ラゴスの国王、アウゼル・ローガンテは憔悴していた。
「まさか、これほどまでに早くアースランテと戦争になるとは」
アースランテによるラゴスの海上封鎖は続いていた。
すなわち、海外にいる兵士たちを呼 ....
ラゴスとクールラントの同盟がなった日、
祭祀クーラスは王宮のテラスで微笑していた。
「これでクールラントはわたしのものになる。
名実ともに{ルビ祭祀=ドルイド}が統治することになるのだ。
....
願えば妖精がわいて
私の願いを叶えると
思い込める程度に
私の生活は妖精だった
あの人の世界は散文で
音が悪くなった革靴を鳴らして
歩いてくると
その現実性に絶望した
あなたは ....
あくまでもソネットで
あくまでも好日的で
あくまでも嘘くさく
あくまでも誠実に
などと書いたら
嘘である今日は四月四日で
エイプリルフールではないのだ
愚者よ
空を見上げたまま ....
私が死んで
匂い高くくさって
あるいは焼かれて
熔けて
あるいは
瞬間の火に蒸発して
骨も残さず雲散霧消して
全部脱いだら
私は炭素になる予定
私たちは
だいたい酸素と炭素 ....
ここに居た
ここに居ない存在は今
どこに居るのか
ここに居た
ここに居ない存在は今
どこにも居ないのか
いいえ
ここに居た存在は確かに
ここに居たの。
無人駅のホームの待合室に並べら ....
皮ジャン男のやっすいダンディズムを横目に
紙ナプキンのミサイルを作る朝
ディスプレイの中では砲撃音がさざめき渡り
手足をバタつかせた蟹たちが逃げ惑う
川底に赤い砂煙が巻き上がると
ファーウェ ....
20150726
■
編集
朝。パンツがないので洗濯機を回してからオクラを切り刻み小さな器に移し醤油を四滴振り軽くこねこねしてからごはんにかけて食べた。後ろで茹でていたササミをざるにあけ ....
あのそらはつながっている
やだ
よぼよぼらっこで検索し
古いほうから読んでいく
こうやって
ひとのなまえを
書いていくと
会わなくてもいいひとになってく感じがする
自分がちょっ ....
がぱぱ。
ひがしかに中学校。
山田和美 37歳。
ほげほげ。
山田和美さん読みましたか?
遠くから応援してます。
では、また。
気っ風のいい姉御肌のイルカは
年の離れた姉さんのようだった
今は
本当だとしても
いつかは
嘘になるかも知れない
想いを言葉に替えて
愛を口にするわ
だから愛は
体で確かめた ....
いつも
いつも
そうだった
結局
誰かの
せいにして
誰かを
悪者にして
そうして
無かった事にした
その出来事の何処に
自分が存在したのか
自問することも
....
夜あるく
桜の木の下つなぐ手に
困る優しい横顔が好き
恋したら
天使になれると聴いていた
大人になんかなりたくなかった
あたたかい
恋の調べがこの部 ....
ちりちりと
夜風が弾ける
肌の面
肉から解離し
タマシイの
涼やか響く
原音が
辺りに木霊し
光っている
脳髄はとろり
蕩けるよう
夜風にうっとり
流れ出す
彼方此方を巡 ....
お待ちのお客様は一人ずつ
降車していった
忘れ物を置いていった
あると知りながら
要らなかったから
裁かれるのを待つ座席で
お登りになっていく次次の人が
わたくしの袖をひらりとかすめ ....
クールラントとラゴスの兵隊は、合して八万。
魔導がいくら優れていたとしても、
十二万の兵力に押し切られては、ひとたまりもない。
アウゼル・ローガンテは苦悩していた。
「クールラントは、いず ....
アウゼル・ローガンテは、クールラントからの密命を、
元老院議会の議題にかけた。
軍国ラゴスは、その印象に反して民主的な国家だったのである。
発言はすべての者に許されていた。
「それは、クー ....
だれかのためにすることが
自分のためにならない
そんなかなしいことはない
自分のためにする
それがだれかのために
なってくれたらうれしくて
歩いてるだけでいつまでも新しくある
そんな ....
日本への避難のおさそい
ありがとうございます
でも今回は残念ながら
遠慮させて頂きます
というのは
日本の人たちにとって
ウクライナの惨劇は
他人事のように
見えるでしょう ....
古いものには
必ず歴史がある
古い服
古い車
古い家┅┅
必ず時間をかけた歴史がある
古いから
価値がなくなるわけではない
「鋭敏な人は
死ぬか、気が違うか、それでなければ宗教に入るか、この3つのものしかない」
と漱石先生はおっしゃています
(「行人より」)
満開の桜を見ると
僕は毎年不安が目を覚ます
進級不安、進学不安、就職不安、転勤不安、昇任不安┅┅
眠っていたさまざまな不安が目を覚ます
花が落ちて緑の葉っぱが生いしげる頃になると
不安もまた ....
僕は目で見ていたのだ
ぼんやりと思っていた 目に
テレビ番組の目の夜の記憶を
目の奥に映しだされた 月曜日の 景色を
焼かれたエビのような目で
ずっと本棚に入っている 借りてきたまま ....
夕食のときに誤って
傷つけた口の中が傷む
悪態が脳裏で曲芸飛行を繰り広げる夜
ラタンの椅子の上で一対の飛蝗が
遺伝子を残そうと試みている
呪縛から解き放たれた
そんなものになりたか ....
池袋地下のフリースペースの管球ラジオ
誰もあおばさんを再生できないけれども
土屋怜ちゃんのおまけでついていった僕だけれど
あおばさんはとても優しくて言葉少ない説得力で
求心力のない僕を ....
裸足で
冷たさを感じて
磨かれた床の上に
横たわりたくなる
衝動を抑え
素足で
熱を覚えた
水を含んだ砂の中に
埋もれてしまう
夢に溺れて
微動だにせず
もはやまばたきさえ忘れ
....
{ルビ奪衣婆=だつえば}に手を振って
自分の手の指が
すっきり全部折れているのを
確認し
ゆったり歩きはじめれば
蛆這い回る
糞と血とはらわたの汚泥が
優しく足をなめる
ただい ....
room
おばけのいない部屋で
ただ古くなっていく手紙
埃が不在をあらわしてはいるが
ひょっとしたらそれは
私から君が
朽ちて無くなるまでのオールド・スリープ
letter
....
軽やかに
憂鬱に
雨降りのなかを
舞いながら
虐殺の街へ
至る
情報は不断に
操作され
犠牲者の数だけ
浮遊する
この世界という
荒涼とした廃墟
戦禍は絶え間なく
欲望は欲望 ....
不透明な昼下がりの中心で火炙りだ。
それは、歯痒さゆえ剃り落とした大雨の日、寝室の川の水。
満月の傾き、
制御不能のグランドピアノが液状化したもの、
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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