老いぼれイヌが 今日もまた歌ってる
ロクに動けなくなってからは毎日歌ってる
ボクはまだ生きているよ
老いぼれてしまったけれど
一生懸命生きているよ
目が見えなくなっても
立 ....
山崎くんは六年生
いつもサッカーボール蹴っていた
放課後鉄棒見ないふり
スカート回りで前回りくるりと回ると
山崎くんもくるり
仰げば尊し三色菫
手渡せず見送った
山崎くんはセンタ ....
夢を見るのって
いいじゃない
醒めれば喉はカラカラに乾いていて
煙草の煙も上手く通らない
むせ返って出てくる痰も飲み込めない
カルキ臭い水道水が染み渡る不思議さ
絵コンテみたいに毎 ....
スターバックスに踏み込むジョージコックス
立ち尽くすラバーソウルの放心ラヴ&ソウル
喰らう
5Bucks LunchBox
喋るサタデーナイトスペシャル
チョークの粉でチョークする
何 ....
ハンドルを握る君の横
喋らずに僕は目を瞑ってた
ラジオのボリュームを少しあげて
懐かしい歌に耳を傾けてた
きれいなメロディ 啜り泣くギター きっと君の知らない歌
あの子も好き ....
手首かき切ったあの娘の
夢を僕は今でも覚えてるだろうか
十三階から落ちた彼女の
命をまた燃え上がらせよう
蚤に食われた
帝釈天の声はまた
狐色
短きこの世の地獄
空にクレーター
....
いつからか煙草を吸い始めてさ
大人ぶった品の無い遊びも覚えてさ
賭けごともするようになったんよ
俗人が嫌いだったんは
いったいぜんたい
いつの話だったろうねぇ
どんな言葉を言いたかった ....
ここに書かれていることを読んでいる
これが君の現在
そして
ここに書かれていることを認識している
これが君の過去
ここに書かれていることは
まだ何もない
ここに書かれていることは
....
あったかいですね
こんな時は
ありがたくなります
きみの体温
きみの赤いいのち
手をこぶしにしてみたら
ちょっとだけ穴ができて
覗いたら
やっぱりきみは
笑ってました
こぶ ....
7時に起きて11時に帰る。
職場では無感動で生きる。
感動したら、もう働けない。
金のために。金のために。
自分を殺す。
お母さん!!
あなたの名前を呼びま ....
東京と東京のあいだは
やはり
びっしり東京だった
銀色のパチンコ玉で{ルビ犇=ひしめ}いていて
覗き込めば
ひとつ、ひとつ
{ルビ歪=ゆが}んだ顔を映す
冷たい光の反射に
じっと身 ....
朝のラッシュアワーを
すこし過ぎた
大阪の地下鉄の中
今日で12年が経ちました
車内アナウンスの声
12年前にぐらついた日本に
いなかったわたしは
地下鉄の揺れに身をまかせて
....
The Bout 愛浦憂馬作
批評子訳
Try it,
Never be defeated.
Struggle,
but unable to win.
....
遊び1
モンテカルロ(*1)はフェラーリの独壇場だった。
地中海の強烈な日差しと窮屈なコックピット(*2)でクラクラになりながら、それでも俺は容赦なくアクセルを踏み込む。唸りをあげるシケイ ....
本当は食欲なんかないの
コーヒーだって飲みたくない
だけどわたしは駅のカフェに行く
その駅のカフェは
窓がちょうど改札に面しているので
入り口から入ると
カフェの中だけは
駅の中になる
....
もう今さら
言いたいことなんてないし
毎日
言いたいことばかりで
今は
それと同じ
「冷たい」なんて
言われたことがなかった
反論も
きっとできる
でも 自信がないのは
....
あれが彼です
と称されるところのわたし
火を燃やしているわたしが
彼ですのね
夜明けとの距離を埋めている燃焼
遮断する
いくつかの人影
少し離れたところにテント
もっと離れたところに村 ....
その女は
爪先から
生れ落ちてきたので
岬の先端の
切り立った崖から
飛び降りるときも
やはり
爪先から
落ちていったそうです
波頭が捲れ上がるように
荒れた岩場に
打ちつけ ....
キミの左手をそっと握れば
伝わってくる微かな体温
すらりと細い指で
握り返して何も言わない
その紅い唇に何も宿っていないの、
そっと取り出したケースから
レースで包まれたプラチナの ....
お腹を痛めて7人目までは頑張った
8人目は途中で力尽きたから
中途半端な形で生まれた
8人目の小人さん
なんにもできないおばかさん
母さんが悪いわけじゃないのよ
何人も ....
寒波襲撃
そんなニュースを聞いた 真冬の14時
近くの雑木林に 散歩にいったときの できごとです
季節はずれに咲いてしまった
きいろい ぽぽんたと 出会いました
冬の装いにも 物おじしな ....
黒、白
別れ道
左、右
厄介だ、厄介
俺は一人
両方捕まえたい
そうだ
半分に裂いてしまえばいい
「女の人生はまるで芝居だ」と云ふ貴方
貴方は分かったように云ふけれど
命を賭けた名演技
貴方に添うその女も
科白をなぞっているだけよ
乞い買われて
飼いならすかのような錯覚 ....
ボクはキミを知らない
キミはボクを知らない
ボクはボクを知ってる
キミはキミを知ってる
もっと キミのことを教えて
ボクも ボクのことを教える
そして いつか
....
手すりのない屋上で
そらをとりもどす、わたしがいる
{ルビ限界線=ちへい}に浮かぶ遠い筋雲の
気流の音に耳をすます
わたしがいる
まぶたの裏に
真昼の月を新月と焼き付け
まぼろしではない ....
食べる物があり
寝る場所があり
やりたい事があり
少なくともそれに触れ
五体満足に風邪もひかず
昔より少し親密な友達と
少し酒を呑める
僕は自由になりたい
わがままだけれど
そう ....
ピッ。
目的地マデ300mデス。
冷タイ風バカリガ吹キスサブ、
冬ノ一本道ヲ抜ケルト
悲劇ハ喜劇ニ一掃サレルト
悲劇ノ劇中歌デ歌ワレテイマス。
ソノ旋律ハ伸ビ伸ビトシテ
左手スラ届カナカ ....
ポイントポイントポイント
ぽいんと ほい
拇印と拇印がぶつかって
猫の小判に笑われた
ポイントぽいんと切り損ね
列車の窓から舟が出るぞと
大声小父さん叫んでる
ポイントポ ....
僕が川面に平坦な表情を映して
都会の水は緑色してて、細かい、本当に細かい小さなたくさんの滓を
とかしこんで
混ぜ込んで
漂わせて
気が向いたらめちゃくちゃに掻き回している ....
農家のおばあさんが
小さな乳母車に載せているのは
自分の畑で育てた花だった
生まれながらにして背が低かった
歳をとり腰も曲がってしまった
それでも車いっぱいに花を積み込んで
今日も花を ....
4928 4929 4930 4931 4932 4933 4934 4935 4936 4937 4938 4939 4940 4941 4942 4943 4944 4945 4946 4947 4948 4949 4950 4951 4952 4953 4954 4955 4956 4957 4958 4959 4960 4961 4962 4963 4964 4965 4966 4967 4968
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
6.78sec.