【1】
器質性勃起不全を患った男と、深達性弐度熱傷を負った女が、滝の渓谷で向かい合わせ。
その間に、
煙草の空き箱で作った小さな傘。
その下に、
小さな山椒魚が串刺しにされて ....
美しい言葉をさがすために
美しい言葉をさがす旅に出た
海に行けば海は美しく
山に行けば山は美しく
空を見れば空は美しかった
けれどそれを表現するだけの
美しい言葉を知らない ....
詩を殺すのはいつも詩人で
詩を愛するのはいつも他人で
涙を流すのはいつも美人で
笑顔を殺すのはいつも愚人で
君はいつのまにか大きくなって
僕の目の前を通り過ぎていった
大人になる怖さからナ ....
あぁしたい
こおしたい
ダダをこねる僕を
下から僕は見つめていた
手を伸ばすと
冷たい
土の匂いがした
全てがもどかしくて
そう
もがけばもがくほど
....
ドアが開いていますよ
声がしたので一応
部屋中のドアを見てみたのだが
すべて閉まっていたので私は困惑した
あの
ドアは閉まってますが
いいえ
ドアが開いていますよ
部屋を出 ....
おそいおそい冬の訪れ
あるいはそれは
いつの間にか駆けて行った冬の残り香
遅咲きの梅花
早咲きの桜花
世界の色は鮮やかに
春待ち人の思いは賑やかに
そこに舞い散 ....
我らは 語るべきだ
海潮の輝き
午後のけだるい 陽光を
夜は 底で 眠り
目覚めの朝露は打ち震えると知っている
我ら 踊る 身も心も捧げて
熱狂は 明日を作る
汗は額を流れ
濡 ....
寝っころがって草の味
息を吸って風の味
目を見開いて空の味
手を伸ばして
雲を摘んで
食らう味
あぁほら観てよ
追い風がしたと思ったら
あいつも来てるぜ
入道雲
....
声聞くと安心して眠くなって
電話の向こうとこっちでお互いあくび
なんかα波でてるんだよなぁって
しばし沈黙を共有
貴方が其処に生きていることを
知ることが出来るから電話が好きにな ....
夢の様に髪を撫で
抱きしめてあげる
空には小さく
月があるから
こっちへおいでよ
僕の影は見えるだろう
おいで
あの時みたいに
おいで
両手を伸ばして
僕は眠い
月がとて ....
太陽が沈み世界が透明になる頃
アルコールランプを消した
吸い出される琥珀は僕の記憶
人目を憚る様に
そっと吸い出されていく
吐き出す息は世界にあわせ
透明に消えていく
僕は酷 ....
一方的な騒がしい工事の後、
ようやく、
今夜の男は達した。
イケコのすごいおちんちんの男は、
結局のところ、
工事の手際の悪い、
クリトリスの舐め方もろくに知 ....
みかんの里に生まれ育ったくせに
オレンジがうまく剥けない
サツマ・オレンジならうまく剥けるけど
サツマ・オレンジじゃクレープシュゼットに合わない
バレンシア・オレンジ
マンダリン・オレン ....
{引用=
? 夏の妖精
笑いながら
運ぶ風に
身を任せて
あなたは走り去ろうとしたが
照りつける陽射し
の中にではなく
薄萌木色の林の奥に
....
見えるもの
見えないもの
触れるもの
触れないもの
形の無いものを愛してしまうのは
愛にも形が無いから
ここにいる
わた ....
部屋のいたるところが
軋むほどに 精神を集中し 観る
カンブリアの石化は どこへ
アンモナイトを見送り どこへ
羊歯を茂らせ 三葉虫の明滅に
石炭石油へのメタモルフォーゼに酔う
愚 ....
昨日もまた
日めくりの暦が一枚消え
昨日を生きた言葉たちが
静かに眠る
昨日一番生きた言葉は
土の道だった
でこぼことした
それでいて不安定な小石の上を
靴底に刺さるかのような痛み ....
Ser immortal es baladi;
menos el hombre, todas las criaturas lo son, pues ignoran la muerte;
lo ....
奪われて 失って
それでも生きているなら
どうせ生きていられるのなら
漆黒の闇が来て 安らいで
白銀の光が戻って 儚いのはきっと
もう二度とは戻れない
時の旅路に悔いがある ....
1ヶ月のうち15日まで寝ないで働いて後はずっと眠っている
この社会の生き物達はみんなそうだ
しかし中には真逆の生活をして悪さを働く者もいる
その為に警察は悪さを働く者と同じような生活をし ....
思った
弾いてみたいと
ふれてみた
ぎこちない指で
鳴った
小さいけどせつない音が
もう一度ふれてみた
今度は少し大きく鳴った
はじいてみた
いい音が鳴った
はじい ....
ダンボール箱
いや、もう、箱ではない
これに
俺は
云いようもないさみしさを覚え
やあ、俺が
もう、君のよに、なってしまったら
どうしよか
なりたくはない
ダンボールのよに
雑用さ ....
振り返らずに上を向いて
未だ見ぬ土地を訪ねて歩け
そこには人がいるだろう
暮らしや愛があるだろう
人は温かい
初めての君を拒むことはない
行く手をさえぎるものは何もない ....
蛍光灯が切れた
新しいのを買いに行かないと
トイレにも行けない
これとあれ
光を求めるのに値段の差があるなんて
正しい光はどっちなんだ?
安いのに騙されているのか
高いのに騙され ....
初夏の夕焼ブルー
窓から見えるのは
憂鬱色に染め上がった
人の群れ
{引用=
病室はうなり続ける
おーんおん
}
咲き誇る雨の花火
パチパチと
たたきつけられ
消えてゆき ....
あなたは物静かだった
あなたを背負うと
その軽さの分だけ物静かに温かかった
だからあの家は部屋は
この空の下突っ立つ一人の人間は世界は
今でも物静かなまま
極めて物静かで
見渡す限り ....
なんでも知っている影が
いい加減煩わしくなってきたので
殺すことにした
大きな岩を山から落として
思い切り影に叩きつけると
影は聞いたことのない音を立てて
死んだ
....
この真っ赤な嫉妬の炎が
あたしのすべてを燃やし尽くして消えたとき
その焼け跡に清らかな花が咲きますように
そしたらあたしはその花を
あなたとあの子に渡します
「仕合せ ....
ちんぷんかんぷんの糸が
くちびるの前でもつれて
おかしなことになっている
ちんぷんかんぷんと
口に出して言えば言うほど
糸はもつれていく
ちんぷんかんぷんは
もつれた糸だ
小魚 ....
とかく、そのフォームの美しいこと。
僕は退屈になるとよく相談したものだ、
ねえドリー、君の肺癌以上にかっこいい死に様ってあるかな
ドリーはヤニが浮いた歯茎を扇子で隠して
腐るほどにあ ....
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