喫茶店のカウンター席で少し苦味の強い珈琲を啜りながら辺りを見回すと
カウンターの真上一直線に吊られた細いステンレスの棒に
ドライフラワーふた束が仲良く並んで吊り下げられている
そしてそれらに並ぶ ....
寒い夜の自画像が浮かんで
寒い夜だから
と
グローブを思い出して
今
令和だと
・・
あれ?
ああ
寒い日が続きま ....
忌まわしい過去を刻んで
狂おしい夜に汚れる
一瞬のかがり火も消え
ひとりだけ黎明が好き
朝起きた目覚めた恋情
どぉしてもキスをしたいの
忙しげ君の早朝
笑うほどふたり寂し ....
生きている限り
奇跡は起こる
生きている限り
奇跡を起こす
私たちは最初から出逢い直す
地位も身分も妻子がいるかも関係なく
私たちは
いっぴきの獣と獣
もう人ではない
サ ....
風景が振りむいた
きりきりと ただ一度だけ
冬の 椀の 上
木立があった
冷えた池も あった
あなたが いなかった
振りむいた
震えた 溢れた ....
黒い夢だけを追いかけ
やましくて下を向く夜
まぼろしの水を飲みたい
まっしろになれる冷たさ
胸の花風に吹かれて
すこしだけ泣きそうになる
馬鹿みたい凍るこころの
しろ ....
日暮の空は劫火
暗い雲で煙り
雨を予告していた
あなたが乾いた唇
開いた途端
どうしようもなく土砂降り
とびきりの笑顔
雨に打たれ
化粧が崩れて歪んだ
雨に紛れ
こぼしてい ....
愛は尿を大切にした神だから
それはこの日本で大切なんだ
私たちってどこだろう
あの道を歩き続けるならどこへゆく
アメリカか? それとも貧しい国か?
随分平和だね、仕事すれば? ....
今度はどんなうたをうたおうか
三時を少し回ったばかりの鴨川のベンチで川の香りをかすかに嗅ぎながら
風に揺らされたまま少し汗ばむ額に張り付く前髪かき揚げ
ごぉーごぉーと唸る白い水飛沫をみながら
....
だうでもよい事ですが
私は喧嘩は買ひません
一切の賣買を已めたのです
詩も賣りません
稿料は「お禮」と書いた
封筒に入れて渡して下さい
これは内田百閒の眞似なのです ....
生きてるあいだ
死んでからも
だれもいらない
私のえいえんの愛を
我が唯一の番にささげる
最近何聴いてる?
と問はれたら
80年代のアメリカンロック
ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとか
つて答へる
今しがた彼らの『FORE!』と云ふCDを聴いた
¥100-で買つたのだ
い ....
なまえをいくら変えても
貴女のけはいはみきった
不安なのなら
すぐ側にいるかれに
存分にあまえれば良い
ただし、
にどとわたしの前を
チョロチョロしないで!
もう覚悟は
....
○「携帯トラブル」
妻「どうしてすぐに出ないのよ!」
夫「運転中だよ!」
妻「どうしてすぐに出ないのよ!」
夫「充電切れだよ!」
妻「どうしてすぐに出ないのよ!」
夫「トイレだよ!」
妻 ....
夏の暑さを、許しなさい 夏は、暑いものです
冬の寒さを、許しなさい 冬は、寒いものです
虫が鳴くのを、許しなさい 虫も人と一緒 お互いを求め合うものです
雷が鳴るのを、許しなさい 雷は電力になる ....
傾げた頭の中で喀血する自我、途方も無い明滅の中で見る闇の圧倒的な密度、発電機の唸りのようなわだかまりが反響する時、鋭角な四隅の中心で巻き起こる直感の渦、俺は時々肉体の存在を忘れる、気がふれるほど反 ....
ぼくは、聞きたくなかったよ。
そんな捨て台詞。
でも、だって、とか言い訳なんかいっちゃだめってことも、わかってるよ。
あきらめない、ぐちらない、できるまで、やりつづけるのが大事なんだって ....
おテクを磨くっきゃない(泣)
おテクを磨くっきゃない(泣)
おテクを磨くっきゃない(泣)
おテクを磨くっきゃない(泣)
おテクを磨くっきゃない(泣)
おテクを磨くっきゃない(泣) ....
説明しても分からない人には
説明しなければ良いのに
と想いながら説明している
わたしはただのカラッポ
外からの刺激に反応してるだけの
(偏見捨て自分から能動的に読み込み考えようとしない) ....
第二次世界大戦中の上海
天皇機関説を唱えた美濃部達吉の弟子だった為に
難を逃れて移り住んだ家族
話をしてくれた女性の方は当時まだ幼く
美濃部の弟子だった父親が教鞭を取る
東亜同文書院大学近く ....
夢ばかりかたる緑の
人の子がすこしリアルで
笑いだす君のよこがお
神さまに抱いてもらえた?
マグダラのマリアのキスは
神さまをかるく堕とすの?
かいわない寒い食卓
白い息 ....
最低ラインにぶら下がって
落ちてきた距離を見上げる
最高だったあの頃は
過去の星の煌めき
急に落ちたわけではない
少しずつずり落ちていた
気づかない速度で
やっと地球の上に立つ
気 ....
和室から見える景色はまさに夏そのものを現している
水色に薄められた絵の具に白を淡く馴染むように付け足した
そんな背景
伸びる焦茶の自由な線に緑は白く光り
ときおり吹く生暖かな息に気持ちよさそう ....
ちょんぎられた支援の端
暑苦しく嫌な顔をして高齢男性に説明を繰り返す
区役所の障害者支援係の職員
隣の子育て支援の係はというと
誰も客がいなくて暇そうに楽しくおしゃべりしている
女性のアルバ ....
浅い春が来て
きみの肩先から
ふたばが芽吹く
冬の熱量が
熱ければ熱かったほど それは
あどけなく
ふるふる
ほころぶ
目をはなしたすきに
ひとひらの蝶になって
とびたった ....
今ぢや考へられない事だが
昔の猫は
ごきぶりをよく捕らへては
夜のおやつ替はりに食べてゐたものだ
ばつちいからやめなさい、と云つても
その姿に
哺乳類の原型であると云ふ
食蟲目の ....
私の倫理
それは即ち、リンリリンリと
倫理を盾に
使はない事だ
お恥づかしながら
借金返却の督促を受けた事がある
その時、リンリンと鳴る電話に
脅迫じみた何かを感じ
以来
....
詩が差し迫つてくると
私の中のアラームが鳴る
排便の際の
直腸のサインと同じ事だ
その詩情はもはや老廢物である
と、肉體が云ふ譯で
この場合 精神は肉に隷属してゐる
譯で-
出して ....
まじめな世界と
不まじめな世界
光と闇と言ってもいい
こっちとあっちと言ってもいい
あっちの世界に魅かれつつも
こっちに割り込んでもらっては
困るのだ
といっても
僕は不ま ....
○「独り言」
今朝も
ボケてない証に
独り言を二言三言
○「冬田」
冬田は
今は風雪に耐えながら
地力を蓄えている
春の田植えを夢見ながら
○「極楽登山」
名山あり名湯 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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