サチ子先生は
理科室でメダカを飼っている
先生の白くて細い指が水槽に触れると
メダカは狂喜して泳ぐ
メダカは十六ぴきいる
一ぴきずつに名前をつけたいの
クラスのみんなの
と先生は ....
乾いた酸素は欠乏し
曖昧な沃素が宙を舞う
蒼白な額に塩分を散らして
着古したシャツは
肉体と密着して色褪せてく
そういえば
蜃気楼をみたことがあるか
アスファルトに靄がかかり
....
いつか見た大きな虹
空に架かった大きな橋
24色の色鉛筆じゃ描けない事
あの日はじめて知ったの
ねぇ あなたは知ってた?
ピヨピヨ、ピヨピヨ
聞こえてくる鳴き声
あの恐竜の子供は今どこにいるだろうか
繰り返す日常、遥か遠い夢
叶えられなかった願い
地面に影、一羽の烏
少女は晴れ渡る青空 ....
軌道を外れて落下する雨
待ちこがれる傘
からだを露骨に紅潮させ全開となった傘を
雨が狂ったように激しく打ちつける
すべてが終われば傘は
からだに付着した雨を丁寧に振り払い
雨は何事もなかっ ....
永遠に辿り着け無いエデンへと
‥‥Ring-Oを追う-π)円周率、永遠に辿り着けぬエデンの果樹
或るカノンが右の、白詰草の丘を登る
‥‥every-泥..ノ)寝具―erROR、白い丘二つ 双子 ....
夕暮れの音楽室で
ピアノを弾いた
平穏で無難な和音
誰がつくりあげるとしても
たとえばそれが夕暮れのサイレンだとしても
F#はF#にかわりはなくて
壁からみおろしている楽聖だって
....
姫林檎の樹々揺れ
書架の木陰に隠蔽された
女の胸を
神聖に這うトカゲ
―haut,ル'taut,arletout
幼子らの求める
乳白色の愛は
智慧の木立に幽閉されて
女の胸をトカゲ ....
世界中を見渡せるような高い木がある
生き物達はそれを世界樹と呼ぶ
世界樹の周りには世界樹を神として信仰する生き物達が集まって放射状に大都市が造られており 一大国家が築かれている
空には飛 ....
弱いものいじめ
しようと
手ぐすね引いてる人たち
たくさんいる
やっと咲いた花を
夜中にこっそり
折り取って
持って行ってしまったり
耳元で突然
大きな声出して
大喜びしたり
最 ....
何かを手に入れるということは
何かを落すことであって
手から離れていく
それが
いいものにしろ
望まないものにしろ
僕は満たされた
お腹いっぱいにもらったはず
欲したから
でも同時に ....
生まれたんだ
おはよう こんにちは これからよろしくね
萌葱の栄える季節になりました
子供のアナタはへたっぴな絵を描いたね
だけどそれは
あなたと一秒の創りだした足跡 ....
何もかも を
誰のことも
忘れたくないという
それだけの こと
たったそれだけのこと
を 願う
わたしの 願い
は それだけのこと
何から も
誰からも
忘れられたいという ....
詩と、
そうじゃないものの狭間
そんな世界に僕はいる
この言葉が
ただのガラクタでも
僕は呑み込むことを許さない
命、
そう命
そんなものに似ている
かけがえのないもの
君 ....
その日は限りなく純白で
限りなく静寂だった
まるで雪が色と音を吸いとってしまったかのように
真っ白な空から降ってくる真っ白な雪は
やっぱり真っ白な白砂糖のようで
白い湯気をたてる ....
光の彼方で
君が手を振る
変わらない微笑みが
愛しくて
あの頃の僕は
自分のことばかりに
精一杯で
君の事を考え ....
もしも オレが困ったときは 遠慮なく 頼りに行く
だから つねに 心とサイフに よゆうを持っておけ
信じる 未来のために 立ち向かうのがオトコ
落ち込んで 逃 ....
先生をビーカーに入れて
塩酸で溶かすと
同じだけの虚しさが
胸の中に生まれた
誰かが
質量保存の法則だ、と叫び
それはたぶん正しいことだった
その日
トスカーナ州の子供たちは
ピサの ....
基本となる本体が手に入れば
いろいろなオプションがついてくる
たくさんの機能を身につけて
それだけあれば一日の生活は
事足りた
むしろオプションなしでは
生きてはゆけない
ある日
....
ハローハロー
聞こえるかい?僕の声が聞こえるかい?
何なに?聞こえない、其れはそれは残念だ
だったら耳を塞いでみてごらん
君の声がとてもよく聞こえるはずさ
ハローハロー
見えるかい?僕 ....
六月の薄い胸に
雲の痣が白く浮かび上がる
体育座りの女の子の膝のような
山々は
深緑にけぶる
出発するはずの電車は
死んでしまったかのように動かない
信号機はうなだれ
....
小学生くらいの
子供の
こころが透けてみえたら
大人はいうだろう、
ばかだな、
そんなどうでもよいことで、なにを、悩んでいるんだ、と。
ふりかかるひとつひとつを
わざわざ両手をひろげ ....
背中に刻んだ十字架を
背負って歩くいばら道
力の限り握り締め
噴出す血さえ
気にせずに
陽光ははるか彼方にあるものと
自信に満ちて進むけど
神は見えない手を差 ....
今夜は寒いな
夜空に白い亀裂でも走れば
心も躍るだろうに
残念ながら雨さえ降らず
今夜は静かだ
今夜は静かだな
夜道に赤いサイレンでも走れば
心も躍るだろうに
残念ながら涙さえ降ら ....
実りの乏しい果実は
熟しを迎える前に摘まれ
肌の感覚を忘れていく
湖面に映る白雲を
理想で描いては
草原と遊ぶ風に
木々と語り合う鳥に
旅の情緒を詠わせた
そんな他愛もない無邪気さは
手から土へ ....
夕暮れの
お台所の とこで
弟の
ゆうちゃん が
ぼくのママのおっぱい、
のんでいたよ
おっぱい
ぼくのおっぱい
おいしそうに のんでいたよ
ゆうちゃん
もうはなれてよ ....
さらば
私の中の少女
セーラー服を盾に
無邪気を剣に
守られながら叫ぶ時はとうに過ぎ去った
いまや盾も剣も自分の心と体でしかないのだ
さらば
私の中の初夏の風
爽や ....
なにが悲しいか分かんないけど
涙が流れるよ、ねぇ
二酸化炭素吐いてるの
したいこともないくせに
ねぇ
助けてよ
一人にしないでよ
あな ....
空気、それは砕け散る、そして、その終わりに、永久に考え続けた真実と、今はいない人の精神が見た現実が、愛される夜と、望まれた時間すらも、その向こう側へ去ってしまう、
私は壊れる空気の破片の幻想 ....
くちびるはサンザシの小枝
水滴を払う手の甲
デメイ
獣かそこらを従えて
女神に挑んでころがりおちた
(燃え尽きはしなかった
デメイも女神の眷属だから)
ふたつに縛った髪はほ ....
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