海の隙間から寝間着の紳士が上陸する
レディファーストを欠かさない紳士は
すでに同伴の淑女を裸にして太陽にさらしている
用意周到に船で密輸された薬品のことを知っているので
紳士は安心して夜を待つ ....
今日、久しぶりに夕焼けを見た。
赤からオレンジへ、オレンジから青へ、青からグレーへ…
言葉では言い尽くせない色の数々に
ただ圧倒された。
久しぶりに見た夕焼けは
なんだか切ない。
毎日 ....
はじけ飛ぶネジ
ひん曲がる側板
進化の順番が刷りかえられた
幻視者たちはそぞろ歩きで逃げ出すしかない
思考中止
重力0
宙を舞うピンボール
素人には単なる
鉄の塊
ただうるさいだけ
....
1
今朝から眼鏡の手入れをしている
透き通ったリンゴが
近づいては離れていった
明日から得た切符は
どことなく頼りなく
手元で伏せる
汽車に乗る
時間が乗客
会話が聞こえ ....
今日、いつもあるべき所に
自転車がなくなっていた。
いったいうちはどうやって家に帰れというのか
誰かとしゃべりたくなったのか
携帯で妹に電話してそのことを伝えたら
「あほか、そんなん盗 ....
{引用=ゆーゆゆ ゆゆゆゆ ゆー ゆゆゆ ……
旋律を歌ってみても ひとりぼっちだ}
沖から岸へ 塗りつぶすように寄せる涙の成分は
平泳ぎなどでおだやかに泳 ....
ピクニックを食べよう
みんな嬉しそう、楽しそう
パクリ
ママの作るお弁当は
ハムとたまごのサンドウィッチ
それを食べるあの子の
唇はまるでなめくじ
ピクニックを食べ ....
羽目板一枚下の地獄
木の葉
非情な無限
切り立つ半円
静寂
隔てられた世界
澄んだ音色
愛しき(かなしき)怪物
誘われる
因襲の檻
人の心
縒り合わされた絆
....
今からずっと未来に
ある子どもとおばあさんが会話していました
「ねえ、おばあちゃん、何かお話してよ」
「う〜ん、じゃあ、昔話を聞かせてあげましょう」
「むかしばなしってな〜に?」
「お前 ....
ヘンリー 私の膝の上でお眠り
窓辺に当たる雨の音を聞きながら
時々は 可愛い耳をぴくんとさせて
解った振りをしてくれれば いい
ひとり言を 話すから
....
誰を呼ぶ
ベルベットの夜に
闇に浮かぶ
蒼い影
疲れ果てた身体に
染み入る
日毎大きくなる
その清浄な 音色
窓枠に立ち
両腕を平行に
潮の香りと風を抱く
私の腕 ....
陽射しを包み込んで
柔らかい手をした
風が
頬を撫でる
気持のよいそよ風
抱きしめてあげたい
その温もりを感じて
応えてあげたい
その優しさに感謝して
風は黙って ....
すでに家でくつろいでいます
TVで天空の城ラピュタを観ています
シータが空中に浮いているシーンを観ていたら
あなたに話した
ふしぎな記憶を思い出しました
スカイダイビ ....
うじゃうじゃ うまれてくるので
ネズミさんは ふあんになる
いったい じぶんとは なんなのかと
たびにでた やつは ネコにやられたのか
それっきり かえってこない
銀色に輝く
紋白蝶の魔法の粉
きらきら
どれほど集めれば
自由に羽搏けるといふのでせうか
あをいそら
一枚二枚
母の髪を梳くやうに
幼い私
蝶の翅をもぎ取る ....
吐き出したのは
溜め息と
嫌悪感
抑えきれない息苦しさに
もがき苦しみながら
空を見上げてみれば
....
窓ガラスに映る
鏡合わせの
パラレル・ワールドは
ありふれた物語を綴る
三流の映画を気取って
にやりと
笑みを、浮かべている
雨が降っている
(陽が照っている)
....
いまはいえない
そんな気持ちを
ノートの端に綴ったら
うまく言えないけれどどうしようもなくて、
ここに書くけど多分渡せない
謝りたいけど許せないから
もうやるせないって
ない ....
愛情は凍り、そして、砕けた
それは、砂塵となって、ゆっくりと舞い、踊る
破壊され尽くした劇場、舞台、静寂の支配する世界
沈黙のオペラの幕があがる
そう、オペラは
その結果に従って ....
ここは鶏小屋
将来
卵を産むのか
産まないのか
産む気がないのか
産めないのか
雌鳥の小屋
好物は人の不幸話と
次元関係なしに
魅力的な雄鳥
こけー ....
色あせたアジサイが
垣根のあいだでじっと舐めています
梅雨入りの雨粒を
待ち焦がれたように
いろじろのむくげが
....
ここにある右手
そこにある林檎とか掴めるのに
愛は掴めない
朝食のツナサンドも掴めるのに
想い出は掴めない
リュックを掴み上げて
部屋を出て行く
総て右手で
....
もしかして、これを愛の事だと思ったのなら
そんな日には死んでしまった母親の事を考えるような手つきで
ギターを弾けばいいさ
Dmにテンションを入れて、Cの時に歌えばいいさ
もしか ....
変わっていく君が怖くて
ボクは逃げた
置いてかれる僕が醜くて
キミは笑った
ぼくはね、何も変わらない
不自然な自然体
卒業、あれから
もうすぐ
森に囲まれた場所に素足で入り込む
土足厳禁
風船を右手に
チョコレートを左手に
ベンチを探しているんです
この子達も疲れてきている様なので
空気に漂う輝く粒子
綺麗で済まして ....
はっぱがね 雨でぴてぴて おちてきて
どうろに ぺたり
はりついた
きをつけの しせいで伏せる はっぱたち
もう帰れん もう
親の木に
風吹いて とばされてても
おぼえてる おぼ ....
「大丈夫だよ」
あなたの言葉が不安定な気がして
水面に浮かべたら
あっという間に沈んだ
「俺に任せろよ」
あなたの言葉が乾いている気がして
地面に落としてみたら
....
話せば長くなる
言わない方が良いと思う
嘘つくつもりはなかった。
知らない方が良い
あちらこちらへ
ふらふらふらり
渡り歩いてゆく
彷徨えるジプシー
尾を引かない
切れ味抜群 ....
こころは今、穏やか
あの頃にみた
夏の坂道で
一斉に立ち昇る綿毛
花が行く、
歩き急がないで
だけど抑えられないのは
高揚
澄んだ青に
フォルテを描く
ステップを踏む、つま ....
夢の中に巣くった蜘蛛
かたくなに
何も残せぬまま時は過ぎて
想いは届かない
胸の中で点滅するあなた
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