世界が滅びて
ただ一輪そこにある花を
太陽が照らして
空虚な僕は問いかける
すべてが消えて自分だけが残り愛もない世界で
どうして君は咲いているのかと
花は答えた
あ ....
名古屋にも
とつぜんの雨とカミナリ
神戸のあなたからの
メールから数時間後のことだ
天気は西から来るのよね、
夕焼けきれけりゃ、あしたは晴れよね、
名古屋に ....
夜が深くなると
風が太くなっていた
六月の風が
ふたりの熱もさますだろう
月が外灯よりも白い
泣きたくなるときは
ひととうまくやれない
だから過剰になるよ ....
駅をでると
ファミマ、焼きとり屋、
造りかけの学校
郊外の夜道が垂れていた
オレンジの明かり
三叉路で道が狭くなると
懐かしい風がながれた
記憶の再現が ....
そっと でいいから
ふれてみたい
あなたの零した一雫のわけを
どこから
流れてきたのですか
まりのような白い雲が
あちこち 漂っている
空なのに
雪解け水が激しく流れる季節は
....
触れるかもしれません、私の心が欲しいのです、
心が小刻みに歩くのをもう一度静かに感じたくて、
ただ重なってみて下さい、
それゆえに、即興の声は、用意される度に、気が狂っていくのです、
....
今日はしとしとと雨なので
天体観測は中止
傘を持ってこなかったけど
濡れて帰るのは楽しい
口々に喋る子供たち
「ヘビ座、トカゲ座、ミドリガメ座・・・」
ほこりっぽかった道は
黒々 ....
その名が彷彿とさせたから
コンビニで買う「冷たい潮らあめん」
ふたを開け中身をとりだし麺のカバーを外し
透明な冷たいスープを染みこませる
めんま、海老、のりなど乗せて出来上がり
聴く ....
裏通りに 傾いた陽が落ちてくる頃
放課後の声たちが 初夏の帯にのって
泳いでくる
バギーの乗客を覗いて
ほんのり口角を上げて
青いランドセルが追い越してゆく
まだかたそうなランドセル
さ ....
外を眺めると
思っていたよりも強い雨
飛び出そうか
ジャンプして
駆け出そう
雨色の街
水たまりに
飛び込んで
キラキラと舞う雫たち
綺麗だと感じるのは
私だけ?
濡れた ....
越えると海があり
越えると
またひとつ海がある
踏みしめた
指のはざまの
銀色
風の来る方へ
息を吐き
風を吸い
空洞の
奥の奥を
のぞきこまれることに戸惑う
....
学ぶは人の長なれど
無知が由縁につけた傷
詫びぬは永久罪を成す
己が罪の深さ故
所在を違えて自らを
正と言わしめ黙殺す
愚かなり
繰り返す事
愚 ....
からからからから空回り
足元には注意して
いたずらな子悪魔は
いつも隙をねらってる
この想い
言葉に直せるほど
まだ消化できないよ
鮮やかなフレーズよ
舞い散 ....
下町に生まれてから
高いビルに憧れていた
今になって見上げる景色は
華やいでいるのに
どこか淋しい
地方に引っ越して
久しぶりに来た東京
夜の地下鉄の
長い階段をおりてゆく ....
私 という空白
社会から割り当てられた 場所
私を入れる入れ物を作るために
駆使される規則
私という空白を
なぜ埋めなければならないのか
他のすべての生き物のように
....
苦しいとき
なぜか
いつも上り坂があった
何でこんなときにと
腹が立ったけれど
その坂を上らなければ
目的の場所には行けないので
上るしかなかった
上り始めると
思っていたよりは ....
君の声は今も変わらず僕の心に残っている
か細い優しくそして甘い声だ
僕は君の顔に出逢った瞬間に心臓が止まるぐらい惹かれたのだけれど 時間が止まったと表現すればいいのだろうか さらにその魅力を ....
流れる雲 風の唸り
空が表情を変えるように
人の心も移りゆく
空をうつろに眺めた僕を
きみは困った顔で笑って
僕の袖を掴んだ
きみの好きな白いシャツ
....
薪を背負って仕事にはげみ
兄弟仲よく孝行つくす
このやろう
このやろう
俺だって二ノ宮金次郎だ
ああ、薪は
大自然だな
釜にたかれて腹をいやし
家をいぶして虫をふせぎ
灰とな ....
金魚すくいはいつも失敗する
お椀に入れるまでの間
金魚は溶けてすぐに消えてしまう
金魚すくい屋のおじさんに
コツを聞いても曖昧で
金魚と思うからいけない
としかおしえてくれなくて
金魚を ....
目を閉じた
これを暗いというのか
はたまた白いというのか
自分にはどちらでもいい
見えるのだ
この目が
何気なく人間は手を動かせられる
何気なく呼吸し
何 ....
暗い海の底で
一匹の魚が尾ひれをゆらゆらさせている
海面は荒れても
相変わらず静かな深海で
目を閉じたとき
こんなふうに浮かぶ愛は
傷ついたっていいんだけど
ただ複雑にしたくない ....
空を見上げると
あまりに星がたくさん瞬いていて
まるで降ってきそうだと思っていたら
降ってきた
星はぷよぷよしていて
僕の手の中でもしっかりと輝いていた
もっと大きなものだ ....
絵本を読んでいました
それはとても悲しいお話でした
私は涙を流して
それは絵本の一ページに落ちました
その涙が乾くまで
私はそのページをずっと眺めていました
そのペ ....
中途半端な記憶だけを頼りに
美化されていき君の本当を忘れていく
残されたのは自分自身の不甲斐なさ
初夏の風は何処か生暖かい匂いがする
排気ガスと灼熱のコンクリ
歪む陽炎に誰かの ....
中途半端な定義を読んだから
それの影響を受けて
妙な選択を繰り返す
自分はどの選択肢なのだろう
不安と期待で本を捲る
蝋で出来た模造品の翼
真実の熱で溶け始めて
嘘は少 ....
お母さん
お父さん
僕はもうハイライトを吸っても咽なくなりました
きっと僕の肺は真っ黒でしょう
それでもお母さん
お父さん
僕は乳癌になったりしないんだ
だから僕が好きになる女の子は乳癌 ....
夜を巡り
たどり着く
君の皮膚と薄皮一枚の距離
この夜を巡って
法華経を読経する
自死した 君や
見ず知らずの 霊に
夜の底で 親しく
妙に明るい 死者の森を
読経しなが ....
そんなこといくら思っても 口には出せないから
あなたの横顔を覗き込みながら、願う
あたしの胸に顔をうずめてすやすや寝息を立てるあなたを
いつから当たり前のように見つめられるようになったのだろ ....
ツバメが
車庫を低く飛び
チチッ
チチチッ
ふるさとは
ツバメの里だ
雨上がりの透明なそらを
自在に
いつだったか
納屋の真ん中に
ツバメが巣をつけて
ま
それも仕 ....
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