
こもりうた
幾 ....
悲しみの後に消えていく
そっと手をのせて
一枚の風に夢を描き
先へと羽ばたけ
「夢はララ」
何所かで聞こえる音色
ララ
底辺から響く
そっと貴方と夢に“ララ”
澄み切った夜の
雪山の上を 峻坂を
流れていく ぼんやりと 光と
見上げた空に
張るような新雪の斜面を
僅かな反射が一瞬を煌き 銀色の月が白い地上を
流れていくのを見ていた とても広い ....
ぴん、と張ったタイトロープ
真っ直ぐ眼差して渡れ
ただひとつ成すことを決めて
己と約束した場所へ
真っ直ぐに伸びた
ただひとつ掴むために
逃げ道は全て削 ....
世界が希薄になっていく
高い高い、高い場所で
不純な核にとらわれて連れ戻された
綺麗なだけの名前で呼ばれるもの
海は無限のやさしさでとかして
吹き抜ける音や打ち寄せる色だけが ....
或る者は 発信し続け
或る者は 受信し続け
彼の行為は 果たして
相互となりうるや
発し続ける者は 受ける事あたはず
受け続ける者は 発する事あたはず
主張する ....
4947 4948 4949 4950 4951 4952 4953 4954 4955 4956 4957 4958 4959 4960 4961 4962 4963 4964 4965 4966 4967 4968 4969 4970 4971 4972 4973 4974 4975 4976 4977 4978 4979 4980 4981 4982 4983 4984 4985 4986 4987
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