心の中の海が騒いでいる
いつまでも鳴り止まない潮騒
僕は不安でたまらなくなる
こうして本当の海を眺めていても
聞こえて来るのは僕の心の潮騒か
それとも目の前にある海の波の音か
それさえ ....
2007/07/14
バイクの前輪を浮かせて走るのがウィリー
恰好いいだろうといわれて
そんなにねぇーと思ったが
50ccでは
雑誌の ....
スカアトを持ち上げたわたくしの
内股を流れおちる、それは
ルビイのやうに光り輝いておりまして
わたくしの声を
ただの吐息としてしまいます
生まれでる前に
終はりを迎えたいのちが
恍 ....
僕が死んでしまっても ずっと喪に服すことはない
君が幸せになるためなら すぐにでも忘れてください
もしも 君を幸せにしてくれる『いいひと』がいれば
僕の代わりに幸せにしてもらってくださ ....
2007/07/18
崖の縁に腰掛けて下を覗く
50m下には波頭が砕けて
落ちてきた生き物を飲み込んで
粉々に砕く気配を見せては
あっさりと引いてゆ ....
その瞳の奥に、死神がいる
パンを食べたくて、死神がいる
実は好きだったんだよ
照れくさそうに 懐かしそうに 君は言った
嘘だあ
私は 水分が足りなくなった喉元から 乾いた笑い声をひねり出した
好きです 好きだった
こ ....
車の走り去る音が水飛沫のように聞こえて心地良かった
誰かが車を閉める音が夏休みを彷彿とさせた
熱は下がったが医者から絶対安静と言われた
まだ咳と痰が出る
動くとすぐだ
こう暇であると天井をじ ....
電車に揺られながら窓の向う
つまらなそうな顔して見てる君よ
僕の声は聞こえないだろうけど
一つ伝えたいことがあるんだ
「そんなにも怯えなくていいんだよ」
毎日何かに追われてる ....
酔っ払い溜まり場から 瓶集めっちゃ売っ払い
ついた渾名が瓶坊っちゃ笑えん冗談じゃん
店先一人で商談じゃァ 口先一つで値上げ交渉やん
進駐軍将校にゃ「Want you」一つで言っちゅうよ
背 ....
赤い山の頂上は削られて
お菓子もアイスも
好きだけれども
ジュースを食べていたい
燦々と照る陰の地下水のように
しみ出してくる
地面の地層をかじり当てたい
口 ....
無数の天の雫に
虚空と紫陽花の色
鮮やかに塗る薄い陽の
梅雨の朝の肌寒さ
アパルトメントから
連なる園児の傘に
重ねる天使の両翼と
丸・円、エデンの井戸に
....
その日の空は
限りなく紫なオーラを帯ていて
隣の青山さんが
酷く赤っぽく見えていた
学校では
校長がメッシュを入れていて
それが限りなく絵の具っぽくて
生徒全員含み笑い ....
水を描こうとすると
モチーフがうまくつかめない
ただただ手を濡らすだけで
画用紙は白いままだった
だから僕は画用紙を水に浸して
水を描いた
コップの中の水の
揺らめき
覗いてみたら ....
深い海を
描いてみて
七色の魚を
泳がせる
ゆっくり
ゆっくり
沈んで
でたらめを
好きなように
歌いながら
そっと
目を閉じて
揺らいでる思考
掬い上げて
笑いかけ ....
試しにね
目を瞑ってみたの
取り乱したり
泣き喚いたりは
絶対にしたくなかったから
あの人の言う事
ちっとも意味が分からなかったけれど
全部が言い訳に聞こえた ....
君の家に行ってみれば君は食事中で
スパゲッティのソースが唇につきっぱなしで
一瞬だけ僕の顔を見て笑った
ソファの両端に座って「サムライフィクション」を見た
「天国から来た男達」は見られなか ....
あなたが
自分を必要としていると
思い込んでいて
勝手に
色々無理をしたりしました
勝手に
疲れたり
勝手に
悲しんだりもしました
だけど
....
夏の
夜が
激しさを増し
ぼくは
水が欲しかった
とても
海水浴
波に
持ち上げられて
足がもうつかない場所へ
つま先に虚無が触れ
頭上には
目を閉じても赤い
太陽
....
ひやり冷たい春の朝
小鳥はもっと早起きよ
隣りの子に目覚めのキスを
洗いましょう 眠い顔を冷えた夜露で
梳かしましょう 透ける髪を小さな櫛で
すっかり気分も覚めたでしょ?
からさわぎす ....
これまで
たくさんの人と出会ってきた
ただぶつかっただけの人もいたし
ふり返るだけの人もいた
目線を合わせただけの人も
いい出会い 悪い出会い
たくさんあったろう
だけど私 ....
これから向かう家庭教師先の
国語のテキストを
電車の中で読んでいた
その内容はあまりにも悲しかった
戦争で両親を失い
家もなく食べるものも満足いかない
それでも生きようとする
子 ....
「序詞」
ゆりかごの中で
小さな戦があった
理不尽な理由とプラントが
長い海岸線を覆いつくした
けたたましくサイレンが鳴り響き
その海から人は
眠りにつくだろう
....
小雨降る夜中に佇む自動販売機
主がくるのをひっそりと待っている
暗闇が包み隠そうとすればするほど
燃え盛る 胸の残り火
歩きだしたら振り向くな
自分に言い聞かす
....
すれちがいたち
ひびきたち
ある日ふたたび
はじまるものたち
雨のなかの火
海辺の火
生きものに囲まれ
朝の霧を燃す
髪の毛から見える
耳の応え
ひらい ....
私たちが校舎で出会うのは
おばけなんかじゃない
それは
だれかの通り過ぎていったあと
だれかの
いちばん子供だったときの
いちばん光に満ちた
いちばん軽やかな
いちばん無防備な歩み
....
サイレンに近づいてはならぬ
そは破滅をもたらすもの
そは災禍をもたらすもの
蒼き焔の説法
歌声がいかに甘美であろうと
美しき星が時を奪うように
その先には屈折した現実が
口をあけ ....
さ よ な ら
ロウセキでアルファルトに書いた
さ よ な ら
声に出して読んでみると
更に文字はアスファルトの上で白く浮き上がった
さ よ な ら
道行く人が小さく読 ....
月の海は命を抱え 日に日にその領域を拡げていった
ゆっくりと しかし 確実に
生まれてからずっと体内に飼っていたのに
拡張をし始めた途端 わたしの身の内に不安と安堵が交互に訪れる
わた ....
誰もいない体育館でシュートを決める
飽きる事はないだろう
バスケットゴールを見れば今でも疼くのだから
広い無音の空間はその音を生むためのもの
広い無機質な空間はその軌道を妨げないための ....
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