新しい雪の降り積もった
静かな屋根やねが
水平な朝に焼かれて
私の底辺をもちあげる

増幅する光の波が
うずくまる私の手をとり
青い影を洗う

そうして
裸にされてゆく、わたし
 ....
傷だらけの食卓机は、薄いクリーム色をしている。木目の中には家系図が描かれていた。名前は皆黒く塗り潰されていた。父はその上にあぐらをかき、フローリングの床に釣糸を垂れる。

「釣れますか」
「いつ ....
ポストはいつも開けていて
気まぐれな気持ちを入れておくから

好き きらい 嘘よ好き
翻弄されるあなたが好き
あんまり強くならないで


ポストはいつも開けていて
気まぐれな気持 ....
 
 
 
 
 
数分前に
自殺したきみをみたよ
 
 
 
僕はまだ
目を閉じれば平和が見える
 
 
 
昨日
ピンクバスに乗り込むきみをみたよ
 
 
  ....
更紗のバンダナ帽は唐紅に染め抜かれ
隙間から漆黒の髪がさらさら流れる
乳白の花を模した髪飾りが前髪を留め
首には胡粉色のタオルを垂らしている
瞳は影のある弁柄色で
瞼へ控え目に隠れた
鼻筋 ....
私の方が恥の多い生涯を送ってきました
いえいえわたしの方が

回り道はしたくない
高効率の優れた人材が
大量に繁殖する
演技派の俳優達は
メトロノームの正確さと物憂さでテンポを数える
 ....
大きくなったらお父さんみたいになりたい
保育園で描いた父の肖像画を掲げて
恥ずかしがりながら言って
グローブみたいな手で撫でてもらって


四角い輪郭
プツプツの髭?
目?が三つ?
 ....
時折天井から記号が滴る

灰色の水槽の中には青白い都市が浮遊している

祭壇めいた台の上で
少年はくる日もくる日も
華奢な実験をくりかえす
時々淡いひとりごとを呟きながら

ほのかに ....
心を繋いで


ノートに大きく地図を書こう
日本の地図を
どんなに大きく書いても
どんなに小さく書いても
僕とあなたの距離は
たいした距離ではない
手のひらを広げれば
その中収まる ....
僕は夢を見ない。




遠く遠くの海の果て
ガラガラガラリと波が舞う
其処に貴方がいるとして
嗚呼、なんてしあわせな。
嗚呼、なんという残酷な。

明けない夜はないという
 ....
ジョギングの
夜明けに自販機の前で放心する

「青春投入口」

ポケットから青春を取り出し
入れる
カショカショと飲み込む
ボタンのランプが寂しく灯り
押すと
びっくりするくらいの ....
俺はただ激しいだけで重みがない
そんなことずっと前から分かっていたはずなのに
信じたくなくて

俺には帰る場所が無い
飲めもしない酒を無理矢理飲んで
順風満帆な自分を演出してきた

空 ....
山うどの酢味噌和え
水々しくて美味い
カツオの削り節を入れ
大人の味

山うどの皮の金平
斜めに千切りに
するのがコツ
春の予感が味わえる

お客様の笑顔
これが食べたかったんだ ....
無言の種がいつの間にか芽を出していた
沈黙を守りながら
ときおり呼吸を整えて
少しずつ葉を増やしていく

色濃くなる葉
物語るのは血潮

忙しく変わる私の騒がしさを
彼らの静けさが中 ....
冷たく降る雪に想いを込めまして

右手をそっと差し出してみたのです

音もなく溶けてしまうのは
きっと体温のせいでしょう
さよなら
さよなら
愛しい人

あなたの大切なものをお返しします

ですが
わたしの大切なものはあなたが持っていてください

わたしにはそれを持っていられるほどの腕力はないし
それ ....
まよなか
くらやみの中から線路が延びている
金属のレールの上に耳を触れると
同じ路線の上を歩く子供の足音が遠くに聞こえる
もう帰らない
もう帰らない
稲穂が風にしなう
線路か ....
そこにあるそれ 取ってくれないかな
 返事はなく

そこのその黒いの 取ってちょうだい
 沈黙ののち夜を迎え入れる

それやあれでは分かるはずもなし
無人の箱に放り投げたことばに 返事が ....
冬の寒さは
かじかんだ老婆の
指先にも容赦なく

夏の日差しは
悪臭放つ乞食の
乱雑な頭上に放たれる

あぁ 頭痛い

あんたの声が

甲高い

鼓膜突き破って

内耳 ....
小さな蝶へ宛てた恋文は

無惨にも砕け散ってしまった

か細い百合は悲しみに暮れ
すっかり萎れてしまった

あの日の蝶など
蜘蛛の糸に囚われてしまえばいい

傷ついた花の気持ちを
 ....
鍵穴から注がれる
細やかで執拗な視線に
いつまでも見つめられていたくて
わたしは部屋を出なかった
魅力的な、傾いたものへの憧れで
まとめて深い息をつく
……幼い頃、誤って内側から鍵を掛け
 ....
カラビナ、切っていくんだろ
お前の自我が燃えている
こちらの電車が燃えている
スタンダードな鉄柱の
かすれた声は裏側に
山手線の内側で
正しい摂理を殺したら
徐に雨が降っていた

足 ....
都会の空に降る雪は
灰に似ている

熱かったものが冷めたあとは
元から冷たかったものとは
比べようもないほど
さみしい

なんにでもなれたんだと思う
(大人が入れるほどのかまくらをこ ....
本屋の夫婦が 
休日の買い物に行ってる間 
店内の椅子に腰かけて
ストーブの火がゆれる窓に 
開いた両手を揃える 

昨夜の朗読会で 
ギターを置き忘れた雲流さんが 
こんこん と叩い ....
雪が舞う舞う
雪が舞う


涙も枯れて
打ちひしがれた
わたしの頭上で


雪が舞う舞う
雪が舞う


頬赤らめて
笑顔で寄り添う
ふたりの頭上で


雪が舞う
 ....
こんにちは、
あなたはだれですか?
私はずっとここにいて
巡る春を待ち続けているのです


そうですね、
ここはとてもきれいでしょう
いつも隙もなくあたたかい
何から何まで色彩で満た ....
美しい双子を前にしてわたしは歌う

二人ともそれぞれ美しいのだが
左の少女の手はとくに美しい


わたしは右の少女の手を取り
左の少女の手を美しいと思うのだが

左の少女の手を取ると ....
なんか腹ふくれる感じがうぜえ、
つーかなんか食べんのがめんどくさい。
がやがやして食べんのがめんどくさい。
時間が早く終わる気がする。
普段は一人がいいかもしれないと思う。
腹ふくれると気持 ....
まるで

天使と悪魔を
足して2で割ったような存在

天使が囁く、こっちへおいでと
悪魔が囁く、こっちへおいでと

白の世界と
黒の世界

どちらにも
なれない私は灰色だ

 ....
ああ
真に面倒くさい世の中じゃ

わしゃ
眠いんじゃ


ああ
実に面倒な世の中ですね

私は
とても眠いのです
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
私信佐野権太21*08/2/11 16:16
独立した弧の夢を見るnakahi...308/2/11 15:46
ポストはいつも開けていてはるこ5*08/2/11 15:19
どこか しずか森さかな208/2/11 13:56
色彩美人木屋 亞万1*08/2/11 13:35
勤務評定餅月兎4*08/2/11 13:29
二十九年すぎた頃からもっと恋しくなった佐々木妖精16*08/2/11 13:27
実験室37−C塔野夏子16*08/2/11 13:12
心を繋いで夢乃 綴喜208/2/11 12:52
夢についての一考察、彼。空雪0*08/2/11 12:45
完成せぬまま[group]餅月兎3*08/2/11 12:11
ロストキャンバス鋼鉄漢108/2/11 11:32
山うどペポパンプ9*08/2/11 11:28
植物小原あき16*08/2/11 9:28
宿命太陽の獣008/2/11 9:05
愛しい人へ西藤ウサギ208/2/11 6:52
まよなかUtakat...408/2/11 3:53
紙吹雪放たれてtext108/2/11 3:04
脅威kei99108/2/11 2:37
心からとると108/2/11 1:16
鍵穴[group]よしおかさく...3*08/2/11 0:55
カラビナ、切っていくんだろピッピ1808/2/11 0:23
都会の雪亜樹3*08/2/10 23:54
留守番時間      服部 剛108/2/10 23:41
白い夜にHonest...3*08/2/10 23:36
それでもきっと季節は回る明日殻笑子2*08/2/10 23:20
双子湖月4*08/2/10 23:15
怠惰榊 慧308/2/10 22:59
灰色三奈308/2/10 22:43
真実蒼木りん4*08/2/10 22:27

Home 戻る 最新へ 次へ
4308 4309 4310 4311 4312 4313 4314 4315 4316 4317 4318 4319 4320 4321 4322 4323 4324 4325 4326 4327 4328 4329 4330 4331 4332 4333 4334 4335 4336 4337 4338 4339 4340 4341 4342 4343 4344 4345 4346 4347 4348 

【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.66sec.