僕のちっぽけな呟きで
ひとつの世界が死んだ
なんにも、してないよ
言い訳にすらならない
そんな早口言葉並べて
嘘なんかじゃ、ないよ
どこからが間違ってて ....
焼かれた瞼
太陽の中に
見える 砂
砂を咬む足
地に落ちて
光の拡がり
あの同心円の天蓋
剥がれる皮膚
純粋な炎の
聴こえない 名前
その一粒が波紋の様に
音に還って ....
何時だろう 目が覚めた
風子は ふと 秀也の顔を覗きこむ
「ふふ 凍ってる かわいぃ」
秀也の腕がぴくりと動いた
「ねえ、逃げようか」風子はちょっとささやいてみる
「秀ちゃん、逃げるわけ ....
私がいなくても
何かが生きている気配
熱量のないぬくもり
それは香りで感じる
嫌いな言葉
じゃすてぃす
ふりーだむ
びくとりー
わざと口に出しては
目尻で笑ってみ ....
些細なコトが嬉しくて
飾りたがる涙が
イタズラに濡らす頬
滲むライトに照れ笑いをはためかせ
ひとときを切り取り
貼り付けていく
肩を並べた夜に始まり
歯痒い午後を通過
風を抱く ....
日曜日の朝には
ふたりで散歩に出かけた
草花を摘んだり
空を見上げたりした
原っぱには
一本の砂利道が続いていて
その道をふたりは
ただ、まっすぐに歩いた
ときどき
トノサマ ....
彼は学校が嫌いだ
学校に行っても
何をしているのか
何をしたいのか
何一つとして理解できない
何をしても
面白いと思うことはない
だから
彼の子どもは
いつも夏休みになっている
そ ....
五月雨からながれて
からげてもう八月の空
入道雲
うつむくきみのこころはとけない
あいすきゃんでぃーみたいにとけない
あまくない恋心に
下心は通用しない
せみみたいにまっすぐきみ ....
山手線に揺られていく
扉が開き
紺と白の艶やかな浴衣のひとが現れる
今時珍しい黒檀の髪がゆるやかに
姿を今に染めることなく
過ぎていく朝顔市のポスターを何回か見送った後
降りてホームを ....
ひとつの 荒野のおわりに
名前もしらない 月の花が
ほそながい 清潔な
首を さしだしていた
火を消して ねむった
{引用=
***
}
ラ. ラメント
風、蕭々と吹くばかり/か
泣いているのかと思えばそれは
馬頭琴であった
海から遠いというのに
天地逆転すれば
空でひと泳ぎできるものを
土 ....
セピアいろした靄のなかでは
柄物を照り返す鬼火は見えない
(ふやけたエナージーが衰退したからか)
そして 空洞化した脊椎のなかにも
白物を跳ね返す漁火は見えてこない
(病んだ血が淀んでしまっ ....
薄いベールに包まれた
幻想を破って
わたしまでたどり着いたら
存在の重さに
音を上げるだろうと
こころのどこかで
分かっていた
根性なしめ
いつまでたっても治らない
あきらめて期待してを繰り返し
いつのまにか悲しみさえもいつものことになった
がんばれないと母が言う
もうだめと家を飛び出していく
残されていくわたしといもうと
....
雨上がりの庭に 光は柔らかに落ちて
ひとつの 足跡を照らす
くっきりと
けれども静かな 陰影で
飛ぶ鳥が
地上に触れていきました
生きることの重さを
自らの翼にの ....
ツミヲとおちんちんは、
いつも電車に乗ってやって来る。
ツミヲの棲み家は、
ここから二駅と四つ離れた駅から、
徒歩五分の閑静な住宅街の一角にある。
ツミヲはそ ....
枯れた朝顔に巻き取られてゆく昨日
遅い昼寝から目覚めたくない
風鈴が溶かす熱
大人に成り過ぎた私には
もう新学期は来ないのに
共鳴する旋律、。
の奥に
ある恍惚を。
響きあう、絡みあう、
交錯する無数の意識と、
交感する無数の言葉と、
交わらない、雑じわらない、
平 ....
八月が終わらなければいいと
願っていた
そのときわたしは
小学五年生で
朝顔を上手に育てることが出来なかった
そして
支柱にぴよぴよと巻き付いた
枯れた朝顔に
まだ毎朝ぼんやりと水 ....
泉質は含塩化土類食塩泉湧出温度は摂氏45度
溶存物質はナトリウムイオンを主成分に
ストロンチウムイオン、遊離炭酸、フッ素イオン、水素イオン、ラドンが微量
宴会の始まる前にひとっ風呂浴びようと ....
沈む地と{ルビ曲輪=くるわ}を
音は巡る
尽きぬかげろう
止まぬ流れ
光より遅いものたちの
さざめきとかしわ手を聴いている
手のひらから手のひらへ
指から指へこぼ ....
それは朝陽を煌々と浴びる
蜜のような栗毛だったろうか
それとも夜のように流れる黒いたてがみ
そんな事は重要ではないのかも知れない
長いまつげを震わせる一頭の馬が
街角をひっそり駆けてゆく
....
ぼくたちが童貞だったころ
汗で肌に張り付いた
女の子たちの制服の白いブラウスは
未踏の大陸の地図のように見えた
街角の薬局の店頭では
小箱に入った不穏な計画が
巧妙にカムフラージュされ ....
抜けるような青空
蒼から白のグラデーション
見上げる僕の心も
快晴
白い月に、白いウサギ
臼と杵を天日干し
季節のかくれんぼ
がはじまって
夏が秋をみつけた
あなたがわたしを
みつけられないまま
かくれんぼは終わった
窓辺でセレナーデ
星が願いを叶えてくれるかな
ギターをかき鳴らし
月夜の晩に密会
一緒に公園に行き
手を繋いで肩寄せて
樹木の下の熱気
虫の声
セロの音色が聞こえてくる
この ....
どうして
約束を
結ぶと言うのだろう
つないだ手は
結び目のよう
雨に濡れると
もっとかたくなる
強くひっぱって走った
雨の檻つづく
強くひっぱられて走った
かたく
....
僕らはバッティングセンターで
叫び合った
バットを持ち替えながら
グリップを握りながら
150キロの豪速球だって
打てる気がしてた
僕らは踏み切り待ちで
喋 ....
空も高くて
青いから
遠くまで出かけようと
二歩歩くと
三歩目を降ろすところに蟻がいて
踏みたくはないので
停まろうとしたが間に合わず
足を上げて見ると
蟻の腹は空き缶のように潰れてい ....
ごめんね
許してもらうつもりはないけど
殺したくなんかなかったんだ
君は僕だから
僕は君だから
誰よりも大切にしたかったんだよ?
これだけは信じて
ただ運命は悪戯で
....
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