不純物ゼロの氷の様な悪があったんですよ
歪な貌ではありますがね
私も迂濶で、指を切ってしまいました
しかし、この切り口も見事なものでね
当たり前の様に皮膚と皮膚とが離れていって ....
取り違えられた
緑
色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう
投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
とうめいな、
くうき。
とまる、
おんど。
しろになる、
せかい。
{引用=
*
*
* * ....
「もう二度とこんな思いはしたくない」
そう思うぐらいつらい出来事でも
「いつかそんなこともあったなあ」
そう思える日が意外と近いことを
僕は知っている
それが ....
帽子の話はひととおり終わり
白い塀が先の方まで続いています
突き当たりの干物工場を右に
道順を教えてくれる指先は節くれだっていて
足元には重いものに潰されたような
カマキリの一部が残っていま ....
暖かい丘の 暖かい風に抱かれて 僕は眠りたい
幼き日に見た 夢の続きを のんびり見ていたい
「恋する乙女の 視野は狭くて 困ってしまう」と あいつが言う
「そんなことは僕には ....
心理さんはココリさんと読む
肩こり首こる背の高いデスクワーカーだ
彼女にはまだ子供がいないので
子供がココリコさんと呼ばれて
いじめられるようなことにはなっていない
心理学に詳しそうな名 ....
ありとあらゆる 方法で お前を試したのに
生まれる餓鬼は 悪意に 飢え
ましてや! 福音を
若き女の 嬌声に 変え
おれに いやなものを 押し付けようとしている
それは 一次元上の 快 ....
いずれにせよ桜は散っていく
まるで、まわりくどい恋文のように
あなたと僕の間を、{ルビ廻=めぐ}っていた感情は
不意に来たあなたの訃報でかたちとなって
ただ、ひたすらに他人でありつづけた奇 ....
頭がかち割れそうな響き
喉が締め付けられるような苦しみ
胸が苦しくなるほどの罪悪感
ナイフで自分を刺したくなる衝動
私は思い出す――
寒い国にいて、音楽を勉強していた頃を
凛とした空気のなか
ファゴットを抱えて走った
トロンボーンの青年と恋をして
生まれ変わっても会おうねと約束した
また、暑い国 ....
君がもし
朝焼けから夕暮れまで
じっと海を眺めて過ごせる人だったなら
僕は君と
果てしない路程を
ずっと黙って歩いたっていい
君がもし
焼き魚を
芸術的なまでにきれいに食べる人だっ ....
玄関の扉を開けると
君がいた
僕の姿に驚いて
まっすぐに電線へ
驚いたのは
僕の方だったというのに
さげずむような視線で
僕を見ていた
まるで僕が
劣った動物のようだ
そんなことは ....
飲み干した缶のウーロン茶
無くなってしまったベンチ
夜の自動販売機
高校生の襟首
まっすぐな
まっしろな
失敗をしたことのない
厳しいあなたのことを
た ....
寝起きに、桃を探してしまった
腐った桃の匂いがしていて
いつかの甘いあの味が、
まだ、口の中を漂っていく
まだ食べ終わってもいないのに
あの桃は捨てられてしまったんだ ....
ほんとうはね
「ほんとうはね」っていう言葉が嫌いなの
何だか嘘をついてたみたいじゃない
たしかにね
「ほんとうはね」って言う前に言ったこと
やっぱり嘘になっちゃうかもね
でもね ....
蒼穹はさらに深く
眩い雲はほのかに流れ行く
若木の緑をそよがす風は
初夏の薫りを匂わせながら
見晴るかす彼方へ消えて行く
雲のまにまにのぞく{ルビ天色=あまいろ}に
いつか見た白い炎が燃え ....
あの
光る目を盗んで
チョコレートを
口へと運ぶ
事実
今は授業中なのだけど
私は自分の
欲望に忠実なので
食べてしまう
生産者が
緑色の板に向かう間は
絶好の ....
丘の上で一匹の
蝶を追いかけていたら
普段はだれも寄りつかぬ
樹海の入口に立っていました
樹海の奥から声がして
その声に誘われるように
ついていくと
大きな沼が目のまえに拡がりました
....
心も身体もピンク色
女の子だからピンク色
どうしてもって言うなら
私のピンク
あなたにだけ
こっそり見せてあげても
いいんだよ?
2007/05/09
ポイントはありません
小さいご不在連絡票が
黄色い髪の毛を立てて
吠えるように伝える
こだわりを捨てて
気密服を脱いで
カプセルに滑り込 ....
嫌なことを沢山経験して
大人になっていくんだよ
って、あの人が言った。
自分の弱いとことか
ダメなとことか
そういうのって悪くない
って、あの人が言った。
そうか、そうか
と私 ....
リップスティックを欲しがってる
乾いた唇を補いたいんだろ
ペットを欲しがっている
あの憂い無い愛にやられてちまったんだろ
俺のせいじゃない
こんなの俺のせいじゃない
俺たち ....
夏になると暑い暑い言うけれど
後何回暑いっていえるんだろね
だから寒い夜と同じ様に
私はあなたの顔ばかり見る
私とあなたは後何回顔を合わせられるだろう
もし、明日私が居なくなると ....
過去に戻れることが出来るのならば
五秒で良いから戻りたい
そして、一言を交わして
元の世界に帰りたい
其処に変化がなくても
心の奥底は変化しているはず
誰かが手を差し伸 ....
そこの匿名希望のおまえ!
おまえはそれでいいのか?
おまえの希望ほど間単に叶うものはない
匿名希望って言うけど匿名と言った時点でその希望は実現されてるんだ
希望ってそんなものじゃないだろ!
....
蚊に咬まれたとこを
ぽりぽりかくから
皮膚がぼろぼろと落ちてくる
勿体無いから
集めて、練り固めて
ちっちゃいあんたを作って
あたしのペットにする
ペットは飼い主に似る ....
回らない風車を地図に向けてみても
夕凪にバスは来なかった
型通りの挨拶が一通り続いた後で
輪郭だけを残して帰っていく
人、たち
まだ捨てる場所があるということは
まだ軽くなれる僕らがいると ....
淋しいからひとり
サンダル履きの公園の夜は
ぺたぺた鳴って
つきあかりの ひとつ ふたつ
ジャングルジムに落ちて さらさら
こねこのあばらは細く細くて
何度 ....
今見えるのは
閉ざされた光
真っ暗な、闇のなか
アタシは
なにしてる
上手に笑えてますか
指を頼りに
温もりを探し
軽やかなリズムにのせて
貴方を探す
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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