悲しみの街の
悲しみの駅に
悲しみ行きの電車が着いた
悲しいプラットホームから
悲しみをチャージした人が
悲しく乗りこむ
この中にきっと
私より悲しい思いをしている人が居る
そ ....
朝、彼は四十三年の生涯を終えた。
病名は、食道癌。
札幌のライヴハウスの老舗ミルクで初めて会った。
はなをかんだ後ちり紙を見るか尻を拭いた後ちり紙を見るかの話
これは、ネタである。
....
わたしはいい人を演じている
間違いない
人の悪口は言わず
頼まれれば断らず
お年寄りには席を譲り
飲みの席でも気を使い
赤ちゃん見れば手を振って
重い物は無理して持って
泣いて ....
手にしたペンが
ここを握れと言っている
真っ白い紙が
これを書けと騒いでいる
すべての物が語りだす
物と心は離れない
物にも目や口や耳がある
その魂を描くとき
それは物語となる
物は ....
メールが来るだけで頬が緩んでしまったり、とか
声を聞くだけで胸がきゅうっと締め付けられたり、とか
顔を見ると心臓が飛び出してしまいそうになったり、とか
そんな甘酸っぱくココロを染めるよう ....
君は今どこにいるのか?
深い深い海の底で
さながら交換不可能な進化の果てにいるのか?
でも君は人気者だよ
今だってセカイジュウのケンキュウシャたちが
瞳を真っ赤に染めて
君を探してる
で ....
路頭に迷う
なんて
誰にでもあるわ
だから、
無理して周りに
合わせる必要なんてない
気遣いを受け止めたなら
抜け出せた時にでも
『ありがとう』を添えて
満面の笑みを浮かべたらいい
安心 ....
私の「はい」が 君の「いいえ」で
君の「はい」が わたしの「いいえ」でもいい。
答えはなくて
同じであることが良いというわけでもない。
そう
同じでもいい 違ってもいい
大切なのは
互い ....
雨散らし喰われていく
薄紅の肌を持つ裸身の乙女
恥じらいを知り
萌黄の衣で己を隠す様に
汚らしく割れていく
白磁の肌を持つ少女の抽象画
{ルビ徒夢=あだゆめ}と知り
{ ....
この世の中で何が起こっているのか
いったい誰がはっきりと教えてくれるんだ?
どこに行ったって
あたしはあたしがで
俺は俺がで
自分の周り5メートルまでしか気にしない
奴らは ....
{ルビ玩具箱=おもちゃばこ}をひっくり返したような
ガラクタみたいな現実の数々
散乱して 壊れていて
どれから片付けるのか
しばしの間 眺めている
ゆきずりア ....
悲しくなるのは知ってる
それでも
生きなきゃいけない気がするから
痛くても
血を流しちゃいけないシーンのあたし
.
背中が守られている
抱擁でなく
囁きでなく
いつも見えない後ろが
守られて温かい
そんな気がしている
口元が護られている
くちづけでなく
言い付けでなく
冷たい言葉が洩れない ....
ことばなんて おぼえちゃいけないのかな
保育園の先生に さよなら を言いわすれた
ユキ姉ちゃんが
いつまでも半ベソをかいている
そのすぐ傍で たあくんが
「あびば ぷぅー」と叫びながら
そ ....
屋上に芝生がある家
かれこれ30年
ロッキングチェアーに揺られて
朝日を浴びる
色々あったな
テーブルの上には
コーヒーと紅茶
飲まないのか?
日光が射してても
もう ....
くちびるは人体で一番敏感である箇所
一番皮膚の薄い部分
誰よりも先にキスをした人は
それを知っていたのだろうか
やわらかくて あたたかくて やさしい
それはキスの相手が君だからか ....
灰の空が落ちてくる
はやく家へ辿りつかないと
この町の人間は残らず溶けて消えるだろう
本日の天気予報は晴れ時々劇薬です
曇天のなかに真っ赤な嘘みたいなポスト
投函口は無論赤子を拒む小 ....
木々が立ち並ぶ隙間の向こう
若い女が赤いグローブはめて
いかつい男がかまえる黒いグローブに
パンチを連打していた
背後の一本道からやってくる
よれよれのマラソンおじさん
木陰 ....
寒いじゃないか
ハンバーガー
一つ食うに困る人がそこにいるぞ
ヨレヨレのスーツを着た男性が公園
湖のナマズのような
ぶっちょう面で座っているぞ
昼間から酒を飲むひげ面 ....
その左手の控えめな熱
僕の右手にそっと残って 温めてくれる
またねと笑って こぼした涙
心の奥にずっと残って 「愛してる」と、
互い違いの手を繋ぎ 並んで歩いた帰り道
....
五月晴れの匂う
青い空の下
潤いの粒がキラキラ光る
生き生きとした緑の葉っぱたちが
風に揺られて
カサカサと何かお喋りをしていた
何だろうと聞き耳を立てても
わたしは人間なので
うまく ....
少女を演じてるんです ホントは悪女なんです
男はみんなそうです これを好んでるんです
シイナリンゴを聞いてます 毎晩独りで聞いてます
だけど あの人の前では ドリカムばかり唄ってます ....
何の気なしにそいつを手に取ったのさ
わけなんてありゃしない
そこいらに落ちていたゴミを拾ったような
そんな気軽さ
赤茶色の表紙
そいつはずいぶんふてぶてしい面をしていやがる
まるで鏡に ....
セイタカアワダチソウは
他の植物の
成長を抑える物質を出し
いつの間にやら増えてゆく
あっという間に増えてゆく
あれ、なんか
どっかの誰かさんと似てません?
どっかの誰かさんは
....
月光をすくい、すくって
髪を洗い
ほっそり
とうめいな櫛を曳く
鎮まってゆく肌、肌に
しみこんでゆく
流麗な調べ
{引用=
呑まれても
ひとひら
抱きしめても
ひとひら
....
コルトレーンのサックスが
僕のペンを踊らせて
水色のノートに
リズムを覚えた言葉達
派手に転んでは
また立ち上がる
詩がダンスなら
人生だってダンス
空白のページに
素敵な言 ....
あの人がほしいあの人がほしいあの人がほしくてたまらない
でもどうすればあの人を手に入れたことになるのか判らない
たましいをわしづかみにしてあたしのとりこにして
お互いの区別がつかないくらいど ....
砂浜のちいさなたそがれに汐風をうけて
ふとった子蜘蛛が舞い降り詩集の端の水をのむ
大気中のかなしみも八つにきざみ鋏角にはこび
せんべいのように噛みくだかれたこころ
わたしはお前に咀嚼されな ....
犬小屋で眠っていると、
きつねのこんに声を掛けられた。
「どうして、
そんなところで眠っているんだい?。」
ぼくは、
わるいこだから。
そう答える ....
露草色の空を
のどかな雲が流れて行く
いつか見た雲が白い蝶をかたどって
私の頭の上を
風に吹かれて飛んで行く
どこへ行くのと手を振ると
今度は白い子馬となって
東の空へ駆けて行った
....
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