どういうわけか
門の前にいた
平安調の赤い柱と白い壁
門の屋根の下には
「時の門」
と書かれていた
その重たそうな大きな扉の前に
甲冑を身にまとった
時の門番が立っていた
自分の存在 ....
片目ばかりが傾く夕べに
しあわせの少ない膝を抱き
花はつぼみのうたをうたう
午後にひたいをしたたるものは
すべて血のように感じられる
その熱さゆえ その太さゆえ
....
涙を流しなさい
お花に水を与えなくっちゃ
強くないんだもの 私もお花も
伝う雫を 如雨露に溜めて
こんな物でもいいのかしら
嫌がらないでね
お昼を過ぎたら
お外に行きましょう
....
昨日と同じ言葉でわたしはおはようをいう
昨日と同じ声で
昨日と同じ表情で
昨日と同じ空に
昨日と同じ色合いの雲が浮かぶ
というのは嘘で
昨日と同じものはなにひとつなく
昨日と同じではあり ....
また ここに来ました
あの石を 一体どれだけの人が踏んだのたろう?
そりゃあ もう この世には無い位の数字
初めての時は あの人が隣にいて
そりゃあ もう この世には無い位の数字
....
友達になろうと言う前に
もう友達になってる
デートしようと言う前に
もうデートしてる
つきあおうと言う前に
もうつきあってる
セックスしようと言う前に
もうセックスしてる
....
あなたから教わったことが
いまでもわたしをたすけてくれる
そんなあなたは魅力的であると言ってもよくて
いまでもわたしは
あなたへの愛を感じているのに
会えないんだ
障害はなくて
順調に進 ....
「 きょうはせんたくびよりねぇ 」
「 おれもほされたいよ
べらんだに 」
「 まずあらってこなきゃだめじゃない
あんたじたいを 」
....
どこまでも続く桜並木の先に在るものを
確かめたくて
あなたと手をつなぎ歩く
親子ほどにも見られそうで
控え目なあなたの腕を
胸元にまで引き寄せ
歳の差なんてね
桜は潔く散るから美 ....
雨がちっとも止みません
雨がちっとも止みません
しとしとしとしと降るばかり
しとしとしとしと降るばかり
雨がちっとも止みません
朝からずっと降っています
もうそんな季節だし
しば ....
―あるいは隠棲と知識
その先は海へといたる低地帯
広大なだけの空が暮れはじめると
きょうも
{ルビ背=せい}の高い草は
静かで乾いた音をたてる
立ってること ....
安心していたら
乗り過ごしちゃった
らしい
らしいので
線路を
てくてく歩いて
戻るよ
ほら 思いの路線は
いつだって
一方通行だからさ
....
思い出の糸を手繰り寄せる
思い出の数だけ増えた糸は
今や無数にあるけれども
手繰り寄せる糸の手応えは
どれもあきれるほど弱く
数だけが増えた思い出の糸
これだけの思い出が
....
月は雲にかかり見えなくなる
間抜けな獲物は蜘蛛の巣にかかる
月は微動だにしないのに
獲物はじたばたともがき続ける
それは最後まで続く 命あるものだけの贖い
傘のしたでだけ
降り続ける雨がある
強弱では語り得ない、それ
交差点を渡る黒たちの
はじまりの日は
白だった
或いは
今も
嘘とほんとを
分けたがるけれ ....
見てはいけないのだとわかってはいた
誰か忘れてしまったが誰かに教わったのだ
父でも母でも兄でもない誰かに
たいして長くもなく広くもないその川のその場所には
かつて利用されていた潜り橋の名残があ ....
教育的な政治は無いが、政治的な教育ならある。
弱者に群がるのが正義の味方である。
消費税を上げる前に、政治家の口に課税するべきである。
金に裏切られる者より、人に裏切られ ....
傘を刺す
左手にはつめたい砂を詰めた
ビニイルの袋、
死んだ、
しあわせに笑い過ぎて
太陽が
死んだんや
聖歌隊が
空に吸い込まれる
....
素敵なことがあればいいのに
そんな事を嘯いて
僕らは今日も夢をみて
眠っている間に去ってしまうよ
素敵なことがあればいいのに
そんな事だけ考えて
僕らは今日 ....
やわらかい
新緑の色
クリームだ
すいこまれている
同化しそうになる
やわらかな外がわ
やわらかい
新緑の色
クリームだ
ひとが
しをかいている
ひとは
しをかくのがすき
かいていると
こころが
きれいになる
きぶん
しをかくひとのことを
しじん
というらしい
ちなみに
しにん
とよぶと
....
まずは、
背中の秋を追いかけて
レダの卵を採取しなくてはなりません。
(ゆめです。きづかれぬようにかくしてしまった、)
それは、此処からずっと北、
一つ長い橋を渡って弓なりに沿っ ....
コトバひとつ追い求め 導かれ
空想越え目指しペダル踏み込む
小さな小さな話題 縒り合わせ
いつも君の手の中へ届けたい
切れそうなライト点滅する世界 マンガから拾う恥ずかしいセリフ
ぼ ....
春が吹いてくる
強い風だ
今は春だぞと
言っているようだ
どこまで吹いてゆくのだろう
林が揺れている
鳥はどこにいるのだろう
蝶はどこにも見当たらない
春の声が大きすぎて
みんな黙り ....
こんにちは、
はじめまして。
いい服ね。
とってもあなたに似合ってる。
それは彼女のお気に入り?。
へぇー彼女って、
そんなに趣味が悪いんだ。
その指輪も ....
色を失くす
また夜が迫る
傍観者になりきれない
この街さえ
新しくなっていくのに
思い出せなくなる
みずみずしい指先が
どういう風に
この胸にふれたのかを ....
「希望」作詞 天野まさたか
夜空を
見上げて みよう
力強い 個性と
弱いが 確実な従順が
絶え間なく 煌いている
その 輝きの果て に
羨望と 奢りが な ....
故郷スラム恨む
連む連中絡む連中 皆足らぬ連中で
悪意ばかりはタランチュラ 性根は至らず線虫レベル
ゴミクズゲスカス 南国ハイビスカスも枯らす程の毒 毒 毒……
呆れ果てて 己 ....
わたしは朝に満たされる。
熱く火照ったわたしは、
彼を待っている。
彼は引き寄せ、
唇を付ける。
彼の唇は巧みにそこを避け、
わたしを甘く、
咬む。
わ ....
デビルのマジックが余りにも
お見事なのか
ジュピターの黙示が余りにも
透徹なのか
口から吐く言葉となるものが淀んでいる
....
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