海水魚を淡水の中にいれたら死んでしまって
この水槽の中はからっぽ
何にもいないちっちゃな海で
水草だけがぼんやり揺れて
エアーポンプが送り出す空気が
空しく水中を漂った
も ....
タイヨウが
くるくるっと回って ぱーーん
口をすぼめて
ぴゅーっと吹いたら ぴーーひょろろーー
歌が聞こえて
ふふふーーんの へーんの ぽっかぽかーー
ひらがなで
○ っ ....
座礁しながら ふっくら
帆をはり 夕波に
額をあてて うしなわれる
熱量を 愛しつづけた
おれたちの 船に
いくら落ち目のわたしだからって
何でこんな仕事しなきゃいけないのかな
数人のテレビクルーを引き連れて
どれだけ歩いてきたんだろう
雲の上を歩かされるなんて思ってもみなかった
富士山の ....
080116
世界の火事に
あたふたあたふた
おっとり刀のお爺さん
乾パン抱えて逃げてゆく
何処に行っても助からない
原爆水爆
核弾頭は弾けて
散って
....
感性が疲れたと言ったので
七草がゆもどきの粥を炊きました
青菜は塩湯でさっとゆがいて
味付けは質素にしました
しゅ しゅ しゅ と
煙はやがて頬の柔らかさになり
静かに吸 ....
さよなら
さよなら
どっと
たくさんのきらきら星がやってきた
掬っておもいきり抱きしめたけれど
ながれていった よ
目を閉じて
わたしぜんぶで
あたためた よ
た ....
さようなら、の向こうで
夢、夢の花が揺れる
その花びらの裏側で
思い出が溜め息をつく
生きて行くことは
分かれ道の連なり
傍らをゆく風さえ
その地図を知らない
今日にうたえば
....
私の手は何の為に付いているの?
箸を掴んだり
鉛筆を持って字を書く為?
私の足は何の為に付いているの?
地面を歩いたり
靴を履いて物を蹴る為?
私の首は何の為に付いているの ....
肉が張り裂けている沈黙
情熱と諦めと冗談
焦げ臭い髪に放つ汚物
刺絡するのは御自由に
膚の皺にすらりと絵具
筆を使って詰る様にゆるりと
御覧よ、右腕が青い
血脈をなぞり腋へ乳房へ ....
角度の違うひし形
幾つも重なって
生まれた幾何学模様
誰かが描いた
そんな僕達の角度
歩み寄る君の半身
造りこまれた唇は余分には話さない
肌の隙間を埋めていく
朝が ....
かみさま って
ひらがなで書くのは反則だ
世界 ってやつをひっぱり出すのも
ルール違反ってことにしよう
そこから
おれたちはまず
書きはじめなくてはならない
雨上がりの
濡れた ....
永い壁は続き
終わりに辿り着く者はいない。
風と水とにより朽ち穿たれた穴があったとしても
そこから不可視の世界を視る事はできない。
正午の光に照らされよ。
一切の抒情を嫌うものが網膜の裏に口 ....
おだやかな鳩のように
私はうたたねをする
窓の外は明るい雨
静かにふっとうする時間
やがて雪になる事を予感する
読みかけの本はレイ・ブラッドベリ
夏の草いきれがむっとたちこめる
....
このうすい皮をやぶって たどりつく骨を
ひとつひとつ ばらばらにして
きれいな水で濯いで
そうして
あなたの手でもういちど組み立てて
使い古されたピアノが一台
早朝の小さな港から
出航する
ピアノの幅、奥行、高さ
しかもたないのに
言い訳をすることなく
ただ外海を目指していく
誰もが自分自身のことを語りたがる
....
たった今きみがすきだよ。
ふたりで世界を共通しているの。
たった今ぼくはひとりだよ。
共通したふたりは今やひとつとひとつ。
世界がきみをあいしているから
ぼく ....
鍋の中で ふつふつと火山活動している あんこ
餡火山弾 や餡火山礫 が噴出し
ひだり手の甲に
ぽとり、着地
あとで、ひりり
星と星が 衝突するより低い確率なんて
そう ....
怒っている
ほったて小屋の前で
巣箱なんか作りやがってと
空に
怒っている
怒っている
俺の仕事が
詩人で
せっかく
命がけで
産んできたのに
何の恨みがあって
背中か ....
雪が降っている
ゆっくりと
確実に
地面に
森に
山に
田畑に
人に
犬に
家々に
音も静かに
きちんと降りてくる
そんな様を見ている
景色が
無音の白にな ....
舟に舟のかたちに溜まり
宙を照らしかがやくもの
とくりとくりと
輪を描くもの
風が散らす雪のまわりに
道を創る歩みのまわりに
かがやくこがねの波があり
涙を涙に打 ....
足のなくなる夢を見た
明くる日
そっと旅立つことにした
ボストンバッグには花びらを敷きつめた
赤い 椿の花だ
空は白んで
風はたおやかに
光は痛々しく心に染み
地上には格子状の ....
宇宙へいくよ
地球じゃあ無人島でさえ
足の裏からニョキニョキ根っ子が生えてきて
渋い実をたくさんつけてしまうんだ
ミーは携帯を握りしめてる
けど すぐに震えだして
汗でこぼれ落ちる ....
話せるうちに話すから
それに相槌でも聞き耳でも
感覚が一つでも向いていたらそれでいい
このままはお預けで
ここからは
行方不明者が集まる森で落ち合おう
額を触ったら爪が刺さ ....
お願いだよお願いだよ
口には出せない思いって
本当に在るんだ
世間から迫害されちゃって
もう誰も
僕の言う事を信じは
しない――
あれから僕は胸が軋んで
悪夢に魘されて
彼さえ居 ....
真夜中に疼く衝動
たまらずにお前を求める
何も信じるに値しないのならば
それもいいだろう
信じること
それは世界の果てを目指す船に乗り込んで
もう、戻れないようなもの
そ ....
ガラス張りのダイニングテーブル
くつしたのグレー こきざみにグレー
台所のグリーン イエロー グリーン
(にんじんは もう くさってしまったよ)
ガス台の上で男の子たちが ノー ....
俺が俺が望む二倍の男になったとしても
お前等はこれぽっちも気になんかしないんだろ
絶対には犯してはならないという事柄がある
現実にはなったとは信じがたい苦痛がある
どっちがどっちだ ....
それは少し離れた所から
いつも俺を見ている
ジッと監視しているんだ
いつからだろう
そいつが頼もしく思えてきたのは
いつからだったのだろう
そいつが安心感へ変わってきたのは
....
どんなに荒れ狂っても
静けさを壊すことはできない
どんな爆音も
静けさの中にあってこそ鳴り響くもの
指で耳をふさぐと
聴こえてくるものは なに
流れやまない肉体のせせら ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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