ばりばりと無機質の連動
静かな田舎道
冷めた瞳
からからとまわる
風車
「今日は関東全域において太陽は死ぬでしょう」
そうでしょう
そらは永遠の ....
ドットが中空に くっきり現われるんだ。
ホラ
あそこにも見えるんだよ
君がとばしたの?
透明の粒が
水晶球みたいな まあるい球が
規則正しく並んでいるんだよ
....
ふやけた雲が泳ぐ
夏色の空
ひとり膝を抱えて
鉛筆転がして
網戸透けて
優しい風が吹く
揺れるタオル
踊る葉っぱ
向日葵はないけれど
気紛れな猫も
すやすやおやす ....
http://www.quilala.jp/prize_bn.html
で読める掌編小説『最後の海』の、時代的には前の話。
読む順としては『最後の海』からの方が理想的。
海で泳ぐと ....
継母の喫煙
見つめている
あたしの喫煙越しに
扇風機の
あおい羽根越しに
りんごの木
ふしぎな果実
かしっ、かしっ、
あたしたちはさ迷う
....
てのなかにこっぷ
すこしあつでのあおい
そうだがらす
とじこめられたちいさいきほうは
えいきゅうとうどのなかのきぼう
みどりのゆめをみる
てのなかのこっぷ
やわらかでかたいえきたいの ....
触れた先からもろく崩れた
中途半端な温もりは私を追い詰めるだけだって
君は知ってて触れたのでしょう?
触れたいと思っていた手が
私の恋の終焉を告げるなんて
想像しなかったわ、今まで、 ....
からだとこころの 奥底で 黒い雲が うごめき
わたしは 思わず力いっぱい 虫歯たちを噛みしめる
いつのまにやら 歯はぐんらぐら 1本、2本と
抜けはじめ
わたしの顔の 形まで ぐん ....
君の温度は冷たくて
雪がちらちら降ってきて
僕の温度はマヒしてて
君のスープは温かく
僕のギターは冷たくて
帰り道の夕日は暖かくて
繋いだ手と手も暖かい
君の ....
DIVA
響きのないところに唄は産まれ
伝えようとしている。
幾つかはこぼれ
すでに無くなったのだとして、
ひとつひとつ、
朝日に撫でられて ....
指の動きでドレミを造った
見たことのない音
奏でることに夢中だった
何に夢中なの?
そう聞いて返ってきた言葉に
私は膝を抱えた
寂しいからじゃないよ
....
歌声は必然となり予知した
扉を開けると歴史があった
かのような感性が
刻まれるたくさんの歓声
生き様が時間と場所の
一致へと導かれ
喜びと悲しみあるいは
理解しえない感覚さえ
意味を待 ....
右斜め前の一滴、
夕暮れが目に入って、
(泣いている訳じゃない。)
その左手はあたしのじゃない。
君の右手には、あたしの、
(で、あって欲しかったのに)
夕立があたし ....
僕はさすらう
ひとりじゃないのに
きょうひとに
罵声をあびせたんだ
そんなこと
誰が許してくれるだろう
笛がなるよ
チェロがお話しをするよ
ピアノと ....
あいつの後ろを自転車で駆ける
{ルビ傀儡=くぐつ}の糸はまだ切れていない
高校生になってようやく
おさらばできると思ってたのに
ぴたりと重なる通学路
ぴたりと重なる通学時間
慢性劣性アルカ ....
あたし
夢のように消えた
夕べの歩行者天国
浴衣の君のように
美しい国って
もう来ないんでしょうか
もうやって来たんでしょうか
それともと ....
夕焼けを見つけた
赤く染まった空
じっと見る
ああ、やっとわかった
朱に染まった
景色を
ただ
いつも看取っていたんだ
春雨サラダを作る君
窓の外では
春雨が降る
ベランダでは猫が鳴き
誰かを招き入れている
泣き声が少し気になるよ
僕は君と猫を見ながら
ギターを弾いている
....
その種たちは
花を咲かせることができなかった
人間だけでなく
他の生き物の目に留まることなく
存在すら知られずに
消滅するしか道はなかった
生まれた時は
生きていこうとする意志と
花を ....
心配そうに見つめる 君 「大丈夫だって」
言い聞かせるように繰り返していた あのとき
なんで 素直に 「ありがとう」って言えなかったのかな
隠してばかりだった 隠していれば強くなれると思って ....
橙色荒野に吹く風を/纏う鉄蒼色の軸/宵の時間を世界の涯へ/進む列車があるのです。
地平の橙色が揺れ墜ちる。
墜ちる百億回目の繰り返しの狭間、僕は祖父の遺した部屋の隅でアップライトのピアノの ....
海だ
群青の腕で絡めとられた僕の右足は
ゆっくりと沈む
息はもう随分前からできなくなっていた気がする
でも、
このしばらく使わなくなっている口からは相変 ....
ガタンゴトン ガタンゴトン
少し湿った 夜の闇を身にまとい
姿を隠した列車が
一等星の星屑で出来た
青い銀のレールの上を走ってく
窓から外をのぞくと
夜露がきらきら輝いている
うすい ....
時々歩いてきた道を振り返って
何か落としてはいないか
何かを忘れてはいないか
確認するけれど
そこで思い出せたものは
忘れ物なんかじゃない
手にさげてたカバンの中
奥深くに入ってたも ....
地図を持って出かけよう
行ったことない街へ出かけよう
僕は知らないけれど
地図には載ってる街へ行こう
地図を眺めて知ったつもりになるよか
自分の足で歩いてみよう
そしたらこの手の中の小 ....
いつか、
絶対に来ない
来ることのないいつかへ向けて
わたしはリンゴを収穫する
重たい実をぷっつとハサミで
ずっしりとしたひんやりが手に
枝はお辞儀をして
チャオ
それ ....
今日のデートの話題は 『宗教と法と税金』
話を聞いている僕は楽しいけれど
うなづいているだけの僕に飽きてないのかな
あまりにも無知らしい僕に 母親は「新聞を読め」と言い
兄は「ニュ ....
いったい
何ページ目で
キミは現われて
何ページの何行目で
いなくなるのかな
何ページも
何ページも
キミを綴るのかな
まぁそれが
理想なんだけどな
ぼくのノ ....
死に際の無様さを焼き付けた思考
業火に狂い、踊り
痛みの感じぬ体を切り刻む
吸い尽くされた活き血は
妄想をも蝕み滅びゆく眼球
死にたいと願う誠の矛先に
愚かさと醜さと汚らわしさを
熱 ....
クジラは人間の
小便が好きだった
防波堤の影に隠れて
小便をする人間を見つけては
そおっと近づいて
その慎ましやかな水の流れを
うっとりと眺めた
もしあそこに
小さな虹が架かったら ....
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