水の歌が滴って
綺麗な虹が瞬いた
瓦斯灯の下を
進みゆく足音が
木々達を歓喜でささめかす
黙って耳を澄ませば
夜の音符降る道
コップしかない家
水とともに夜を
飲み干す家族
幸せでしかない事
テア・ドロップ
みたいな形
月が風に
たなびいて
夜明けのいろした
足長を待っている。
自分が残して死ぬだろうもの
自分が生み出して死ぬだろうもの
されとてやがては死に行く
私の内臓を喰らいなさいと
母は嘯く。
されとて死に行く者どもよ
無駄に唄うな
徒に打たう ....
太陽が驚くほど白い
狂という非
今日という日
それは
抉り出された
罪と空腹
服を着ないで歩く
その目から
濁った流線型
黒いかかと
にらみつけたブーツ
鉛のようにぶつかって ....
ねえ にんじんさん
なんで きみは あかいんだい
おふろに はいったから?
やけど しちゃったから?
だれかに たたかれたから?
つち ....
せつない
せつないよ
せつなさのなかで
火が燃えているよ
せつなさのなかで
ロケット花火が
飛び交っているよ
ああ
戦争だ
おい
おまえら
戦争なんだよ
....
平穏の中の静と動
平穏の中の戦い
平穏の中の癒し
平穏の中の不安感
心の痛み
体の悲鳴
助けて
助けて
スポーツで現実を忘れ
音楽を聞いて時間を忘れ
泣いて笑って叫んで
....
1
三十七度五分の微熱を利用して
交信を試みてみよう
見えないスピードで世界を飛びまわるという
スカイフィッシュ
窓の外に広がる空
誰の目にも止まらないけれど
ただ飛んで ....
冷凍のバナナがどれだけ硬いのかを
私は知らない
しかし私の儚い希望を
打ち砕くことができるくらいの硬さは
持っていて欲しい
そうでないと冷凍バナナを傷つけてしまうから
(それはあってはなら ....
送り出してくれたその声が
根付かせずにここから切り離してくれる
反響する言葉
足らないから美しい
補いが妄想だとしても
満ちているこの感じは紛れも無い現実
いいでしょ?
....
成人おめでとう。
初めて君と出会った時、君はまだ16歳だったっけ?
君は僕に憧れて、僕は君に恋をした
まさか20歳になった君を見る日が来るなんて思わなかったよ
もう 大人になっ ....
愛人の妹の進学を祝った
まるで
じぶんの正体を失っていた
そんな馬鹿なことをしたことがある
今はもう愛人とは別れていた
妹とだけはまだ
年に一時期だけ
メール ....
ワインで誰かを呼びながら
逃げ出そうする神経
全ての縄をほどいてきたのに
血管がかたまってしまった
ただピアノの弾く光を
追いかけることで
時間に恥じなくてすんだ
少しも珍しくな ....
満月が
飽和してゆく
そっと
するどい涼しさは
船乗りだけの
うろこです
ただ一言でかばわれて
消え入ろうにも
悔やまれて
丸みを帯びた
涙の甘さに
....
空をオレンジに染め上げる夕暮れ
長く伸びた影
久しぶりに笑った僕の
それはまったく笑っていなかった
夕焼けに目を
目を、射られて
降る{ルビ朱=あけ}に手を
手を、伸ばした
あ ....
わたしは あなたのすべてをしっている
あなたは わたしだから
「貴方は私の王女
かわいい玉座の王女
だから私は貴方の前で
畏れながらも武勇伝を語るのです
貴方は私の小鳥
....
言葉のひとつ
近づいてきたら 追いやって
離れそうになれば 手繰り寄せている
縁側でする遊びのようで 意味なんてないのだけれど
笑顔の会話を 遠くにききながら
追い払われたひとの行方を ....
湿った風が吹くのが人生さ
昨日のことなんか忘却れてしまったよ
両手・両足も 名前もあるけど
何かが足りない気分
一瞬で 埋めてしまいたいんだ
震える指先で触れたい
言葉を交わしたい ....
080107
机龍之介は居るか、
槍のような声が、
ヘルメットを突き破る。
耳を塞いでアクセル全開、
オーパヒートのエンジンは、
金切り声 ....
そうやって必死になると
するりと逃げていくから
君が求めるのは最期の、 。
(ほら、目をつむってよ、僕もつむるから。)
目をつむっている君を見ている3センチメートル
心の部屋 ....
そうだ
こいつが
オレのソウルだ
バンズに挟んでくれ
ソウルはよく焼いて
焦げ目がつくくらいにな
バンズも軽く焼いてくれ
トマトも入れて貰おう
レタスはいらない
新鮮かつ神聖 ....
プラットホーム
薄青く透けた空白へ
真っ直ぐに冴え立つ
色の無い脊椎の林の
プラットホーム
始まる
冬の朝の微細な輪郭線は
薄荷のことなど忘れた振りをしよ ....
この手紙があなたに届けばいいと思います。
お元気ですか。
こちらでは、毎日少しずつ、何かが消えていきます。
壊れるとか、崩れるとかいうのではなくて、
昨日までそこにあったものが、今 ....
神さまに与えられた特別な権利を持て余しながら、
風に身を任せ流れるままに言葉を紡ぐ。
星の瞬きを数えながら隣にいれた日々を、
今でも僕は忘れちゃいないよ。
あっという間の太陽は子供の時代を ....
誰もいない月の下
息を潜めて
泣きだす声をかみ殺す
遠く聞こえる喧騒を
無関心にやりすごして
夜の街にひとり迷う
君はどこにいる?
僕はどこにいる?
帰る場所が無いんだ
....
知らないから触れてみたいと思う。
分からないから知ってみたいとそう思う。
感じたことのない痛みを、まだ知らぬ絶望を、
どうしようもなく味わってみたい時がある。
渦中の自分は肩幅ほどの範 ....
悪魔を見た
安いビニルの身体で
人の空虚を食っていた
記憶は物質だかんの
食えるんじゃ
塩気やら辛味のある
辛気臭えのが美味え
長すぎる手を
折り曲げて立ち
瞳は大きいが細め ....
ひしゃげた真実を
縫い合わせる、ように
なにやら、はたはた
と、せっかちな右手
寂れた街にも
喧騒という虚栄心を
夜に素直なことも
混沌で覆ってしまえば、いい
欲に ....
還ってきた
眠りの海から
少女たちが
空の窓をひらく
光がくる
鳩がくる
少女たちの鳩だ
待っていた
この朝を
この命を
おそろしいほどに
光を浴びて
はかないほどに
人に ....
午前の木漏れ日に
瞳をうつし
手を差しのべると
遠い煌めきの中
太陽を追いかける
私がいる
木は語らない
何故ここにいるのか
何故いつの日か
いなくなるのかを
私は風と話 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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