あたしが痛くないのは
モルヒネのおかげです
脳内麻薬が出ているのです
あたしはそれを取り出して
少しなめてみました
とても苦かったです
こんなものが苦痛を
やわらげるなんて ....
そして火は燃えさかり
すべてを焼きつくすだろう
それぞれの
人の生を
それらがあつまったこの
人の世でさえも
焼きつくして
火は遠い天上でわらうだろう
限られた空
その見えない境界で ....
「君は必要です」
上司から言われたその言葉に
自分が認められた気分になり
その後は毎日のように
仕事をこなしている
カップラーメンを食べながら
いくつもの書類に目を通し
会社メールと携帯 ....
心の傷を刻んだ日記を
銀の檻に閉じ込めた
底の見えない泉に沈めて
冷たい鍵を握りつぶした
もう二度と振り返りたくない
この手で穢した自分
別れの言葉も告げずに目を閉じ
背中を向けて歩 ....
前と同じ部屋の香り
蛍光灯が切れていて奥の部屋へ行くとアタシの布団がたたんであって 足の裏に畳の感触がした
そんなに長い事来てないのかしらとアタシは考えながら勝手に押し入れから寝間着を取り出 ....
あなたのそこから
わたしのここへ
わたしのここから
あなたのそこへ
ながれるふたつが
ひとつになって
ここはこれから
どこへいく
そこはそれから
なんになる
そこはここでは
ない ....
死と眠りが
同じようにみえるときが
ある
ひとめみたとき
だからときどき
はっとして
大切な人にかけよる
あなたたちは
人の気もしらないで
静かな息をしている
あつい
手 ....
驕りたかぶって 眠られぬ夜も
うちしおれて あるく雨の朝も
すぐに 遠くへ過ぎて
もう少し もう少しで
死を 語りおえる
ミサイルになって
あなたを破壊してやりたい
骨の髄まで
ぶち壊しにしてやりたい
流線型の顔をして
思い出して読み返しては
立ち止まって振り向いてる
戻ることのできない岐路
変えることのできない選択
後悔してるんじゃない
ただ懐かしんでるだけ
でもちょっとだけ
....
テレビの向こうに咲く花を見つけた
優しく力強い女の子
仲間に一滴の水も与えない情けない子とは違う
君に視線を釘付けにされる
玩具番組のチャンネルを変えたいのに
どうして邪魔をするんだろう ....
吸いかけのタバコを押し当てた
心の奥底に住む陰険な目つきで
こちらを睨み付ける邪心に押し当てた
ジュウっと音が鳴るわけでもなく
肉の焼ける嫌な臭いもない
ただ邪心の高笑い ....
会社の帰り ふと空を見上げたら
小さな星が光っていた
なぜだか、急に涙があふれてきて その涙を誰にも見られたくなくて
自転車を止めてしばらく 顔をあげて 星を眺めていた
小さな ....
きみの心臓をすこしわけて
羽根が生えたんだ
ぼくにもさ
空はあおくて
きみに出会えないカイトが
泳ぐ
捨てるべきものをぼくらは失くしたんだ
血がでたんだ
赤い血がでてい ....
僕、だいじょうぶ、キチガイのふり
僕、だいじょうぶ、キチガイのふり
だけど、声が聞こえちゃう
お前はキチガイ、だから死ね
お前はキチガイ、だから死ね
あの娘の声で聞こえちゃう
あの娘の本音 ....
真夜中の三時
夜のベンチ
残された時間は
もう少なくて
そっと君の手を握って
恐ろしさ押し殺してた
『怖くないよ』
そう呟く君の目は
街灯の光と
星空を移してて
あたしに ....
さよならは、さびしいことだ。
だけど、かなしいことじゃない。
お別れは、さびしいことだ。
だけど、かなしいことじゃない。
かなしいことなんかじゃないから、
ぼくは上を向いて、空を見るので ....
寝る前に 歯を磨く
やっぱり「恋」なんてものは 男よりも女のほうが似合うものだと
鏡の中で 奥歯を磨く自分を見て思った
ふたりいっ ....
終わりそうにもない言葉達は、あなたの優しさだと分かっているの。
けれど私は、あなたの言葉達が途切れてしまうその瞬間を考えると、怖くて堪らないの。
的外れでもいいから終わらせないでいて。
あな ....
いつつゆびさきがきみをみる
やわらかい皮膜の中は
どうしたってみずだから
つたってしまって
一本の
跳ねた
よわい針の先までが
とおくゆびさきの
たてるかぜにも
ふる ....
一人で作った歌だけど
誰かの気持ちも載せてある
Ah Ah...
現実逃避型だから孤立無援なんだ
「目には邪眼を、歯には牙を」ぐらいの気持ちで
他人にぶつかってみるのもイイですよ
中 ....
家族で豪華な料理を
食べに行った
お父さんとお母さんは
とても満足そうだったけど
ぼくは
おしゃべりしながら
家族みんなで分担して作った
カレーライスの方が
美味しいと思った
家 ....
バスに乗る
名前だけが剥がれていく
何かの間違い、というより
むしろ略式でも正しいことであるかのように
良かった、わたしたちは
バスに乗られることがなくて
席に座り
バスの一番 ....
こんな世界に眠れる夜なんかあらへん
目ぇ覚めんのか、覚めてへんのか、それとも冷めたんか
そんなこともわからへん
お前がおらんとあかんのや
山しかないようなとこやった
山の向こうに何あ ....
黒い布で顔を覆い隠した女が
まるみをおびた重いはらをかばいながら
前から、後ろから早足で通り過ぎる人々に
おびえるような足取りで市場を歩いている
ときおり女の腰のあたりにぶつかっては
”ベバ ....
さよなら、に添える言葉を探してみたけど。
見当たらなくて。
口をつむった。
さよならも言わずに。
手も振らずに。
さよなら、また逢いましょう。
さよなら、元気で ....
帰る 帰るよ
と言って
やっとで戻ってきたのは
二羽のアゲハチョウ
母は泣き続けて
二日後に命が崩れた
幾百のコバエが家屋から飛び去り
雨戸は裂傷し
静脈血を纏った鳩が2羽
黒ず ....
長期出張を終えた気分晴れやかな私の前に
あんな残忍な光景が待ち受けているとも知らず
私はエレベーターの前で玄関扉の鍵を指に絡ませ
クルクルと回しながら扉のほうへと足を進めた
はじめに玄関扉 ....
夕暮れの示す赤、に
静かな夜が
そうっと足を
降ろす
生まれたばかりの
一筋の淡い青は
瞬間的に広がってゆき
世界を、ふわり
包んでしまう
ビルの窓に反射する
車 ....
荒野だと思えば
ここはそんなところだ
悲しみは哀しみに
それが営みというものだ
ひとりではないのに
ひとりに酔いしれ
それが生身であるということだ
七月の ....
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