夏が、また―――
怖いですか
あのひとの抜け殻だから
まひるの世界はあまりにも眩しく
夜の世界は、私には暗すぎる
いつからか
瞳が捉える色彩は
こんな風にゆるぎはじめて
....
埃を拭いて
窓を開ける
三日月が夜を飛んでいる
夜についてる窓を開ける
少し欠けた宇宙が
ずっと故郷を目指している
その故郷の窓を開ける
木の下で誰かが
手を振っている
....
君からのメール
「台風大丈夫?」
これだけで僕はあれこれ考える
僕の心は台風のように
いつもいつも激しい風のように
揺れているのに
君はいつもの「女心読めません」全開
い ....
黄昏時
飛行機の音
紅く染まる景色
なんとなく
散歩に行こうかと思う
きっと素敵。これが素敵。
なにはなくても
優しく成れたら
それが幸せ。
フロイトの専門知識が頭に入っている状態で
教室
アメリカ人の子供達が授業が始まっているのに
輪ゴムを飛ばして遊んでいる
その様子は滅茶苦茶だ
デーブ・スペクターがアメリカの国旗の ....
こんな夜、
一人浅い夢から目覚めて
窓外を揺れる葉擦れのざわめきに
わずかに明るむ緩やかな月光に
胸に満ちて来る何ものか
心を澄ますと潮騒の響きに似て
耐えきれなくなる 抑えきれなくなる
....
「カワイイ」って言っても えぇやん!
「カワイイ」ぐらい!
「愛してる」は おまえにしかって言ってないんだぞ!
妬くな!
60億が皆恋した瞬間に
地球の重さは変わるのかな?
地軸がずれて島国はもう全て
海水の底に沈んじゃうかもね
偶然的産物宇宙の星達に全て
意思があったらどうなるんだろうね?
惑星は衝突 ....
獣の息づかいで
きみを
開く
スペアリブを
ナイフとフォークで解体するように
エレガントな野蛮さで
キッチンで
冷蔵庫が身震いする
低空飛行の爆撃機のような音をたてて
そ ....
うちわをあおぐ
私は
縁側で
入道雲を{ルビ見遣=みや}る
庭では生垣が
真っ青な息をしている
深い静けさに みちて
遠くで ひもす鳥が ないている
山の ふもとを流れ ....
ナイフを立てると
進化がしたたる
造花の遺伝子は
傾斜した机の上を走りまわり
壁紙へと転写
バグありて
しばし悩む
第13惑星皇帝円舞曲
異端審判
アンモナイトの狂った曲線
ル ....
ふにゃっとした感触の
ゼリーのようなその不安
つるりとむにゅりと飲み込むの
飲みすぎなんだと笑うけど
ずっと消化されなくて
胃もたれ起こして体もふにゃり
何もわからず なにもできず
でも ....
壊れかけた玩具の銃で戦う相手も見つからない
生ぬるい十五の終わり
青春には程遠い
遠くのものほど美しく見える未来も過去も
いつか許せるときが来るのか
それとも愚かと笑 ....
電源が切れそうな時代が 着信拒否を続けている
ぴーぴーぴー 「現在」 使われておりません。
切れ切れな断片が
物語になったとき
私は若さを失った なんつって、
わたしたちが「わた ....
皆様
地球温暖化の影響で
まもなく北半球では
台風は
左回りから右回りになります
お見逃しなく
次第に雲の腕が縮んでいき
夜半を過ぎたあたりから
反対側に雲が伸び始めます
翌朝には
....
空がオレンジに染まってしまって
お前が生きた一日が終わる
そろそろ
水平線を被りながら
俺の視界の届かぬ場所にて
お前は眠りにでもつくのだろう
俺達は未だ
蛍になったか ....
大切な事までも
忘れてしまうのはなぜだろう
後ろから、言葉達が追い掛けてくる
彼らは私に追い付けない
鬼ごっこがしたかったんだ
時々、追い付いてくる鬼もいる
そんな時は
物陰に隠 ....
平べったい虫のようなもの
電車に揺られる
赤子のごとく
振り返り
振り返り
見つめる単眼
娘る嘆願
引きつり
皮に 壁を
はりつき
はい上がってくる
見つめながら
一個師団 ....
風にその行方を聞くように
雲に空の彼方を訪ねるような
そんな無意味な行き方を繰り返していた
若い頃
生きてるのが苦しくて 悲しくて
いつも虚しさだけ ....
赤いダリアがうつむいていた
街灯はちかりちかりと電池切れ
濡れることに疲れたわたしは
通りすがりの民家の軒下で雨宿り
出窓に座るドラえもんと目が合った
車が水しぶきをあげて ....
あたしは河だった。
両岸の、
親族と参列者を満たす河だった。
あたしは、
泣いて、
泣いて泣いて泣いた。
やがて涙は両岸に溢れ、
氾濫し、
洗い流した。 ....
カントリィ鳴っている
帰り道
軽トラ
揺られながら
むなしい得意どきを知る
俺には似つかわしくない街から
帰り道
カントリィ鳴っている
逢いたいから ....
そこはかとなく
カオス から はじまる
巣箱の なかで 羽音が する
複数が 単数を 響きあう
羽音が する
とおく 草陰に 一軒の 廃屋...
誰かの ....
雨が降ると いつも
あまだれをじっと見ている
子どものままで
いまも
樋の下でふくらんで
まっすぐ地面に落ちてくる
あまだれ 一ぴき死んだ
あまだれ 二ひき死んだ
あまだれ い ....
世界の端にあるラジオ局
リスナーは主に旅人達である あとは動物達
様々なメッセージやリクエスト曲が来るが全てに応えてくれる
いつも世界の端についての情報がO.A.開始時に流される
宇 ....
暗闇の中で二人布団に横たわりながら
アナタは火のついたタバコを指で挟んでフワフワと空中を舞った
時々くちびるに着地しては強く燃えて
また泳がせた
周りは全部真っ暗で
....
何度目かの夏が来て
また僕はさよならをしなきゃならない
こんにちはもしなきゃならない
どこかから来た夏に
どこかへ行ってしまう夏に
僕たちは
誰かの終わりから始まった
ということは続 ....
ホテルのバスタブで
泡の中に沈んでいくシャツやパンツやら
ぐるぐる回して素足で踏みつける
ベッドから彼女が這い出してくる
「プールで潜らない?」
抑揚のないいつもの声
ゴルフで痛めた ....
朝を銀色の風が運ぶ
そっと包まれる静かな時間
繰り返す透明なセンテンス
目に見えないエッセンス
窓越しにすれ違うあの子に
目配せをしながら通り過ぎる
本当は気がついて欲しいんだ
太陽 ....
安らぎを下さいと君が言いました
私はしばらく何と言っていいのか判りませんでした
ただ、黙って君を抱きしめました
もう泣かないで下さいと君が言いました
私は少しも泣いているつもりなどありませ ....
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