美を探ることは、ときに醜を暴くことになる
だが、自然の中でその両方は抱擁し同化している
落葉が積もり
雑草が生い茂る
自然の中では鳥獣の糞さえ風趣の一つだ
それは人の心も同じかもしれない ....
一
写真におさまる声はないのに
いつまでも聴こえてくる
花がひらく唄
雲がきえる叫び
沖にとどろく神なり
それから、あなたの唇のネガ
どれもいまは違うものになって
どこ ....
あんなに好きだった人を
今では角砂糖の中に隠して
崩れるのを待っている
いつまでも
答えをくれないから
名前の知らない花を
見つめていた
怒られるより
怒らせたこと
同 ....
外皮は雪化粧でしょう
どうせ乱視の理想を素直に頷いて
きっと汚穢も含み煌々と照る
星屑のステージファンタジアであって
わたしたちは多動なギニョール。
その利き腕では強引にも
取 ....
横殴りの雪吹き付ける
一本の街灯を見ていた
停止した夜行バスのなかから
家族は温めあい笑いあい
まだ共にいた
いつか別れの日がやって来て
きれいさっぱり孤独になる
その思いは哀しく確 ....
「紅白」とか「合戦」とか
もう時代に合わないのではないだろうか
長い眠りのあとで
あれは祈りだった
あれは、
ふるく、弱く、新しく、ふるえて、断固として、長く、みじかく、とおく、ごく近く、ギターのようで、空のようで、波打ち際で、空洞で、退屈で、さわが ....
二〇一八年十二月一日 「詩」
若いときに書いたものを、文学極道の詩投稿掲示板に投稿した。30代だったろうか。はてさて40代か。ぼくは、自分のすべての作品を一つのストーリーにまとめよ ....
祭司クーラスの陰謀は、戦士エイソスにまで及んだ。
というより、戦士エイソスこそが、祭司クーラスの最後の標的だった。
すなわち、戦士エイソスにアイソニアの騎士を殺させるのである。
祭司クーラスは、 ....
祭司クーラスは、時折国王に報告を行っていた。
アイソニアの騎士について、魔導士エインスベルについて。
国王は、彼らが国に害を為すものかどうかを、判然とさせ得なかった。
利用出来る間は利用しよう、 ....
思い出が風化した頃に
また会おう
まあたらしい帽子をかぶり
まったく別のいきものとして
北へ向かおうか
南へ向かおうか
それとも
垂直を愛そうか
わらないまま飛んでいるうち
やあ、あ ....
開いた手をいつ閉じたらいいのか
そんなことを考えていた
決してつまらなかったのではないけれど
なにを話したらいいのか
どう相槌をうったらいいかなんて
さっぱり分からなかった
水を飲むタイミ ....
ぬかるみが町から消えて
霜柱はどこか淋しげ
いつも踏み抜いてゆく少年が
空を見ていた
今夜はクリスマスだから
指をかざし町の灯を消して
星をわたる橇いっぱいの贈り物
ひとつは木星
....
すべては
愛から
生まれた
なので悲しみも
愛に帰る
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
生きていたらね
冬を越えて
桜を
見よう
光と共に
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
強力な粘着材を
敷き詰めた部屋に
自称詩集出版というネタを
エサに呼び出して
誘い込んで突飛ばしたら
しめたものだ
身体全体が粘着材にくっつき
どうやっても
動くことが出来ない
やが ....
野を駆けていく
冷たい狂気が
天空に貼り付く太陽に向かって叫ぶ
白く凍てついた舌を揺らめかせ
壮大な夢をみて、壮大な夢をみて
極彩色のパノラマがひらけ
高らかな笑い声が響く
せり ....
せっかくおぎゃあ!とあなたの中から産まれてきたのに
あなたにも歓迎されないなんて
こんなことがあるなんて
犬や猫だってあんなに可愛がってもらえるのに
わたしは
なんのために
産まれてきたの ....
冬の太陽が弾丸みたいにサイドミラーではじけた
盲人の手を引いて地吹雪を渡る声
活字から落ちて 雪と見紛う
針葉樹を穿つ弱々しい木洩れ日たち
瞬間から瞬間へ
印象から印象へ
生の ....
母といたことも夢なり赤万両
厳寒に背中丸めた赤万両
眼鏡かけ毛帽子かぶった雪だるま
ワイフが
「品物をよく見て買ってきてね!」といつもいう
僕は品物はパッと見てパッと買う癖がある
賞味期限とか値段とかほとんど見ないで買う
先日はある道の駅で買い物してレジに並んでいたら
レジ ....
命を結ぶって
素敵なこと だけど
つないだ手と手はいつか離れる
永遠に
キミはもう
このさみしさのトンネルを抜けて
違う世界の違う野原で自由にやすらかに駆け回っていることだろう
これ ....
あかるいあの夏の日差しが切れ目なく
あればきっと誰も悲しまない
かも
窓から見える灰色の景色にも
洗われる清々しい風が吹くかもしれない
かもね?
家の周りに ....
白と黒が交差する
その様子をただ眺めている
なにをするでもなく
なにを思うでもなく
ただここで眺めている
もうあと何日こうしていられるだろうか
このままでいい
そう思っているわけではない ....
祭司クーラスは、アイソニアの騎士たちにとっては、影のような存在になった。
いつもどこかで、その目が彼らを見据えていた。
国王の加護があるとはいえ、祭司クーラスは不安だった。
アイソニアの騎士は、 ....
魔導士エインスベルと、アイソニアの騎士とは、
互いに無二の絆で愛し合っていた。
しかし、その床を共にしたことはない。
エインスベルは、どちらかと言えば男勝りの性格であったのである。
祭司ク ....
ここで{ルビ祭司=ドルイド}クーラスの話をしても、良いだろう。
クールラントの王は、アイソニアの騎士やエインスベルたちの活躍に、
難色を示していた。彼らがいつかはこの国を、
乗っ取ってしまうので ....
重い手で握手を交わし別離たぜ
別れた日声が濁って苦笑い
みたこともない川だけど三途気分
苦しみを無視するチカラを失って
....
硝子に可視化された雫が遊泳した
しかし、
ときは後ずさり
物忘れに暖流を適し目撃する
ただれた味を占める、
もはや、薄暑
飲みつぶれるほどかき混ぜる。巌窟を潜る蛟
やはりいい加減 ....
いのち、いのち
いのち
つぶやけば
延びるもの
私のいのち
貴方のいのち
皆のいのち
だから
つぶやいて眠る
また明日目覚めるように
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