しじまというよりしじみの合間に
退屈が席巻する
それはまるで石鹸のように泡立って
老廃物に似た哀しみを
界面活性化させる
テレビなんぞを流してみても
太平洋の海面に渦潮が巻くわけじゃない
....
大きく息を吸って
そして吐こう
もう一度大きく息を吸って
そして吐こう
青空に瞳を向ければ
そこに無窮の空間が広がる
なんだかんだと小さなことに
こだわっても
大きく宇宙は広が ....
光があることにおどろいた
南側のドアをあけた時
光があることにおどろいた
闇を見つめることに慣れていたので
光を見つめて
まぶしさに目を背けそうになるが
背けずにいたい
太陽は直 ....
ほんとのことなんか何一つ言わないって決めてる
どうだっていいことばかり言ってる
どうだっていいことはたくさん言える
話題にはこと欠かないし
「お前って面白いなあ」って思わせて
話を詰めて ....
あめよ逃げないで
白々しく霧、すとおむ。影ない静かすぎてこわい
炎よりもゆらぐゆらゆららいあい今あいされない
この胚は縮こまっている
この肺は誰にすくわれる
ツェロの弾く音だけが
....
もしもここに
うつくしい空き箱があったなら
お風呂のように入って
外を眺めよう
風の吹く
外はやさしいように見える
口笛も吹こう
あの懐かしい歌
箱の片隅には
ヒイラギが落ちてい ....
The most we know have gone;
Only a few we know remain.
We hate and dislike ,
because we human. ....
私たちはゆくのです
くさって
くさって
くさって ゆくのです
とんで
ひっかいて
しなだれて
ひらいて
しおれて
つんざくような ひめきをきくのです
....
君のその嘘っぽい振る舞い
きらいだ
いつだって つまらなそうにして
きらいだ
いちいちバカ正直で
きらいだ
少し前の自分のようで
きらいだ
今 間違っているような気がして
ごめん、だ ....
不思議な夢のなかを
幾つも走り抜けると
夜が明けていた
あのひとの笑顔が
眼裏に追いかけてくる
卒業式の気分で
この朝を見ている
雲は白く輝き
空気は青く澄んで
どこまでも続いて ....
私は私の願望を止める術を知らない
変身願望 それは 夢見る魚
発狂願望 それは 路上に飛び出す猫
破滅願望 それは 膨らみ続ける風船
変態願望 それは ちょっとした隙間
....
好きなのに
あなたに
言えなくて
愛しているのに
あなたに
言えなくて
はじめて
キスした
ときめいた
胸の鼓動
あなたに
プロポーズされ
戸惑っています
恋 ....
古いレコードを聴いていた
早春の雨が 窓辺を濡らすこんな夜
がらんどうの部屋の中
響き渡るジャニスの声
君がとても愛した曲
理由がわからないといって
怒らせたこともあった
....
もう、キミの色は
忘れてしまったよ、
上から上から
何度も塗り潰したからね。
痛みだけがココにある
青い空
黒い海
黄色い車
赤いギター ....
ルビーの輝き 妖艶の肢体に
クリスタルの瞳
山猫の佇み
都市の野性に
ちらりと流す目 凍てついて
世界から山猫が消えて
この人界に生まれ変わり
猫の魂(たま)たむける
優美な肢体の ....
知らない所にひとり行ったら
まっさらに泣けるとおもっていた
なんて安易な
なんて陳腐な
擦れてひりひりする傷は
リアルとわたしを因果の箱に入れた
あるいは、その時の感傷、ではなくただの、感情、心の
剥がれ落ちた、かたち、そのおもてを上塗りするように、
すべらないように、注意して、歩いていく、と、見えて
くるものは、「私」のかたちとしての、 ....
人波が隙っ歯に駅のホームを行く
あらためて見れば鉄箱に
みんな乗り込んで葡萄の房のような
それくらいの密度で
つぶれて貨物列車だ
果汁に似せた
澱のような
きらめいた
それぞれの
....
今日、二十歳になる君が、初めてドアのたたき方を知る
マナーなんてない、ノブを蹴破る
後ろ指差して笑うやつがいる
警官は君の腕をつかむだろう
引きずられながらも鳴り響くベル
鉄、屑、なんて呼ぶ ....
ふと あなたに呼びかける声がある。
あなたはコーヒーカップを置き
(あるいはオンザロックグラスを置き)
戸口を出てゆく。
外はあなたにとって
いつも意外な季節だ
たと ....
薄暗いホールで揺らぐ人波はしだいに一点をめざして渦を巻きはじめた。
彼女は裸足で、ざわめきに身をまかせている。廻れば廻るほど渦の中心は深く沈んでいく。握りしめた手のひらが汗ばんでいる。彼女はまだ歌い ....
舞台では観客も観客を演じている。あなたはゆっくりと下着のひもを解く。解かれたひもははらりとたれさがる。あなたの指先がどんなにゆっくりと解こうとも、解かれたひもは重力にしたがって予定された速度でたれさが ....
ある物質の質量とその大きさを問う。
質量とはつまり、重力に左右されない、その物質が持つ元素の量を表したもので、地球の上でも月の上でもその量は変わらない。
重力は引力ともよばれ、その強さはその質 ....
あおじろい
あおじろい、と
あなたがくりかえし
あおじろい
あおじろい、と
ささやいているのです
あおじろい
あおじろい、と
ささやかれたみなもには
あおじろい
あおじろい、
さ ....
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ほら肩に蟻がいる
友達の言葉に慌てて払った。
秋の陽射しの中、
落ち葉と一緒に落ちて来たのか、
払われた蟻は水溜まりに落ちてもがいていた。 ....
南氷洋に沈む熔岩を
星雲のマスゲームで嗤う悪魔
其の尾を尊信して舌先で撫でる漾に触れるエンゼル
暗雲の中で二匹を辟易し、繕う神
其を座視する我が眼
吾が葡萄色の ....
不安定に揺れる天秤の上で
天国と地獄が自分の存在を誇示するために綱引きをし
紙一重で保たれる均衡の中で
右往左往しながら振り回される
決められたレールに乗る台車の上に僕 ....
横たわったキミを抱き上げますと
いつもより少しだけ
重たく感じました
しな垂れる細い手足が
ぷらりぷらり、
裸足の先の爪に
月光の蝶が留まって
おります
青の粉を撒き散らしながら
....
美しかった言葉
怪物の中に
悲しみをまさぐる怪物がいる
彼方までの距離を測ると
すべて等しく平行で
いつまでも
いつまでも
途方のないまま
そんな父と母は出会った
+
....
宵にまかせてヒートアップして散々の
暗い今日の芸術とやらなんとやら
パラシュートが美しいと思ったきみはどうですか
ここんとこ
エスカルゴ、巻いて
ガムラン、さよなら、どうしてかこの心の中 ....
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