あか
だった
ただそれだけを塗りたくって
自己主張の連続
(幸せになりたい)
あお
だった
ただ澄み渡る青空のように
美しさ演出
(笑ってい ....
私はただの人形。
字も書けない
字も読めない
はずだったのに…………
私はある文字を読めるようになった。
その言葉 ....
「それじゃあ作業に戻るから」
「うん」
「電話を切るね」
「うん。頑張ってね。」
「ありがとう。」
「おやすみ。」
「おやすみ。プツンッ…ツーツーツーツー」
僕は相手が電話を切るまで ....
茹だるような暑さの中
仕事に向かう足も鈍る
まともに呼吸を出来ている気がしなくて
やたらと横隔膜を上げ下げする
いま
この空気の中に酸素が何パーセント含まれているのか、知りたい
....
今日と明日の夜の谷間に
微かだが
感じるあなたのため息
ソプラノ歌手よりも
こころに染みる
透き通ったそのひとの言葉
最上の音楽に聞こえる
胸のふくらみがさらに大きくなり
木管の寂 ....
昔、
暗やみがまだ
鏡の名前を持っていた頃は
安堵という美しさが
ありました
魔性は
ていねいに拒んでいたのです
だれかの
定義の外側を
上手に棲んでいたのです
....
髪を 切った 襟足の ひみつ から
娘たちは 飛んで ゆくと いう
純朴な 神話が 解かれて いる
風祭を 孕んだ {ルビ帆用飛行艇=はんようひこうてい}の 陶酔は
....
カステラの色をしたまんまるが
ぽわりぽわり
桃の缶詰はどうしたの?と
まるで君の声が聞こえてきそうなほどだ
夜
下のほうからじわりと
赤く何かが差しいる黒の
その ....
かわりばえのない
窮屈な日常も
とりとめのない
退屈な会話も
それはそれで
何らかの意味があるんだと
そんなふうに思えたなら
自分が自分である事を
思い切って許してあげ ....
わたしたち
流れて
真夜中の水になる
あなたの喉をやさしく潤して
そっと
夢の中にしのび込む
水は落ちてゆく
あなたの肩から腕をなぞり
そして
温かな水の中へと
導かれて
....
夏の空に浮かぶ
積乱雲
何も語らずに
ただ静かに
力強い優しさをくれた
「空を飛べたらいいのに」
自由に生きたら孤独になってしまいそうで
僕は臆病な ....
ごく素直に言葉を吐こうと努めながら私は人形化してゆく 人形化してゆく身体はメタリックかつ非人間的 かというとそんなことはなく シリコーン樹脂製の肌は白く滑らかに人の肌よりも美しく私は自分の美しさに怯え ....
ぼくはおおむね
ぐるぐる車を回すネズミみたいに
生活しているが
好きでやってるわけじゃないんだ
言い訳しているんじゃない
言い訳じみてきこえるだろうけれど
昨日と違うことをやりたい ....
彼女が旅に出る理由なんて
僕は知らない
仕事に疲れたのかもしれないし
気分転換をしたかったのかもしれない
それとも
ただオーロラを見たかっただけなのかもしれない
僕には ....
彼女達3人で煙草を吸っている
ブルーの外国車が走り去る
日本の国旗を立てていたみたいだ
海がきれいだ
砂浜もきれい
真っ黒に焼けた体
何不自由ない生活 装飾品がモノを言わせている
昼から ....
紺で色付けをした風鈴
かわいいふくろうなの
丸いおめめの
かわいいおみみの
かわいい羽毛の
ちいさなつばさの
ちいさな WIND−BELL
あなたが買ってくれた
夏の風物詩 ....
どうせなら 今宵
青 噛んで 殺りましょ
呆れるほど 月が眩しいし
余韻など 無い方が好い
明日の朝には きっと
顔も 思い出せないから
だから 言葉なんかで
繕ったりしないで
あたし ....
僕は立方体を
開いていく
中には何にもなくて
そして僕は小さく、あくびをした
先生、僕は結局よくわからないままで
この中には何にも
見えるものは何もないよね
でもあるんだよ、開いてい ....
差し込む光があまりに淡く
透明な蒼だったので
届く気がしていた
愚かしい錯覚
幸福はいつだって見掛け倒し
裏返せば空白
よく似合うねって言われた
偽物のダイヤみたいに
....
あの人のうたはいつも悲しみに満ちていて
僕のちっぽけな悲しみを一緒に包み込んでくれるんだ
あの人のうたはきっと全てが苦しみだけど
僕のちっぽけな苦しみをどこまでも引き連れてくれるんだ
....
夏も冬も春も秋も
もうまるで遠くへ逃げた
ぼくの残した熱 で
きみなどぜんぶ融けてしまえ
8月になってしまった。月末を過ぎれば9月になる。
台風五号が襲来して九州地方を蹂躙している。四号は関東にも近づき緊張させられたのだが、五号はテレビ画面で脅威を知る。穴に閉じこもって通過するのを待つの ....
いつしか
心の安定剤
そこに
君を位置づけていた
君も僕と同じ
いつも笑っているわけでは
ないのに
いつも優しいわけでは
ないのに
都合のいいように
目隠しをして ....
ある日の9時頃 僕は気付いたんだ
「このままの人生なら意味なんて無い」
ただの逃げかもしれない
ソレを確かめるために僕は旅に出たんだ
何を目指そう?
全てを捨てたから時間はたっぷりできた ....
――そういえばショウユバッタの正式名称はショウリョウバッタらしい
――口から醤油出すのに
金曜の夕方
インターフォンが鳴った
ドアを開けたら足元に
ショウユバッタが一匹いた
ふ ....
秒針の刻む音が 目に見えない傷を増やしていく
咳をする度に痛む頭 鏡では見えない残りの日々
敏感な周囲 細心の注意
気配り 気疲れ 気を失って倒れても
自業自得だと 無情な此処の性格
....
知らないうちに
あなたを傷付けてしまいました。
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
わがままだけど、
最期まで知らなきゃよかった
でも
知ってしまいました。
で ....
闇に溺れ時が潜る
普通な一日だるさが目立ち
日々むしょうに愛が欲しくなり
飛びたくて羽が欲しくて
洞窟の中を訳も分からずただ
止まる針の先の数字でしか決まらなか ....
阿久悠が死んだという話が
その日の俺には一番の大事件だったのだが
彼女にはそうでもなかったらしく
朝のコーヒーはインスタントだった
そういえば今日だけじゃなくて
毎日インスタントなのだがそれ ....
ぼくの温度は
ビッグバンのときの
熱のいちぶか
その子孫か
いのちには
温度があるというの
温度には
いのちがあるというの
だれか大人のぼくに教えて
....
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