掃き清められた玄関先に打ち水しませんか?
天井にファンをつけても
南国特有の怠惰な湿った雰囲気は味わえない
そう、
空調で管理された夏が
置き去りにしてしまった夏もある
蝉時雨 ....
好きだよ
殺して
もうずっと好きだから
最後はあなたに
聞こえるね
祈りが
ずっと歌っていたでしょう
もうどっちかわからないね
ねえ
神の鐘響いている
私もう止まった
いつもさ
....
【おとなのための童話】
あなたは、スキマは好きですか。たとえば、大切な人とのスキマはどうですか。
あるところに ひとくみの 恋人どうしがおりました。
ふたりは おたがいの間に生 ....
あなたの恋人が
ひと目見たいわ
なんて
未練がましいわたし
どこかに捨てて行きたい
ビルの屋上や
夜の沼や
樹海の中へ
たくさんの雨に降られて
遊びに行くの
遠い遠いところ
+四杯目から+
店の一番奥に大きな真っ黒なドアがあって
それはちょっとやそっとでは動かせそうにもないタンスで蓋をされてる
さらにはドナセラなんたらとかいう幸せの木の鉢植えでカムフラージ ....
最高気温は体温を 優に超えて
アスファルトの砂漠 景色を歪めてる
太陽を遠ざけたい 地球の地軸を変えたい
出来ることならば 雪女とデートしたい
暑すぎる 暑すぎる 夏は ....
とじたふくぶの所々にぬらめく私の臓器、とても愛苦しそうに斑点模様のあかぐろくろずんだとびら、ワインの味がしみたドアノブ、明かりのスイッチは、どこに、あるの、白い電話機が鳴る、そのボタンのイルミネー ....
ゆらゆら流れて
目と目で合図
雲を掴んでお辞儀する
ゆらゆら流れて
錆びて壊れて
なにやってんだろな
ゆらゆら流れて
逆さ吊り
あの娘は今日も眠ってる
きっと素敵な夢見てる
{引用=山小屋にオオカミの女の子が独りきりで住んでいました
友達はいません 山奥なので誰も訪ねてきません
だからいつも一人で遊びます
空 ....
バルサミコソースが複雑に酸っぱくて
関係ないのにあの汗の味に似ていたからって
ああもうぜんぶだめなんだとフォークを置いた
まったく大げさな話だ
こうやって一日中町をふらついたあと
溶けた飴で ....
あの緑陰に佇んでみたものは
光るまちだったのか 雲の流れになぞらえ
かすかに形を変えてゆく思いなのか
今はもう分からない黄昏に包まれる
やるせない影ばかりがのびて 路に夕べに
項垂れ ....
屋上はあった
屋上は食べた
金属の感じがする手すり
その向こうに
川は鈍く流れた
その流れの先に
わたしの家はあった
ドアノブがゆるくて
屋上のない家だった
食べなかった
少し曲が ....
苦しまなくていいのなら
私は今より馬鹿でもいい
素直なままでいられるのなら
私は大人になってもいい
綺麗な心を持つことが出来るなら
私は現実に目を向けてもいい
いつも純真であり続けられるの ....
やりきれない憂鬱に
身体ごと飲み込まれそうなときは
とにかくバナナを食べる
何も考えずに食べる
午後のダイニングテーブルの上に
少し茶色く変色したバナナの皮が
脱ぎ捨てられた下着みたい ....
子供の頃世界は
今より青かったとおもう
あめふり
電車に乗って目を閉じる
水の匂い
目を開けると
世界は青くて
子供に戻れる気がした。
ホームランは打たなくていい
とにかく一塁ランナーを二塁へ
確実に送れ
自分が塁に出ようとは思うな
観客にかっこいいところを
見せようとは思うな
チームのために仕事しろ
このために
....
「遠くまで来てしまった」
そういう感覚は
地方都市への出張で立ち寄ったコンビニで
訛りの強いレジ係と短いやり取りを交わす瞬間でもなく
海外の小さな空港のロビーで
トランジットの待 ....
それは私がわんわん泣いていた日のことでした。
雨がまるでデンデン太鼓のように響いていて
私はいつかの魔女を思い出していました。
確かアンパンマンに退治されたはずの。
一人のときに来るか ....
遠くにそびえる
黒い山々
深い緑の杉林に入る
つんとする匂い
冷気が身体を包む
見上げても空は少なく
灰色で
まるで薄荷の中にいるように
涼しい
林の中では遠くまでは見えないのに ....
善を取らず
悪すら取らなかった故に
罰を探す
無意識にすることはそれ
いかに己は苦痛を受け入れるか
出来ることならすべての死を傷を
僕が奪うことができたら
それだけを一 ....
目の前を足早に通り過ぎる人々
僕なんて視界にすら入らないみたい
淋しいのは慣れっこだよね
ゆいいつ差し伸べられた手
温かくて大きくて
淋しいのは慣れっこなのに
不意 ....
お釈迦様が誘拐された
輪廻しない世界では大変な騒ぎとなった
例の3人組は刑務所を脱走する時に不幸にもバンに正面衝突されて今までの行いのせいで当然地獄行きとなったが 鬼や仏を誑かせて輪廻しない ....
幼稚園でぼくは人生ではじめての
本格的な人間関係を体験する
触れるだけで傷がついてしまいそうな
新芽みたいな人間関係は
なまきずが耐えない心の訓練
お母さんはいない
苦しくても悲しくても
....
右手には運命がある
左手には可能性がある
右手にはプラス
左手は添えて
目の奥の思考回路が単純で
間違い回路へ繋がる
左手にはマイナス
右手には説明書
神 ....
私を死刑にしてください
私を死刑にしてください
街行く人に向かって
私は大声で叫びます
みんなが私を振り向いて
みんなが黙って去っていきます
お嬢ちゃん
一人の紳士 ....
誰も
踏んづけなかった猫が
月明かりを探している
綺麗な光の下じゃないと踊る気がしないんだってさ
踏んづけられた猫は
歌にされて
とても怒っている
だから街灯の明かりが漏れ入ってくる ....
「砂流」
可憐にゆれる空の下
あまりにも
子守唄のような
....
一匹の{ルビ蝿=ハエ}は
羽を{ルビ毟=むし}られたまま
今日も曇天の街を漂う
迷い込んだ森の{ルビ裡=うち}で
湿った草の茂みに囲まれ
一輪の薔薇が咲い ....
ふと、べらぼうに草を刈りたくなった。生い茂った背の高い、エノコログサやオオイヌノフグリみたいな背の低い草ではない草を。
しかし今は夏では無いし夏休みでもないし。うちの地元はもう長いこ ....
外見よりも中身を変えろと
あなたに言われましたので
いろいろなところから借金をして
お医者様に私の体の中身を
他の人と交換してもらいました
お医者様は私とそっくり同じ中身の人を ....
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