襖越しの笑い声
いったいどこに溶けたのだろうか
36度の空気が
ごくりと現実を麻痺させる
たらたら落ちる夏の汗
発汗先は押し入れの中
揺れる幻想
消せる残像
風鈴が襖 ....
チヨコレイト
パイナツプル
グリコ
階段を駆け上がっていく
チヨコレイト
パイナツプル
グリコ
階段を駆け下りていく
夕方5時の鐘
あの子は遠く 帰っていく
ぼくは帰る ....
みんなはすぐ
「今日はなにもなかった」っていう
ハロー、ハロウィン、ハローワーク
ハロー火星人
そっちもなにもないのかい?
ヘルツを合わせてよ
僕ら
すぐに受け取 ....
いつか 見たことのある
風景ばかりだ ひとは謙虚に歴史を
学ばなければならぬ はじめから
螺旋をたどるのは いくつ
いのちが あっても足りぬ
ウィリー、ウィリー、
どうか、
きみの名前を思い出してほしい
訪れる者もない、荒れた墓地で、
いつまであふれる愛を憎しみにかえて、
この世を呪いつづけるのかい?
ウィリー、ウィリー ....
どこにでも手に入る
いつでも目に入る
そんなモノに囲まれて
いつも当たり前だと思っている
けれども
それを作る工場は
最初はそれが何であるのか
さっぱりわからない
何も関係なさ ....
おまえが
学校の宿題だといって
わたしの名前のゆらいはなに
と聞いたときに
ついつい懐かしさを覚えている自分が
少し嬉しい
母さんに聞いてみなさいと
僕がおまえの母にパスを出すと
....
ここに繋がれ
二年と少し
俺の部屋
上から見下す奴がいる
いっつも目が合う
犬が笑う
人間どもよ
笑うのは人だけの特権か
お前達だけが特別だと
勘違いするなよ
....
ふと、手にした
古びた写真の中に
微笑んで立つ
私に良く似た人が
いた
誰とはなしに
手を振るその人の
穏やかに下がる目尻は
無償の何かで
私を包んでいく
また別 ....
あなたが見せたかったという
教会は
天草のひっそりした漁村に
静かに建っていた
教科書でしか知らない
隠れキリシタンの弾圧が
この地であったというのか
何ごともなかったか ....
昨日まで人生はカオスだと笑っていた
伸びた爪を弾きながら
縮んだ背中を凝縮させて
大した呼吸もせずに
(含んだ脱脂綿は、明日は使えねぇんだ)
そうなんだ
....
葉裏が風に輝いている
黙って
サイレントに
葉裏が白く騒いでいる
幻のようだ
わたしはまるで
死びとのようだ
真言を聴く
葉裏が風に輝いている
....
早起きしたセミ
みんみん鳴いても
目が覚めなくて
僕は窓を見る
死んで転がっている
小鳥が怖くて
僕はカーテンを
閉めた
地面にへばりついた
カエルが許せなくて
ドアを閉め ....
今日一日の出来事で
何か詩の題材になりそうなことはなかったかと
思い出しながらパソコンに向かう
その程度で詩はやってこない
一度机から離れ
床に寝転がり
明かりを手で遮って眼を ....
木々や林や大木が
海が足元が その鉛色のジャングル地帯や
腕や遠景や丸窓の彼方燃え上がるや
地草、枯れ果てるや
種子膨らみが
空を持ち上げる白い大巨人の
か細い足首や足指の ....
僕がヤツカハギに出会ったのは
まだ子供のころだった
太陽がまだ高い時間に
あぜ道で一人になったりすると
山の向こうにぽよんと現れるなんだか大きいやつだ
1000メートルくらいある山なのに ....
立ち込める熱気が鳴りを潜め
夜の帳が下りる頃
大人たちの目をぬすんで抜け出した僕らは
毎日のように星空を眺めた
きれいだね、と君は言う
まるでシュガーキャンディを散ら ....
仮面をとってみせろ
薄っぺらい笑顔で
すました顔ばっかしてんなよ
怒りたい時は怒れ
悔しい時は悔しがれ
何でもわかった風に諦めんな
誰もお前の素顔みたって嫌わないよ
「お前そ ....
答えだけが
求められるから
今日は太陽が沈むでしょう
そのたびに
遠ざかっていくのです
飛鳥の石舞台は夕日に
廬山寺の桔梗は夕日に
やってくる未来を信じないにしても
....
クモの巣だらけの部屋で
目覚めたらあくび
数十センチ積もったホコリを
指で拭って、こんなにも
時が経ったことを知る
太陽の表情は険しく
一歩も外に出られない
窓の外覗けば
....
君に遭えて 立ち止まった
君に逢えて 嬉しかった
君に会えて 楽しかった
君に合えて 響き合った
君に敢えて 言いたかった
君に和えて 交わりたかった ....
ひなになれない
わたしは
せめてもの抵抗として
日々を生まれ続け
翼はとうに
ぼろぼろ
飛べたためしなど無い
それなのに頑として
語り継ぐことを
断ち切らない
....
僕の背中をポンと叩き
僕を持ち上げ玄関に入った。
おじさんは力持ちだった。
頭を撫でてくれ走っていった。
久しぶりのママの笑い声
久しぶりのママの赤い顔
こっちまでウキウキする
こっ ....
キラキラキラ はじける光
これは涙ですか
叶わぬ恋が残したものは
夏の名残りと痛みだけ
サラサラサラ 気まぐれな風
あれは嘘ですか
ささやいた言葉が風を伝って
まだ耳元でこだまする
....
眠れない夜の話をしよう
シャワーを浴びて、シーツも換えて、冷房もガンガンで
まっくらは淋しいから豆電球はつけて
やさしい死体安置所みたいな
それでも眠れない夜の話をしよう
昼も夜も、名前 ....
扉を閉ざして、耳をふさげば、
僕は一人、一人きり、
誰も僕を傷つけないし、誰も僕を見ない、
そんな、安穏とした世界に浸れるだろう。
けれど、僕は一人、一人きり。
扉を開いて ....
あなたと手を繋ぐ夢をみる。
それは、優しい夢なのです。
若かった頃の私は、自分に足りないもの埋め合わせたくて、あなたを求めていた。
どうしようもなく寂しい気持ち、あなたが側にいてくれれ ....
いつも馬鹿なことをしてた僕
それだけがただ楽しかった
それだけで生きている意味になった
彼女は僕の「馬鹿」を笑ってくれた
涙が出るほど笑って、その場にうずくまってしまう彼女に僕も笑った
....
少しずつ
明かりが点り始めた街を
歩道橋から眺める
気ままな
散歩の途中で
緩やかなカーブを描いて
線路の上を走る電車
朝に出掛けた人達も
またこの街に
戻ってくるんだ
....
噴水からもトイレの水からもワインが出ている
川の上流でクマが葡萄を搾っているらしい
逆に水の需要が増えた フランスの水道から出たワインを買う人もいる
自然界が酔いに酔った 小便も赤いものばかり
....
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