黙っちゃいやいや
寂しくなるから
騙しちゃいやいや
空しくなるから
触っちゃいやいや
おかしくなるから
離れちゃいやいや
泣きたくなるから ....
立っているだけで
汗が落ちてくる夏の
その夜
星が飛んでいた
短い夜の間だけ
羽ばたいていた
月へ向かおうとする星
大地へ降りようとする星
それぞれの運命に従って
音もなく
飛んで ....
地獄に堕ちた時のために
蜘蛛でも一匹
助けておこう
イヒヒヒヒヒヒヒヒ
蜘蛛を探しに山に出かけた男は
崖から落ち
今 ....
光る空
ゆれる一輪花
轟きは
一寸たる瞬間を意識させるのだ
荒ぶ草原
暗闇に立つ魂
光を放つのは
そこにあるものだけ
駆ける馬
剛たる筆の動き
しぶく墨
深遠な森に唸る獣 ....
つきと金星のあいだに
カチャリと流れていったものが一瞬をすぎて
それは未来のような行方で
幸せとか苦しいとかというものと別次元
何もない世界のもとにある、わたし
すべての動作や感情を ....
前に進むんは、別に怖くないんや。
でもな、不安なんや。
後ろに進むんは、楽なんや。
でもな、後悔しそうで、怖いんや。
弱虫やねん。
そんな時、あんたに ....
「良い頭は、良い食事から成り立つ」
そうは言うが、なかなかこれが難儀なものなのだ
気付いたら凹んでいた後頭部の絶壁
頭の悪さはこのせいなのだと、母を恨みがましく思う
しかし今更骨格を変 ....
鳳仙花
揺れる
『鳳仙花』
右目の古傷を開かれた
ぷつぷつ と
肉の裂ける音と共に
かさぶたを剥がされ
瞼の底へ
彼の残した右目が
入り込んだ
....
? 片口鰯、かく語りき
司会の片口鰯が
自分の頭をかじりながら
話をまとめようとするので
なかなかうまくいかなななないのだが
烏賊はいかんせん
自分の足をかじ ....
遠い山の稜線が
水墨画のように
かすんで
ゆるゆると
時間だけが
澱のようにたまっていく
さがしているものは
光りにはじける 青
とろりと熟した 赤
なげだされたキャンバ ....
おい
現代の日本よ
黄金の国ジパングとまで言われたジャパンよ
あの時の輝かしさは
一体、何処へ行ってしまったのだい?
金をほぼ全て掘り出してしまい
ジパングではなくなってしまったジャパ ....
沸騰させ過ぎて死んだ
白血球と赤血球が
私の掌で涙を流していた
お墓をつくってあげる
と
火をつけたはずの私が言うから
組織液まで煮え繰り返ってきた
真夏日が続く
そ ....
知ってることが全てじゃない
あるいは歪んでみているのかも
まっすぐ歩くつもりが
それてしまうように
傲慢さに気をつけよう
限界なんて最初からない
作るのは自分だ
....
夕暮れに
打ち水をした小雨
気が付いたら
夏の涼しさが
玄関に居座っていた
そんなことが
嬉しく思える
わたしは
人に生まれてきて
良かった、と
意味もなく
悶々とし ....
SEXしたら捨ててやるつもりだったのに
それなのに
それなのにさ
君はあんな悲しい出来事ことに直面してるんだもの
好きなわけではないけどさ
助けずにはいられなくなっちゃた
デシベルの合わない声に満ちた無気力色の電車は重たくて
今日は遺憾なことに鼓膜は無防備で
なんにも手に付やしない
わたしの恋人達は今日も思慮深く思想を述べていらっしゃるのに
ごめんな ....
行ってきます
どこへですか
遠い遠い風の帰る場所に
いつごろ帰ってくるのですか
わかりません
ご一緒してもよろしいですか
いいえ あなた ....
ゆっくり、ゆっくり、眠りに就きそうな気分で。
想う気持ちは、本物だろうか。
眼鏡を外して、目を閉じて。
夢の中で、出会ったのかもしれない。
僕の手の届かないとこに、君は居て。
....
東京に来ると
いつも雨降りでうんざりする
駅前のコンビニで買った
乳白色のビニール傘に
雨粒がボトボトと落ちてくる
東京メトロ
丸の内線で一駅
銀座まで
その短い時間でメールを ....
あまりに授業がつまんないから
後ろの方の席で
寝たふりしていたんだ
そのうち授業も終わって
学級委員の相馬君が
「起立」って言って
みんなの立つ音が聞こえてきた
それでも ....
心の漣は大きく
時に大きなうねりとなって、私に押し寄せる
弾き飛ばされると思うと私を飲み込み
うねりは更に大きく他人へと覆いかぶさる
運命というのであれば
信じよというのであれば
....
走らなくて良い。そう言った男は走っていた。雪の少ない地域であるということは、気
温の高い地域であるということとイコールではなく、早い日没を経てすっかり宇宙が透け
ている。星々の吸熱を、誰も止める ....
危うく物語を語るところだった
悪魔の囁きで
デコレーションされたチーズケーキに
騙されるところだった
数ヶ月ぶりにきた誕生日に
公衆トイレで立っていた時に話し掛けられた
肩に手を掛けられて ....
職安で黒人に会った
Interview sheet を
書いてくれと言われた
どうやら履歴書のようだ
黒人は背も高く、体が大きく
力もあり、怖い。
携帯の番号も交換した。
何回か電話 ....
星を見上げると、祖父を思い出す
ざんばらな真っ白の髪の毛
しわが寄った眼や口元
背は高いから、いつも見上げていた
子供の頃、夏の夜、並んで歩いた
....
使い古したような
ソファーに沈みながら
ゆっくりと
足をばたつかせる
水中散歩でもしようか
その、一言が
恥ずかしくて言えないまま
そっぽを向いている
君はきっと
....
私の心の悲しみは
あなたがいないと鳴く小鳥
私の心の悲しみは
いつまでたっても止まぬ雨
私の心の悲しみは
ひとり寂しく見る夕日
私の心の悲しみは
寄せては返す波の音
私の心の悲 ....
雨 止んで 病んで
明かりのないへや うずくまって
ちっちゃな ちっちゃな
おもちゃのぴあの きみはかかえて
雨 止んで 病んで
煤にくるまった息 成増四丁目の音色
きばんだ白 ....
世界の中心はマントルだという事実に
ぼくはすこしだけ救われたような気がする
目をこすって目ヤニを落とすと
朔ちゃんとの思いでもひとつずつ
オノマトペでも表せない音で
それはあたり前の日常のよ ....
モノクロの額にうすく伸ばした極彩色をはめ込んでゆく
混じりあったあとにできた灰と銀だけがぶれ
ほの暗い海月の夢が姿をあらわす
ゆら、ゆら、ほてん、ふらほてん
きみを許す
砂漠と深い森 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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