きょう
ぼくは少年だった
両腕をいっぱいに伸ばして
いちにち
空を憧れていた
ぼくのノートは
かなしい文字でいっぱいだ
さようなら
さようなら
みんな さよ ....
夕日の光が部屋に差し込んできて部屋はセピア色に包まれた
僕と君はそれぞれ向かい合って日に焼けた椅子に座り 両手を組んでいる
何か話をしようか 僕は色々なことを考える
君の時間は残り少ない ....
世界はこんなにも静かだ
人間達や動物達や虫達や植物達は眠っている
僕だけが目を覚ましている
夜は朝を呼ぶことなくじっと眠っている
星々や月は住処に戻っているらしく姿がない
雲は風 ....
雨が降り続いている
僕の落ち着ける心
心の底は雨が染み込んで温もりを持っている
僕は詩を書くことを拒絶した
しかし今詩を書いている
時間の止まった意識 灰色の世界を彷徨う
薄 ....
いつもそうやって
自分をごまかすのね
{引用=それは何用の仮面?}
ねぇ 時々は見せるの
自分の心
{引用=扉は開けないほうがいい?}
話してみれば
あなたの心の色
{引用=そんな ....
ファスナーあいてるぜ
ビーズのドレス
子羊は
オーストラリアで死んで凍えて
この白い皿に乗って
おれたちの血肉になる
あたたかいから
おいしいから
たくさん ....
新しい朝をつくろう
いつもとは違う やわらかい空気を
吹き溜まりの部屋に呼び込んだなら
新しい朝をつくろう
いつもとは違う あたたかい光を
変わらない白の照射に重ねた ....
気が付くと、
また曖昧なものになっていた。
前回はあいまいで、
その前はアイマイだった。
…ような気がする。
これもまた曖昧である。
曖昧なものになった ....
カブトガニが
切り開いた
密林の中の
焼け残った
畑の中に
落ちていたのが
乾いた魚の腸
鯨の尻尾の先が
草むらに浸かって
元気の良い
水音を奏でている
乱れた髪の毛を解して
....
すべり落ちてくる嘘の流星
隙をみせたら舐め尽くされる
枕元まで行進する藁をも掴む世代
神経は擦り減り
悪魔がゲームしている
深い闇が行き場を遮る
常に圧力のかかる後頭部
....
旅立ちの日に約束した事覚えてる?
どんな時も二人で乗り越えていこう
なのに何故一人で抱え込んでいるの?
君が運べないほどの荷物を
僕が持てるはずはないけど
二人で片方ずつ分け合えば
負 ....
ねえほらもう消灯時間
鼻をつけた畳のにおいは遠く太陽の香り
君が恋しいのは
今に始まったことじゃないでしょ
ぐっとこらえた腹のそこに溜めてみて
それはきっとどっかにつながってるけ ....
君の手をとればよかった
そうやって差し出された手を
やさしく つつめばよかった
君の頭をなでればよかった
いつものように手を伸ばして
やさしく 触れればよかった
少しだけ そうした ....
君の表面を覆う僕
目に入れても痛くないし怖くないだろ?
まるで一緒になったきぶんだね
でも知ってる?
僕に汚れとかがあったら
君は痛くて涙を流すんだ
....
うるさい無音が舞う部屋で
あなたはピアノを奏でる
無音はあなたの音に慄き
我先にと部屋を抜け出す
その格好のままでいて
僕があなたの隣に行こうとすると
あなたは優しく
....
ある飲食店でラーメンを注文した
数分後 店員がラーメンを持ってきた
「ラーメンは冷めないうちにお召しあがりください。」
そう言って彼は去って行った
何かに似ている気がす ....
おんなの 肋骨の街で
ふっつり おとこが
おわる 言葉だけで
せかいを こわした
つぐないに 雪がふる
あるがままに咲く花が薫るよ
藍色に染まってく街のスキマで
ただ空を見上げるのに飽いた僕は
迷走するネズミたちの群れの中で
瞑想する聖者たちの群れの中で
....
「ネット詩」って呼ばれるものがありますよね?
なんでしょうね?
「ネット詩」って。
なんかいやらしい。
「ねっとし」みたいで、
粘着っぽいっていうか、
なんか、
あーやだやだwww
....
またひとつ
視界が変わる
押し出された海は
今
夜明け前の静寂を湛え
黎明を惜しむ
進めと
声がする
東の海空の境より 新しい
光が 生まれた
鼓動が
響く
あなた ....
あの太陽を挑発するように
空に向かって主張する
大きな大きなくらげ雲
這い上がる排煙は
この世の隅々にまである希望を巻き込んで
絶望色に空を染める
その触手に刺された先に ....
僕の奥底、根底に
通じる道は
とんでもなく
曲がりくねっていて
迷路みたいだ
なかなかゴールにたどり着かないよ
きっと皆も似たようなもの
だから、ひね ....
オルゴオルのような声で歌いたくて
声がかすれるまで喉をつぶし
氷のように静かな目を持ちたくて
人と接する事を拒んだ
そうしていつの間にか
何も見えず
何もしゃべる事が出来なくなった
ただ ....
死んでくれと言われました
生きてる価値などないと言われました
あぁ あなたにとって僕はそんなもの
消えてくれと言われました
その人曰く僕はウザイ人間のようです
あぁ あなたにとって僕はそ ....
どれか一つ 選んだとして
見間違うことも 多い
その時は 輝いて見えていたのに
今はもう 鉛色に濁って横たわる
だからといって 今 どうやって過去に探す?
どれか一つ なくしたって
....
たとえ明日が見えなくとも
今日という日があれば
明日は必ずくる
明日は誰にもわからない
けれども
今日という日はそれぞれだから
明日という日もみな違う
同時にみなどこかつながっていて ....
鼻に凍みる空気の中に
佇む影、ふたつ
白く滲む息の向うに
浮かぶ紅、むっつ
それはいつかの如月
{ルビ山茶花=さざんか}の咲く、如月
きっかけは些細な事なのかも
知れない
気にしなければ済んだのかも
知れない
彼女を疑う方がどうかしているかも
知れない
信じて傷つく方が良いのかも
知れない
それでも
知りた ....
正月に家族で詣でた八幡神社で
ぼくは
「女にモテますように」
と神様にお願いした
パチンと2つ手を合わせて
はっきりと言葉を唱えず
頭のなかに、ゆっくりと
顔の ....
仕事を終えると皆は帰ったので、私は独り、
他部署へと続く施設内の長い廊下を渡った。
白壁の扉を開くと、そこは特養ホーム。正方
形の四隅を結ぶ四つの廊下に並んだ部屋を、
若い夜勤者達は忙し ....
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