ほたるがりしたら
おりひめとひこぼしをつかまえちゃった
うちではかえません
とママの怖い顔
しかたがないから
どうぶつえんにあげた
来園者数はうなぎのぼりで
....
玄関に傘が一本
ギロチンのように
あった
昔こんなもので
人が酷い目にあったのだ
と信じられないくらいに
静かな朝だった
やがて傘は
扉を開けると
仕事机のような格好にな ....
It was a dark and stormy night
暗い嵐の夜だった
犬小屋の上
黄色い小鳥が彼の元へ向かう間
はかないひとときに夢を見ている
書き出した小説の本筋
もしくは ....
遠くに伸びる影を背にして向かう
過去を振り返らずに生きていけたら
どれ程に楽に生きていけるのだろうか?
今よりも幾度かマシになるのだろうか?
重ねた約束を背負うだけの日々
....
自分の詩を読み返して
泣いたこと
ありますか?
ぼくは急いでいた
きみに気づいてほしくて
ぼくは焦っていた
きみが遠くに行ってしまいそうで
ぼくは迷ってしまった
きみに ぼくの想いを伝えてもいいのか
....
みな踊る
雨のなか
呼声
応えて倒れる
白い土
赤い空
落ちてくる夢
滑車が勢い込んで海辺にすべる
ああ、またこの場所
既視感は嘘でなく
本当にみた
いつで ....
水溜まりに映る
青く、吹き抜けた空の
隅っこで泣いている
雲を見つけた
そこだけが
深い灰色に沈んで
しくしくと
雫を落としている
大丈夫ですか、と
声をかけると
....
淡いかなしみの曇り空が
堪えきれずになみだを落とすと
紫陽花は青
束の間のひとり、を惜しむわたしは
思わず傘を閉じ
煙る色合いとひとつになりたい
街中の喧騒は
雨の糸に遮ら ....
捨てられた子犬のような心のまま
静まりかえったホームで君を待ってた
かわいいとか嬉しいとか
そういう言葉をくれる代わりに
すねた目をしてみせる人だったから
気付いた時にはもう全部
あなたの ....
淋しさを知らなそうな
青い空に染まろうと
重いペダルを
さらに力をいれて漕いで
汗がぽとり
四十八色の折り紙で
継ぎ接ぎされた丘が
さらに
進めと囃したてて
ぽとりと ....
なぜ
目があり
その上に眉があり
今日の雨は涼しくて
そして
私は何がしたいのか
君は何がしたかったのか
魔法の言葉「ありがとう」を繰り返し
風船は空 ....
どうせみんな
機械から生まれて
機械に繋がれて
死んでいく
ラヴ・マシーン
メキシコシティ生まれの農夫には
かえるところがない
八戸生まれの漁師には
かえるところがない ....
あの夏はもう過ぎてしまった
まだ子どもの頃
特に待ち合わせをしなくても
いつもの公園に集まって
そこから林に探検へ
入ってはいけないような場所に
金網をよじ登る
そうすることが夏だった
....
ドブの中からでも
星空は見上げられると誰かが言う
一人で見る星空はあまりにも遠く
それが屑星であるのかそうでないのかさえ
ドブに塗れて見えなくなった
ただ、あの輝きを
あなたと見つめら ....
通り雨を
息継ぎしながら
ぼくたちは急いでいた
離れることを
急いでいた
手のなかの熱は
次から次へ
一秒後
つよくなろう、と
{ルビ翳=かげ}りをひそ ....
豆電球の灯り 息を落とす ひとり
幸せに ほろり 熱を分ける ふたり
夜の海を渡り 繋ぎ合う 鎖
それは つまり 朝焼けに ニ ....
去っていくこと
散っていくこと
快く気の向くままに
雨の合間の曇り空の下
揺れる草花を眺めているよ
風に吹かれて
先取りの不安涌き出てくるも
一期一会
二 ....
俺はここでマネばかりをしているやつらに中指を立てた
紙に墨で文字を書いていくと
真夜中にどんどん溢れ出ていって
覚醒し始める
気付くと消耗が激しくてまいるよ、オコーネル
戦争地帯 ....
崖の途中に
かろうじて
引っかかっていた
私
に
ロープを投げてくれた
あなた。
あなたの隣まで
引き上げてくれた
あなた。
私の黒い心臓を ....
優しい気持ちを交し合って
寂しさを一つずつ埋め合って
想いを丁寧に紡ぎ合って
彼方から伸ばした合った手が
触れ合って握り締め合えたなら
それをきっと幸せと呼ぶのでしょう
....
乾いた灰を
ふるい積もらす
都市の息吹
鋼鉄とガラスの高層ビルの輝き
ターミナル駅の喧騒も
ジーゼルエンジンから吐き出される
車酔いの成分も
灰として積もる
夜の煌びやかな ....
ひとりきり頬杖ついて
ため息つく雨の午後
紫陽花の青い花びら
みつめては悲しくて
まるで報われない恋に落ちた
悲劇のヒロインみたいに
あなたが好きよ
くもりガラスに書いてみても
このせ ....
今宵の透き通った月に誘われて
くり出した散歩道
頬をくすぐる風が
密かに運んでくれるのは
遠い夏の記憶
線香花火と消えかけの蝋燭
揺らめくあなたの笑顔
儚いのは時の流 ....
あい で空中はべたべたしている
ことのロウディングは、火の車なのか
潜って息をする世界のなかに
金を食べる魚、うまれたときから
何がそこから見えるの
尾を振らして遊泳
砂糖菓子は水に溶け ....
何かにかまけて 全て嫌になって
おざなりな暮らしのなか
答えなんて始めからないのかも なんて
そんな知ったような台詞はくには
僕はまだ何も解っちゃいない
雨が止んで雲間から虹 ....
そらが
あおい
きみの眼とおんなじに
きみはともかくきみの青い眼はすきだよ
悔しそうにも
哀しそうにも
荒野の来し方を
見つめるようにも見えた
セピアのなかは真空だった
息のできる真空だった
ブラジャーで固くした
からだは青くて冷 ....
ともすれば
ばらばらになってしまいそうな感覚を
この中に 抱いている
思考停止。
それは逃げだと わかっていても
あのかけらたちを かき集めていないと
割れてしまう
だから
リアル ....
真夏の砂浜の
パラソルの下の
ちゃぶ台に
貧乏な親子の
食卓があって
その隣には
サンオイルで
てかてかと輝く
若い女が
こうらぼしをしていて
やきすぎると
肌に悪いと思ったのか ....
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