電気を消して
暗くして
君は僕の
精神不安定剤で
流れ出す夜
透明
触れられない
白い肌
ああ僕は何度
幻滅しただろう
それでも僕は君に
幻想を抱いている
そして僕 ....
泣きたいのに
年齢が邪魔をして泣けない
大人顔
友人の電話に
声が滲む
人はいつをもって
大人と言うのだろう
まだわからないなんて
子どもみたい
また眠れなく ....
「ねえ、良いだろ?」
何が良いんだかと思いつつ
とりあえず
あなたの左腕にしがみついてみる
押し付けた胸のふくらみに気づいたらしく
慌てふためく様子が可笑しくて
かまととだとか ....
風が届けてくれた誰かは知らない人の思い
けだるい朝の坂で僕の足はとまり先には進めない
全て君が綺麗だから僕の体は動けない
どのくらい繰り返せば毎日は明日じゃなく未来に続く
....
狂った虫の乱れ飛ぶ強い日向の幻想だ、おまえの喉もとには高熱、あらん限り俺が注ぎ込んだ、強欲な素面の状態…ひっきりなしに喉を鳴らしているのは飲み下すのが怖いせいだろう―蛇口から水滴、濡れ ....
暗号文
目に飛び込むのは
私だけが分る暗号文
・・・だと思う
「メール待つ」
そう思わせるのは
私の思考が
あなたで一杯だから
確信は無い暗号文
だから
おはようの
....
おい、風よ
気が早すぎるんじゃないか
得意顔して びゅう、と吹き
桜はいいさ
急いで膨らませればいい
ラッパスイセンたちは
身支度に少し慌てているようだ
雪を降らせる ....
海の上に
とんび?
くるくる螺旋を描いて舞いあがれば
はたまた真っ直ぐ急降下
変わりゆく人生のように
浮き沈みを繰り返す
もし俺がとんび?だったら・・・
やべ ....
あたしはきみをしらない
きみはあたしをしらない
このせかいのなかで唯それだけがたしか
きみはあたしをしらない
海鳥が羽ばたいて行く
波音が声も表情も攫ってしまう
ここを離れれば全て遠のいてしまいそうで
時計は腕から外して仕舞った
すこしでも時間を忘れられればいいと
そう思っていたから
....
呼んでも来ない
呼んでは消える
声は鍵になり
あけるもの無く
何もせぬまま
そこに浮かぶ
塗り込められた
壁の扉
ふたたび現われ
何処へつながる
鳴るのはひとつ ....
あきらめて
いちばんこわいものはなに?
きらわれて
いちばんみえるものはなに?
かえらなくて
いちばんなくすものはなに?
よっちゃって
いちばんおいしいものは ....
恋ってなまえ
愛ってひびき
あたしっていう女
あたしのなまえ
あなたが口に出すと、ちっぽけなことがどうでもよくなる
あたしの名前すら消えて
あなたの声だけが響い ....
寒い国から南の国へ
赤く頬を染めた 友がやってくる
過ぎたことにくよくよするな
今宵は朝まで語り明かそう
お前と俺といつもの仲間と
酒と灯りがあればいい
友あり遠方よりきたりて
亦 楽し ....
美しい犬がいた
おばあちゃんが しゃべっても
おじいちゃんが ふらり通っても
見慣れない客の私が そわそわ頭を下げて
みつめても
じっとして
娘が話しかけると
ぺたんとした長い耳 ....
あんなこともあったな
さりげなく消えたから
追いかけねーよ
ランドリーの中で
誰かが来るの待ってる
文化包丁片手に
古いレコードを
回しながらの
待合いバズ
あの頃
良かったね ....
どうしたってこの繋いだ手が離れるなら
気休めの言葉なぞでなく
指を絡めた2つの掌を繋ぐ、
小さな楔を打ちこませて
膿んだっていい
どろどろに蕩けて2人でひとつのかさぶたに
なれたらいい ....
{ルビ荒=すさ}ぶりの手のひらを返して
寝息の間に
水を汲みにいく
逃げ出さない太陽のしるしと
ガラス窓の四辺に溶けこむコールサックの黒煙を
一枚ずつめくりあげる
この程度の渇き ....
気がつくと私は青い海の部品の一つで
どこまでもどこまでも沈んでいく
重力をなくした体は
潮をはらんでふやけたまま
これは落下、と呼ぶのだろうか
そうか 海の底は青くなんてないんだ
こ ....
思いきり泣いたので
結構貯まった涙の玉
業者に売りさばくのも
良いのだけれど
私を悲しませたヤツに
思いきり投げ付ける方が
良いのだ
仕事終わりに呼び出した
人気の無いオフィスで
....
梅雨の季節が来た
じめじめして
生ぬるい様な
感じもする
部屋の中が
蒸し暑い
まるで
蒸し風呂みたい
また
梅雨の季節が
やって来るね
梅雨ばかり
続いていると
....
雨の日に
傘を差して
公園まで
行った
ブランコも
滑り台も
みんな
みんな
雨に濡れていた
誰も
いない
公園は
とても
静かです
雨の音だけは
聞こえます
さよならの後で
僕は泣いた
別れるのが
つらかったから
君には
もう
逢うことはないから
君の
笑顔は
消えることもなく
僕の
思い出の中に
いつまでも
残っている
....
病室で寝ていると
コツコツと足音がする
それは
アイのサイン
病院にいる人たちは
みんなスリッパ
スタッフだって
スニーカー
革靴のあのひとの足音だけが
コツコツ響い ....
ノックをしてみる
と、きちんとノックが返ってくるので
僕は待ってる
春になって数回目の風が吹く
見上げる空の青さも
鳥の羽ばたきも
風にさらされている皮膚も
本当は多分
言葉でしか ....
振り向かないでね
そのまま
そのままでいて
わたしが抱いている
この肩が
この首が
この背中が
わたしが全身を抱きしめているから
だから
物音がしても
振り向かない ....
堂々としていよう
国会議事堂や平等院鳳凰堂よりも堂々としよう
いやもう城になろう
武田信玄も言ったじゃないか 「人は城 人は石垣 人は堀」って
俺は全国の城さんと石垣さんと堀さんが羨ましい
....
{画像=080406010521.jpg}
時は来た。
静寂の内に夜はある。
白茶けた空間に私は浮かんでいる。
テレビは灰色の仮面を取り戻し、
電気ポッドはひび割れた声を上げる。
カーペッ ....
はじめての海
林の隙間から見える
とてつもなく高い
大きな大きな青い海
あれは空だよ
父さんと母さんは
笑ってたけど
あれこそが海だった
死ぬまで忘れない
遠く遠く
声がするから
風がやんだ
風をふりかえる
愛した肉は
東京で息をする
茜いろを
風を抱きしめた
涙をふいたら
さよならの意味
....
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