集めている
草花の歌声を
鳥の時を
空気の鼓動を
水の根を
空の恋を
魚の道のりを
暗やみの夢を
ひたすら
見つけては
集めている
....
ハンガーが足りないため
シャツとセーターを7枚着込む
窮屈な身体をもたれ自室の戸を開け
間取りを読み
鏡だけの部屋で鏡が
なぜ
縦にあと3センチ長くないのかを
考える
....
071226
死にたくないなと思っていたら
頃合いなので
これから死にますと言われて
はいそうですかと答えた
(配送ですかとは言えないので) ....
タクシーをつかまえて
光の街を走って行く
対向車のライトも
ぼやけて通り過ぎる
車の
屋根に
窓に
雨粒の落ちる音が
軽はずみに続く
水しぶき跳ね上がる音に
ひとりごとのような
....
銀色の星屑が
流れて消えた夜には
夏の砂漠を支配する怪物が
砂嵐の中、姿を見せる
誰にも言わず
何も言わず
旅人は砂漠へ向かう
....
雲は
空のことが好きなのだ
ある晴れた日
どこからともなく
雲はやってきて
やがて空のすべてを覆いつくし
ひとりじめにした
そして泣いた
泣いて泣いて
涙がかれたら
雲はあ ....
叶わぬ恋と 知りつつも
おさまらぬ
この 想い
さくらの花びらのよう
ゆくあてもなく ただ 空を舞いましょう
美しく ひらひらと
舞い落ちればよいのですが
やがては ....
こんこんと湧き出る泉は
年月を重ねて
太陽の光と 月影を吸い込みながら
その身のうちに波動を蓄える
人里はなれた場所で
人に知られることもなく
自然の息吹を その身のうちに宿し続ける
....
楽しいクリスマスになりましたでしょうか?
ステキな時間を過ごせてましたら幸いです
私が2歳か3歳のときに
父がサンタクロースの格好をして
プレゼントを渡しに来てくれたことがあります
....
不眠不休の、ガソリンスタンド。
給油口にホースを突っ込んだまま、
メーターの数字を眺めているなんて
痛々しいから止めろと、冬の、寒気の
吐く息の、明滅する飛行機の明かりはともかく、
自動販売 ....
なりゆきを知っておいてもらいたくて
君に伝えるよ
不特定多数の君に宛てて
ある程度事が進んでから説明するのはすごく面倒なことで
やっぱり一人か二人か
そのくらいの人数でも良いから逐一情況を知 ....
数字の機械化カラー
うすまるいたまご
星光る夜
あんちょこ どんちょうの隅
かしこまったタクト君
ふられふれれふらら
とけはじめたオイルに
つんとつまれたベイビー
しくじりぎみの ....
片方の手が火に花になり
もう片方の手が眠らず見ていた
寝床は静かだった
寝床は緑だった
熱の羽が取れ脚が取れ
ひたいとまぶたに降りつもり
また羽が生え脚が生え
手のは ....
ぼくがいなくなっても
さみしくないように
きみのまくらもとに
ちいさなかみさまを
おいておくよ
あるばんにだれにも
はなせないことがあったら
ちいさなこえで
ちいさなかみさ ....
ぼくらの足裏には磁石があって
方位を引きずりながら暮らしている
北とか東とか南とか西とか
ちゃらちゃらと引きずりながら暮らしている
引きずった後にはたくさんの花をこぼしている
それを美しいと ....
人工衛星の飛んでいる辺りには
たくさんの浮力が
れきしを
漂流させている
いつからか
ぼくらの夜から夢がなくなったので
天体望遠鏡を
そっと押し入れにしまい込む
蛍の自殺み ....
この世で一番 自分が大嫌い
でも どうでもいいってわけじゃない
こんな 僕なんかいなければ
この星はもっとうまく回れていたかもしれない
君と 僕にも 同じことが言える気がするんだ
例 ....
深い藍を伴った夕霧はルリスズメダイの色
イルミネーションは腐臭のする街灯の影を逸らす
架せられた子への賛美歌は誰しもを赦す
だが、その子ひとりを守ろうとはしない
誰だって誰かの命を救い ....
グリーンピースに
コークスクリュー
死人に梔子
詩人に朽ち無し
笑うシャレコウベ
貰う洒落おべべ
千切り捨て燃やす
喜びを悲しみが、包む、から、
そうなる前に、手を、振って、
反 ....
* *
みじめったらしくいじらしく
きたなくやさしくつめたいの
よわくずるくてうつくしい
たくましくかれんでいちずにとんで
くるってひらりおっこちる
つよくかしこくじゅんすいで ....
今から40年前
モノクロームな戦後の昭和
素朴なふたりの物語
たまたま
男は人の紹介で
ある会社に入り
たまたま
女は求人広告で見た
ある会社の電話番号のダイヤル ....
甘っちょろい顔をしてたら
隙を突かれる世の中なので
日々の仕事に入ってゆくと
{ルビ般若=はんにゃ}の仮面をわたしは被る
青いイルミネーションの並木道を
恋人達が手を繋いで歩く ....
今は亡き作家が
生前過ごした祈りの家を目指し
地下鉄の風が吹き抜ける
階段を地上へ上る
煉瓦の壁に掛かる白い看板に
一行の言葉が浮かび上がっていた
「 Be yourse ....
夜まで
桜の木の下で
お花見をしている
とても
大きな
桜の木
風も
少し
吹いている
夜空に舞う
花吹雪
雪の降る夜に
どこからか
白兎が
現れた
白兎は
飛びまわり
跳ね回っている
いつまでも
いつまでも
雪の降る
野原を
追いかけていた
春が
待ち遠しいね
うさぎさ ....
雪の中を
雪うさぎは
穴から
飛び出し
走り回っている
鼻をぴくぴく
させながら
立ち止まっている
季節の
においを
感じ取っているのかな
夜は
穴の中で
寄り添 ....
白い猫、が、
ほそらみ
墓場へ
対話、に、
沿っていく
諧調
わたしたちは実感するんだ
ゆるやかな時間軸
それは時に
i――の言語
《人の世に別れを告げたわたしが
人間たちの間に ....
静止する
日常
動揺する
僕の手首
太陽をにらむ
君の顔
たったひとつの真っ直ぐな方向へ
走る
たったひとつの完璧な方向へ
動く
たったひとつの閉ざされた方向へ
....
レコードの針 ぱつ ぱつ
エネループが空になった
そんなら 次に写真をとるのはいつだろ と
猫に携帯を向ける
灯油がたかいのでホットミルクをつくる
だんだん眠くなると ああ このままが経 ....
テントの隅で転がって
仰向けの空を見た
風も静寂も地熱も
青く佇んで消えていく
ぬるい酒にまた溶けていく
孤独はそういうものだった
缶詰肴に飽きてきて
川で糸垂れる人間を ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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