外から帰ると乳房がつめたい
それは脂肪のかたまりだからだ
血の通わない、けれども
ゆたかに潤し育むことができるふくらみ
「脂肪のかたまり」と呼ばれた女は
蔑まれながら
馬車のなかで飢え ....
濁った空にひとつ白い煙を浮かべた
真っ白な夢が多い尽くしていく
(ここはどこ?)
静かな起動音と、雑踏の雑音
どうか聞こえないように
木の葉を揺らすそよ風
私は風になる
....
世界に組み込まれたい
世界を見下ろしていたい
自分も含めて他人事ならば
痛みも無い
過去にさらわれて
未来がないなら
いつまでも
布団とソファーの行き来で ....
余りにも多くの人に
あってしまい。
自分の中で
夢の中で消化できない
気持ちを理解するのに
時間がかかる
思いが塊となって
押し寄せてくる
胃が痛い
夜食を取る
太る
散 ....
人生を、
そう、
人生を、
棒に振るような生き方を
しようと思っていた時期があった。
今よりもずっと若かった頃に、
今よりももっと愚かだった頃に。
すべてを、
そう ....
蝉の声降り注ぐ非常階段で
噛み千切るみたいにして
きっと
これでもう最後だから
甘い汗の匂いも
舌に残る塩辛い苦さも
肺から洩れる吐息も
腰を掴む指の強さも
腿の内側を撫でる風 ....
(ミルクティを飲まなきゃいけないの
(ミルクティ、ある?
(歯を磨いたんだから、もう寝なさい
最近、きみは早く寝てしまうから
赤いランドセルの留金をひらいて
見てしまったんだ
....
「早朝の電話なんてろくでもない」
そんな吐き捨てるように言わないで
とかげのしっぽみたいに
自己再生機能があればいいのに
そうすればきっと彼女だって蘇生されるはずよ
私の ....
ジョセフィンのすすめで
アパルトマンに引っ越す
もう親離れしなければと
0号室は管理人の夫婦が
1号室からは芸術家の卵
ここは芸術を育てる部屋
変わり者がそろっている
特に私が気 ....
夜空から眠りながら流れ込んできた闇が目を覚まして何処かへ消え去ろうとする頃 夜明けがやって来る
生き物達は眠りから目を覚まし体を伸ばして1日の到来を冷たくなった皮膚や外殻に感じる
僕は今夜も ....
2007/06/07
困るんです
困るのです
困ります
困る
○
こら!
逃げるな!
逃げてはいかん
逃げては困ります
にげてはいけま ....
小さな影に
小さな水が触れ
小さな手のひらのかたちとなり
雨の木陰に結ばれてゆく
風を後ろに
花はひらく
ひろく けむる
ひとつ ゆれる
野に落ちる光
川に立 ....
なんども欠伸をしたけれど
深い海鳴りはやまなかった
孤独なのは俺が
ひとには言えないことをしてるから
そうさ、それが
知らぬが仏、ということなのだろう
なん ....
アキレス腱をきられて
殺された少女は
濃い光のなかで
音楽を探し求めていた
セットされたような
絶望の瞳孔に
探し求めていたものを
少女は映したと思いたい ....
きみのなみだは
ぼくの別れを
失礼なくらいに
かくしていた
なぜだまったままなの
今日は何の風?
昨日は優しかったなぁ
今日が例え批判の嵐であっても
そこを切り裂けば
きっとそこにはソヨカゼが吹いているよ
悲しい夢を見たあとに
声を上げて泣いてしまったのは
その夢が悲しかったからではなく
その夢が現実にほど近い
記憶だったからかもしれません
昔のことですから
もう数えきれないくら ....
どんと一発ぶちかまされて
裏一面の穀物畑
なだらかに挟まれて
おじさんの古い農家につづく道
素直に手を引かれていた男の子は
急に独楽で遊びだし
ぶんぶんうなって動かない
洞窟のような ....
バケツは横たわって喉を渇かしている
思いっきり蹴られて宙を二、三回転しても
着地のやり方はまちがってしまう
あれほど着地を練習したのに
いざ蹴られてみたら本番に弱いので
側面にへこみばかりが ....
愛すことを忘れた
曖昧な笑みで
あなたに似たあたしは
赤い糸を
あちこち千切っている
朝に疲れてしまった
あたしは、そっと
新しい夢を見る
明日を、探している
飽き ....
哀しみを歌うことで哀しみを消す
無感情なその声は感情を思い出させてくれる
両耳をそっと閉じ込めて
その声にその歌に浸る
溺れていく過程に恐怖は無く
溺れ終えると心地よさに ....
誰でも良かった訳じゃないの。
なのに、なんでそんな事言っちゃったんだろう。。。
あなたでなきゃ、だめなのに。
いつか、素直に言える日が来たらいいな
今日も私は
....
「ねえ、ブルーってイーが前だっけ?ユーが前だっけ?」
「ブルー?」
「単語の綴り」
「あ、んと・・・uが前だよ。ルー・ウーだもん」
「いっつもわかんなくなるんだ」
「ルー ....
どうせ僕は社会と言う構造の一部で
一定のリズムを延々と刻み続ける内に
何時の間にかそれこそが幸福であると
結論付ける事で納得を繰り返し
やがて好きでも嫌いでもない
中途半端な将来を描くしかな ....
花弁を剥きだしの裸にして、白い水仙が咲いている、
その陽光で汗ばむ平らな道を這うように、
父を背負って歩く。
父はわたしのなかで、好物の東京庵の手打ち蕎麦が、
食べたい、食べたいと、まどろ ....
海が黒いね
ひび割れているの
それはあの大きなタイヤだけだよ
もうずっと
さっきあなたが
持ち上げて
少しだけ転がすまで
倒れたままだったね
ひび割れるまで
ほら海の ....
それは 嵐のように やってくる
激しくて あまりにも激しくて
私は抗えず
ただただ それが過ぎゆくのを 待つしか ないのです
それは あるときは 私自身で
触れて なじって 傷つける
....
時代が進み
同時に技術も進歩した
ある日
割れないガラスが作られた
高いところから落としても
ハンマーで強く叩いても
割れることはなかった
値段も普通のガラスよりも安く
大量に生産する ....
毎日誰かの命日で
毎日誰かの誕生日
毎日誰かが人を殺し
毎日誰かが射精(受精)する
誰かが誰かの処女幕を破り
誰かが誰かの童貞を奪う
繰り返し繰り返し
男は目の合った女を瞬時に脳 ....
死ぬというのは 死から目を背ける事
生きるというのは 死を見つめ続ける事
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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