旅先の京都の歩道で
自転車がひとり倒れていた
いつかの自分のように見え
屈んだぼくは自転車を立てる
振り返ったひとすじの歩道の
雲間から出た日を浴びた先に
遠のいて首を ....
青い目の、少女
静かな瀬戸にたつ
白波の叫びが聞こえるか
漆黒の背中に火魂
盲点には
最上級の
愛の言葉を
当然でしょ、
アタシ、
いつも笑っているもの、
頬を ....
深夜のキッチンで
冷蔵庫の小さな灯りだけをたよりに
ピザトーストを作るみたいに
まっくらやみのなかでも
片手でブラジャーを外してしまえるように
なりたかったんだよ
さりげなさを許さない ....
{ルビ空=から}のビニール袋を
ゴミ箱に投げたら
口を開いて
ふわりと立った
すべてのもの
を
で
すいこみそう
気づくとぼく ....
さくらんぼの茎を
口の中で結ぶことができるからって
それが何になるっていうの
もどかしいのが好き
思いどおりにならないのが好き
もがくような感じも好き
さあ
まっさかさまの森の奥 ....
かっちぃが積み木を積んでいます
黄色のしかくいのを二つ並べ
赤い円柱を二個
青い円柱を二個
と 上に上に積み重ねていきます
最後に三角の緑を二個乗せて
かっちぃのお城が完成しま ....
そこにある世界に
私は入れない
入ろうとしない
近付くことは出来ても
重なることは なく
中途半端に
うろう ....
地球が滅びるとき
進化が過ぎて
全種類のいきものが
一斉に空を飛ぶ
大気圏を越えて
少し離れたところから見た地球は
丸裸になっていた
そんな夢を見てしまったら ....
もう疲れたよ
何もかも終わりにしよう
棄てるものなんて何もないから
このまま電車に飛び乗って
きれいな海の町へ行こう
そして海辺に座り込んで
暗くなるまで
波の音の中で眠ろう
....
愛情のかけらが並んでいる
誰よりもやさしい間隔で
誰も傷つけないように
ひとつずつ均等に拾いあげ
過ぎた日々を埋めていく
足りないかけらがあるので
人はレジに並ぶ
誰かを均等に傷 ....
ありゃきっと
宇宙人だ
ありゃきっと
ソニックユースだ
ありゃきっと
きっときっと
もっともっと
俺は出来るはず
ギアが壊れてらぁ
上手く進まねぇ
ガチガチ ....
見上げた空もいつかは
大地へと落ちる
地面を藍に染めながら
ゆっくり光を帯びる
風がやめば聞こえる
敗者の悲鳴と嗚咽
この世界にはもう
救いなどない
嘆いている
誰も手を差し ....
通り過ぎていくひとの目に
僕はどう映るのだろう
足取りは重い
でも
いつも精一杯やっている
ラーメン屋の社訓に
「正しい努力を」とあった
なるほどなぁ
俺は甘 ....
回転するように反転して逆さから君は言った
「なんでやらないの」、と
「真面目になるのがそんなに恥ずかしいのか」、と
「下ばかり向いてちゃ前が見えないよ」、と
そればかりはごめん い ....
明日を明日と呼べるように
夢を夢と呼べるように
わたしをわたしと呼べるように
歩む軌跡に印を
歩む先に灯火を
最後に空をみあげ
生きていると思えるように
およそJ・Cashが、自発的な自己検閲として、夜ごと自宅倉庫内で一触即発の窓ガラスを相手にがなり立てたことは、不眠症患者と、めん鳥との精神的交流を断つための成功例として、科学者たちの間で囁かれている ....
人形は こころが氷できているから
やさしくなると なにもなくなってしまう
笑ってしまうとこころはゆるんで水になってしまうから
空洞のカラダは さあたいへん
こころをなくさないように
....
おろかな影を
踏みながら
物質化てまえで
うろついて
ずいぶん広い部屋で
テレビをつける
気力すら失っている
まー、手をかえ品をかえ
会社経営は飽きない ....
吹けば飛ぶような僕の存在
芯などありません。
種などありません。
剥いて剥いても皮ばかり
実すらありません。
聴いてる音楽で思想が揺れるような
そんないい加減さが売りです。
吹け ....
よりどころになる火は
つぐなう先をもす
じくの浅瀬に
なぎ払ったものが倒れ
喉が 海に泣く
制する夜は きたての波
しのぶ朝 しのぐ昼は 隠れ
ついえて春と
声 ひめる
近頃の夜は白つぽく濁つてゐる
電車の高架上から外を見ると
それは寧ろ何時にも増して黒黒と深いやうで
やつぱり一枚の平面なのであるが
そこには一つのまたのつぺりとした
只赤い太陽の笑いがはりつ ....
*
ある日ペンギン
空を飛ぶ
羽のある意味を
バタつかせながら
砂浜が熱くなったとき
仲間をあつめて
嘲笑っては
遠く消えてゆくのだろう
*
ある日クジラ
....
大事にしていたものが
じつは壊す理由のできるのを待っているだけだとしても
壊れても消せないことを知っているから
いつまでもそれを前にどうしていいかわからず
目をそらして隠す
あのとき ....
君の目が 俺をとらえるとき
俺の目が 君を捕らえるとき
不器用だけど 鈍感な君へ
少しでもやさしくなれますように
{引用=
俺は知ってるのだろうか…
俺は気づいているのだろうか…
}
最近 付き合いだした俺と君
君に夢中になっちゃって ついつい 失われていく仲間との時間
それでも やさしく何も言 ....
〜である
〜がある
本質と事実
境界線上のイデア
遊離と乖離の連関の中で
問いは意味を持ち
意味は実存を失う
問われることと問われざること
....
{引用=世界の終わりはいつ、やって来るんだい?
さあ、あと二十四回世界を歩いたらじゃないかい。
おやおや、それだったら私は千四百四十回世界を巡らなければならないよ。
まあ、いいんじゃ ....
八万六千四百回世界を走るやせっぽち
千四百四十回世界を巡るのっぽ
それから二十四回世界を歩くおちびさん
長旅に疲れたのか
急ぎ足、時々一休み
ひんやりとした金属の感触
鈍い金色
手の ....
水の歌が滴って
綺麗な虹が瞬いた
瓦斯灯の下を
進みゆく足音が
木々達を歓喜でささめかす
黙って耳を澄ませば
夜の音符降る道
コップしかない家
水とともに夜を
飲み干す家族
幸せでしかない事
テア・ドロップ
みたいな形
月が風に
たなびいて
夜明けのいろした
足長を待っている。
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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