掛け時計を買わなかったから
この部屋には時間がない
カーテンが光を遮るから
この部屋には時間がない
エアコンがずっと26℃だから
この部屋には時間がない
....
光の中で 君の中で死んでゆきたい
目を閉じても尚闇が訪れないくらいの洪水のやうな光の中で
折れるくらいに強く
君に抱き締められて
眩暈がするほどに満たされたなら
不意の終 ....
始まるよ
始めるよ
それは大きなの翼
大きく羽ばたいて大空へ舞い上がるんだ
それは汽笛の音
遠くまで響く音を発して、大海へ乗り出すんだ
それぞれの旅へ
それぞ ....
泥になって歩く
海の方から風が吹くと
私じしんである 泥
がかわいてしまいそうになる
おまけに潮のにおいまで
はりついてしまいそうになる
この湾岸沿いの道は 淋しさ
そのものが細長く伸び ....
仕様が無い
そうやって誤魔化していれば
納得してもらえるなんて
思っているわけじゃない
作り上げた構造に
己の意思が介在する要素が
1パーセントに満たなくったって
目の前にある現 ....
5526℃の太陽熱は
約1億5000kmかけて地表に届き
夏にはいやというほど
冬にはものたりないくらい
ぼくらにその存在を感じさせる
ヒトの体温は
魚類には熱すぎて
触れる ....
夢の中に出てきた白いうさぎ
ゆっくり時間を止めてゆくように
振り向きもせず私の伸ばした腕を
そっと摺り抜けて消えて
追い付けない追い付けない
この脚じゃもう走れないのだと
気付かされて ....
深々と 寄せてくる
夜の 間に
下弦の月が 静かだから
開かれた 秘密の扉
漏れくる 天界の光
倦む事を知らない 瞑想だから
月の鍵穴を そっと 覗く
幽かな 天空の序曲に 耳を ....
実を言うと俺は男の身体も好きだ
前も言ったっけ
そう言うとゲイやバイの奴らが集まってきそうだが
残念ながらその気はねえ
天国に連れてってやると色々誘われたりもしてたんだが
ツボをよく分か ....
友は瞑想的に言った
おまえんちに猫耳女子がおるで
おまえ帰ったら
コタツに
ヘレカツつくって待っとるんやで
俺 答えて
{ルビ精子=ザーメン}の臭いで息が詰まるような
HAH ....
ちょっとだけ
水面を弾いてごらん
ほら
それがセカイの
新しい流れ
あなたの作った
新しい流れ
歳を経るごとに
父は粗野になる
私の知っている父は
情けないほどに
やさしく
臆病であり
世間が
とても狭い世界が
気になって仕方がなくて
私はそんな父を見て
半ばあき ....
密封された世界では洗剤とらっきょうの匂いがする
空に亀裂が走って雲が張り付き太陽の光が滲み出してくる
すると星が消える
光る猫が通り過ぎていく
何処かの玄関前 ....
水音、雪の降る体
その白い音、針の先です
柔らかさのデフォルト
時計が降る
音が降る
針が
みみずは濡れたままだまっていました
そうすることしか、できなかった ....
真っ暗な空が
突然光って
遅れて『どーん』って音がして
その瞬間から
キミの瞳はもう
僕を見てなくて ....
すぎてゆく
すぎてゆく
小さなものたち
大きく見えても
小さなものたち
右ききの車輪
すべらかに
音もなく溝をはずれる
いくつもの
右ききの車輪
容れも ....
その恋は
可笑し味
私の胸をおおう
パウダァスノウ
並べたふたりは
マトリョーシカ
不細工なその指先が
触れるか触れないか
その恋は
いつも今
私の前髪を薙 ....
ドンヨリした空模様
霧雨
緩やかな坂道をチャリで下る
途中にある、鯉ショップ
の前で立ち止まる
濡れそぼち
エアーポンプ
窮屈な水槽の中を泳ぐ、鯉やフナには
外の天候はあまり関係な ....
いまは「喋りたくない」から
「喋りたくない」というだけなんだ
だが いつか喋りたいときが来よう
暖か味もないふゆの雲にむかって
愛想もないふゆのひかりにむかって
相槌もないふゆの ....
繋ぎとめていてくれ、僕を
この地上に
きみの その温かな手で。
僕は、何時も、境界線に立って
炎の上、軽やかなステップを踏んでいる。
迷いがないわけではないのに、
ここを飛び出せず、行 ....
塾の講師になって二年
はじめから
教えられることなど
何一つなかったのかもしれない
今日も一人の生徒が
僕のもとを去ってゆく
「高校へ行ったら、此処へは戻ってくるな ....
道路に似た人がいたので
間違えて歩いてしまった
慌てて謝ると
よくあることですから
道路のように笑ってくれた
よくあることですから
そう言って
許したことや諦めたことが
かつて自分 ....
君を待ちながら眺める空は
心なしか寂しくて
致し方ない事情でも 持て余した時間に途方にくれる
時間が足りない 足りないと いつもわめいてるのに こんな時ばかり 何一つ やることはなく ....
触れ合う木の葉音
高い空を見上げる
言葉はそこになく
風はただすり抜ける
なだらかなサイクル
優しさの温もり
確かな偶然
僕の森に 与えて
流れゆく水の音
陽だまりが浮か ....
今日ある世界が
明日になれば無くなっている
例えばそんな事を想像出来たって
なにも変えられやしないんだよ
だから生きるのは難しいねって
君は言うんだ ....
そこには何も書いてないぜ
見てみろよ
真っ白い紙が一枚だけ
責任逃れて首括りゃ
白い紙が真っ黒さ
温もりを感じたくて手を伸ばす
あなたは私の手を握り返し
日溜りの様に笑う
優しさは
あなたの手から私の手へ
じんわりと伝わってくる
私もあなたに笑みを返す
嬉しさは
私の手からあな ....
雪の結晶を ブローチにして
蓮華の花で ティアラを作って
突然の 夕立に 行く手を阻まれても
二人で歩く 道の先が 霧に霞んで見えなくても
紅い薔薇の ブーケを抱いて
カスミソウの ....
外見だけ取り繕ってみても
貧相な中身は丸見え
ダサいね
周りから白い目で見られても
自分の信じた哲学を貫く
格好良いね
恥ずかしくないの?って
それはこっちのセリフです
面 ....
何も思い描けないのであれば
少しそこで休んでいるといい
休んでみてまだ無理であれば
思い描くことをやめればいい
容易くできればいいけれどさ
人間そんなに巧くはいかない
過去を顧み過 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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