「この先には何があるの?」
「子供はまだ来ちゃだめだよ」
って言われた幼い頃のぼく
今では「まだ来ちゃだめ」って言う役割を与えれ
結局
この先にまだ
何があるのか知らない
部屋に射し込む
だいだいの日
焼香にきっぱりと想い
立ち昇る
紫雲のたたえた水煙
空間にたなびいて
仄かな薫りに引き付けられた
靄のごとき幽体 浮遊して
見事に手の様 ....
その空には雲がかかっていた
君は君らしくありたいらしく
空は空らしく空っぽがいいといっていた
真綿のような白い大きな雲
を はしからつまみだそうとしたが
どこがはしかわからず
しばらく ....
アクリルの壁が崩壊するまで
後、何度
瞳を交わすのだろう
繋がらない世界と世界の
境界線で
誰もが気付けないまま
/水中の鳴き声で
目を覚ますまで
僕らは過呼吸だ ....
今の世の中明るすぎる
もし支配が可能なら
是非とも夜に闇を返したい
赤いドアのみならず
ありとあらゆるものを
黒く、黒く、黒く
住宅街の屋根を滑る
おぼろげな月明かりの下
....
ランナーが痛みを競って
トラックを走ってる
ラスト一周の鐘が鳴り
いよいよ痛みは増していく
最終コーナーで転んだランナーは
痛みといよりむしろ快感に変わった
ゴール前で千分の一秒を争う
....
ぼくの絵には眼がないのだ
あのぎょろりとした
目玉がついていないのだ
食卓の上に
がたり がたり と
朝食が並べられていく
寝床から起き上がったぼくは
靴を履いていない
そのこと ....
冷たい水に耐え切れずに
何を思って息絶えたのだろう
異国の水の中で何を思っただろうか
そこに愛がなかったのは必然的なことで
涙がでないのは不思議でも何でもなくて
きっとそれはエゴに象られ ....
外国に行きたくて
海を歩き続けた
それなのに
海はどこまで行っても
海のままだった
道に迷わないように
紙幣をまき続けた
それも尽き果てる頃
家に帰ろうとして
鞄から地図を取り出 ....
話すことがなくなったから
もう眠る
そんなふうに毎日を終える
行きたい場所がある
だから歩く
ボールペンを一本
手のひらにたて
倒れた先に歩いて
歩いては
四つ辻
また立て
倒れ ....
どんなに辛い事があっても
それは今だけ
長いか短いかは
人それぞれだけど
でも一時だけ
辛い事を乗り越えるからこそ
強くなれる人間になれる
人生が楽しくなる
逃げてちゃ何も ....
流れゆく車窓の向こう
闇に点在する灯火
喪失が生の証だとすれば
死がもたらすのは何
死が清掃されゆくこの世界で
隠されるが故に
それは横溢してゆく
死の希薄化は ....
鉄を切り開いて、
飛び散る火花が停止する。
か細く宙で燃え続け
さらに点は小さく弾け
儚げに見えるにかかわらず、
芳醇に香る。
淫らな花粉が煮詰まった様に、
....
わたしを
離れない嘘たちが、ある
それはかならずしも
苦しみではないゆえに
より果てしなく
むしばむ、
わたし
どこをどうすれば
間違えてきたものを正せるだろうか、 ....
静けさに魘された僕は
サルビアの花を嗅ぎ出す
見つめる一点の目は狂気に満ち
直線的な光が僕の胸を刺した
外はいつでも暗がりを好んでいたが
外はいつでも明るさを増 ....
、広がる、の。
(メランコリックガール)
不確かなのだ、と
爪先はなぞる
拡散するテレビだとか
縮小を重ねるパルスに
耳を澄ましたままで
一語。
....
仮に過去に君が、「これ以上の不幸はないんじゃないか」って思うくらいの不幸を経験したとしよう。
「もうこの先、どんな幸せが訪れたって、私の人生プラスにならない」って思っているかもしれない。
でも ....
後悔を糧に生きる者は
満腹中枢が後悔のリミッタを感じなくなる
周りのものすべてが後悔に見え
見えては食い食っては探す
何が美味しい後悔なのか分からなくなる
単位時間当たりの後悔の ....
あたたかな雪が
時のうろこ 一片と供に
もう一度、もういちど、と
落ちてくる
あなたの冗談は
胸に入ってるカイロのようにふんわりして
窓の中 しゅんしゅん伝う蒸気が
寂しかった空洞に
....
粗雑な日々に車をとめて
徒でもない日々を運ばれているのです
春の風を待つようにして
暫くハザードを点滅させているのです
5分で断念する禁煙みたい
セックス依存症のふた ....
「しょうがないなぁ」って
云って優しく抱きしめて
頭を撫でて 首筋に優しくキスをして
耳と頬を両手で優しく包んで
唇に柔らかいキスをして
また抱きしめてキ ....
雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
雨雨雨雨雨雨雨か雨か ふんふん帰国 しな いと いけ ませんふん
さ よなら と帰国してから帰国してもかわのひの帰国のふんふん
雨雨雨竹雨雨雨
雨雨雨竹雨雨雨雨雨雨竹 ....
お魚には痛覚がないのです。
ですから活け作りだからって、そんなにかわいそがらずに、たんとお召し上がりくださいね。
美人の女将は三つ指付いて微笑んで、そそくさと隣の座敷の流れに向かう。
風 ....
哲学するには遅すぎる
夢を創るには遅すぎる
しかし
残り少ない人生の中
人ごみに紛れて 流れて
生きてもいいじゃないか
山間を走る電車に乗り
開いた本のなかにいる
良寛さんの
寂しい嘆きを聞いていた
車窓に流れる
杉林の暗闇に
一ヶ所仄かな日溜りがあり
一軒の襤褸い庵に
良寛さんのまぼ ....
まるで琥珀の空気
空間の上澄みに
自我は存在しなかった
あの空の色と
嗚咽を繰り返す
空間の心臓
それこそ この
肉体 初めから
存在し 無かったもの
ここよりはじまり、 ....
感情の底を
両手に掬い
泥の船を捏ね
漕ぎ出でようと仰ぎ
ソラを象る繊維は翻る
そこに歪む黄金の
虚ろな一つ目鬼が
無邪気な一人遊び
指差しごっこ
あの第二関節に
止まっている極 ....
西浜でメロディが
あちらこちらにタブライン
そりゃどうにも淋しく
帰らない日々が
固い都市で軋んでる
君の最後の裸体と寝顔に
三日月と星を添えたくなって
側で僕は顔を夕暮らし ....
あなたは並んでいる
両手をポケットに突っ込んで
似たような後姿に紛れ
我先にと腰掛けた当り台に陣取り
ぎんいろの球を弾く
時間を浪費することへの悦楽と
日常とは隔絶された光と音の饗宴に ....
森の夢に 迷いこんで
さむざむと 樹皮をむく
ねむっている おんなを
ゆりおこし 歳月の
しわをのばして 読みふける
4334 4335 4336 4337 4338 4339 4340 4341 4342 4343 4344 4345 4346 4347 4348 4349 4350 4351 4352 4353 4354 4355 4356 4357 4358 4359 4360 4361 4362 4363 4364 4365 4366 4367 4368 4369 4370 4371 4372 4373 4374
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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