苦しみも不安もあるが
一日一日を
味わいながら
楽しみたい
どの道進むなら
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
ジョバンニは言った
ギターが弾きたいんだと
楽器なんてろくに触ったこともないくせに
なにを唐突に言い出すかと思ったら
いの一番にギターとは
コードの押さえ方どころか
弦の弾き方だって
ギ ....
倒れても
起き上がり
痛みを憶えたまま
心は動いてる
無理とは言えない
私と似たもの同士
カーテンの裏側で
傷付いたら
ガラスで拭こうとして
透明な未来に
憧れてしまう
....
夜空に宇宙人への交信を送る
返信のない途方もない数の信号だ
諦めろんと心の声が響いている
はやぶさの応答は返ってきたが
消息不明になったのは
星の導き手だったのだから
皆が途方に暮 ....
北極星の綺麗な夜に
あなたの優しい部屋を出る
そっと一人で
静かに
ばいばい、と
ちいさく手を振って
あなたは僕のすべてだ
僕は《あなた依存症》なんだ
そんなへんな病気 ....
2021/10/26
翻訳できない午後の足音を
窓からの昏い星の光を
勝手に手に取らせて
勝手に息をさせて
もらっていただけ
あなたからただ
それが酸素でなくてもよかった
息を ....
間食なんてほとんどしないのに
今夜は無性にチョコレートが食べたい
なにがあったわけでもないのに
ただただ板チョコを貪りたい
こんな気持ちなったのは初めてで
どうしたらいいのかも分からないほど ....
ランチにはならない午後に
食べた
優しい人のサンドウィッチ
トマトとレタス、ちょっと多めのマスタード
が好きだった
歩く速度が速い人だった
未知の世界に憧れて
いつも静かに笑 ....
ここがどこかわからないのだけど
おやすみという
(左腕がいたいので)
雪が舞っている
街の電飾に輝き
通りの向こうから駆けてくる
子供は身を躍らせ
向かいのコンビニで手を振る
老婆の萎びた顔が切なくて
手のひらに収めた雪を投げ入れる
白い空間 ....
年は取りたくないと思っても
年は確実に取る
年を取ること
水が流れるがごとく
年は取っても
健康であればいいと思っても
老化や病気からのがれられる人なし
日が西へ沈むがごとく
....
言葉の美しさを知らなければ、この空の本当の色も伝えることができない。矛盾点を指摘していくだけが言葉じゃないよ。当たり前のことに。ただ当たり前の毎日があるだけで、幸せをかみしめてみたりしてる。
風 ....
曇天の
陽射しなき寒さ
震えている
雪ももうすぐ降るらしい
白く冴え渡るわたしの意識の
行く末を見届ける者はいない
雑然と立ち止まる地
夜には目覚め
朝には忘れてしまう
記録したはずの/瞬間
径路/不覚
寒さに囚われて
思いだすこともない言葉たち
....
コマ送りされる立像の襞に、何時れ入り込む眼蔵の宿無しは、私の疑い尽された悟り
光は稀に翼がわらっている、野に立つ一本の電飾、切れたピアノ線のゃふに目を細め照らす、
類例と前例の無い少艾少乙たちの眼 ....
あの日
どうすればよかったんだろう
そんな想いが心を過る
正解を求めてはいないけれど
もう少し別の言い方ができたんじゃないだろうか
そんな風にさえ思うけれど
言い方の問題だけではない気がす ....
○「老化」
体は日々老化していく
心は日々落ち着いていく
○「情報過多」
情報過多による消化不良
○「おしゃべり」
会話ではなく
舌を動かしていないと
淋しいから
ばあちゃん ....
たかだかと
つるされた首は
とまどっているのです
とまどうことに
とまどう自分に
いらだっているのです
首は、しょせんクビでしかないことを
よく ....
ちいさなお菓子をあげる
新しい味の甘いクッキー
舌も心も蕩けるように
しあわせな喜びが味わえる
ちいさな美味しい
新しい甘さの
そんなわたしの手作りクッキー
わたしに ....
─まいにちうまれるものたちが
─まいにちしんでゆく
眠り、浅い夢からさめたような春の予感のする少しつめたい風が、名付けられているはずなのに誰も名前を知らない雑草の頭を、さあー、と撫でてゆく放課 ....
突き破る、一月の低気圧
のっそりと爆弾抱え
明日は雪
ぽかんとひとり
動かない青空を 見ている
旦那が
東洋人のマッサージ嬢との
浮気に走ったのは
きっと精神に問題があるのでは
ないかと疑った妻は
旦那を精神科医に連れて行って
性に関する25の質問に回答させた
その結果25の回答の ....
虹が消える前に
懐かしい気持ちを
連れて行った
遠くを見てるのに
近くを求めてる
私だけの遠近法
絵の具を持っていなくても
瞳を濡らして描く希望が
余計に空を滲ませる
一 ....
誤解されたって
這いつく張ったって
一日を生きる命は
一日を生きる命だ
哀しくったって
情けなくなったって
一日を生きる命は
一日を生きる命だ
私は今日一日を
精一杯生きることによっ ....
素足にサンダルをひっかけてベランダへ出る
飛ばされそうな洗濯物をピンチで留めなおす
冷たい風に吹かれて寒さが身に沁みる
そんなことが繰り返されて春を夢に見る
生暖かな風に舞う桜の花弁を思い浮か ....
人の人の波が群れが
皆ぞれぞれの方角を向き
時々それが出逢い擦れ合い
火花を目映く飛ばしても
漁火の夢のようにすぐ消えてしまう
僕は一人だ
この人群れの中にいて
砂漠の深淵のような
....
タチアナ
灰色の軍事博物館の
白黒の写真の向こうで
微笑む若い女の名前
重苦しいくすんだ
軍服を着ていても
その笑顔だけは
すげ替えたかのように明るい
タチアナ
は
戦場で死ん ....
転勤が決まったという。何処へ、と尋ねると別の星だという。夕暮れの河原に人影はなく、二人のために飾られた絵画のようであった。たまには戻って来られるのか、とか、いつまでの予定で、という私の質問に対し、こち ....
明日
空は雪と一緒に
枝は小さな蕾と一緒に
冬の指は
いつかの冬の指と一緒に
夜明けを待っている
ピアノ
女の子が帰ったあとは必ず
ピアノの蓋が開いて ....
ねぇ先生
(先生じゃなくて講師だけどね)
「無邪気」って言ってみて
むじゃき
じゃぁ先生
(講師なんだけどってまぁいっか)
「無邪気」って五回続けて言ってみて
むじゃき ....
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