もう
あなたにかけることばを
私は持たない
あなたは
私を傷つけない
薄墨を
重ねるみたいに
記憶
コアになるはずの
つないだ手
それさえ
桜
もう一度咲くころ ....
外はまっしろで
外はまっしろで
外はまっしろで
ああそうか
きみの感情って
こんなのか
とけないゆき
ぼくのもとへ
舞い降りる
あ、いたいな
ちくり ....
用水路に横たわる犬の死体に、
石を投げ付ける子供らー
そりゃないよ!
すべては無人の空模様。
音もなく、夕日を滑る飛行機雲。
部屋の中で、かちかちのバナナみたいに凍った
雑誌や、写真の ....
たとえば、亡骸を誇らしげに焼き払うような
上手ではない水切りの音
整備された河川敷と、焚き火の跡が
ただそれが魚たちであっても
火葬場が、通学路沿いにあって
人を焼いているときはグレープ ....
ふたつの手のひらを
使いこなせない昼下がり
耳を澄ませてわたしは
しずかに風を
遮断する
すべては
それとなく遠い気がして
けれども確証はなくて
言えずに続いた
....
しあわせはしぬときにわかるもので
それまでは
しあわせな気がするという
過程みたいなものなんだ。
だとしたら
幸せってなんだろうかと
雨の中途方にくれる。
....
長いものには
巻かれろ
口答えするな
頭を下げろ
頭を下げれば
上を抜けてゆく
我慢我慢
何も言わない
ニコニコして
侮辱されても
グットこらえ
堪忍堪忍!
波打ち際
貴方を失う
僅かな違い
僅かな時間
結果がよければ
過程なんて
関係ない
我慢我慢
人にどう言われようとも
人に後ろ指刺されても
正しい道を歩めば
それで良いん ....
どうしよう、スタートまであと何分も無いよ
周りを見渡せば皆速そうな人ばかりだし
私がここにいるのって何だか場違いに思えてきた
友だちに誘われはじめてはみたけれど
誘った張本人はとっくの昔に ....
枕元には雨の匂い
室内はいつもより無機質
コップに挿した一輪は真っ赤な横顔
衣擦れの音も呼吸も壁に吸い込まれていく
表情豊かな外形が圧迫するのは君の胸
心の濃度が薄まると疎通を ....
音の屋台骨
しみゆくものと
頭蓋
ながれ
菜の花と
ことばあそび
五歳の
おとこのこのように
昔の幸せのように
僕の中のYAMATO
人は皆静寂のしじまに まどろみを貪り沈む頃
鋼鉄の体を大きく軋ませ
その艦(ふね)は音もなく静かに現れる
寂しい少年達の見る夢が
船出とともにけたたましく加 ....
石鹸の泡
ひとつひとつに
私の顔がうつってる
たくさん泡立てて
無数にふえた自分の中に
きれいな心を
ひとつだけ見つけた
お湯でながしたら
あなたの背中だった
この頃は
新聞の死亡記事を切り抜いて
町内の電信柱に
べたりべたりと貼り付けることにしている
今日もこんなに沢山の人が死にました
毎日毎日人は死にます
これだけの人が死ぬ中で
わ ....
とんちんかんなシルビア
たて結びの赤いリボン
可愛くない絵を描く
愛されたくないと嘯く
手紙も書かない
赤いぷにぷにしたインクじゃなきゃ
書かない
届かないよ、って
....
なあ、一緒にメシ食わねえか?
今、仕事終わったんだ
駅の改札で待ち合わせようぜ
店はお前の行きたい所でいいぜ
もう夕飯食ったのか? ならファミレスに行こう
お前はドリンクバーだけでいい
そ ....
七日前
自ら世を去った
友を思う深夜の部屋
( ふいに見上げた古時計
( いつのまに止まった秒針は震えながら
( 永遠の音を刻む
明日もぼくは
職場の老 ....
人生楽ありゃ苦もあるさ
ってのは実は負け犬の遠吠えであって
幸せなヤツの中には一生幸せなヤツがいて
不幸なヤツの中にもやっぱり一生不幸なヤツがいるわけで
でもその不幸を幸せ ....
夢見なにをおもう
月見なにをおもう
春過ぎて夏
風過ぎて葉
目が覚めて 窓開けてみて 空を見上げて
「あーまた始まった」 時間は止まらずに
私を押し潰して 流して 流されて
he say…
電車の中 誰かが見てる ガラス睨んで
Are you r ....
あなたがねじを巻く
ぼくが歩いてゆく
あなたが茶を沸かす
ぼくが独り言をもらす
あなたが哀しんで……
ぼくはなにも言えない
....
10時(自由時)
ケミカリィに浮かれる私
気分高揚まるで復活祭
街頭の光に身を任せ
トカゲに喰われてしまいたい
脳無しスポンヂケィキの私と
洪水みたく流れるノイズに
「だから東京 ....
網入りガラスの裂け目から流れ
出るものと
ひずんだテープに暮れ
はじめる一日と
液体だった営みが
緩やかに固まりゆく薄く
軋んだその下で
止まった姿を見る
とき、天窓が割れる
とき、 ....
不安のきえない夜は
こうやって
雨の音を聞くんだ
ひっそり こっそりと
しばらくはやまないよ
焦ったりしないで
明日に追われたりしないで
そこで ....
晴れたアラスカの空の
北極星を中心に星が回り
山並みの上に
オーロラが棚引く
昨日の 中継録画映像だけど
満月のしたで
とぼとぼとメールを見やる
いま妹と一緒にいるんだ、
月を見ていると、
顕微鏡をのぞいている気がした、
そんなことが綴られていた
月以外は夜の空だった
....
あっさりしたCDプレイヤーはどうかしら?
ねえねえ、君、いくらだい?
今にも崩れそうな掘建て小屋が並んだその影で、
俺は何かを埋めたようだ。
俺の意志から離れてしまったように上下運動を ....
かじかんだ
影
のびてゆく
くもりの朝
影
のびてゆく
きみはうちへ帰る
ぼくもうちへ帰る
かじかんだ
影
のびてゆく
くもり ....
あるようで、なにもないから
あるような気がすることは確かめられない。
勘違いはこわくない
一律平等の前提がこわい
分からないはこわくはない
正直ものは嘘つきだから ....
涙グミ
口に入れたら
腹をこわさなかった
きみを泣かせて
どうする気もなくて
涙グミ
食べるしかなかった
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