梅のにおいだ
がらんとした空洞のせかいに
手をひたす
わたしがさわれて
感じられるものを
おもいきり吸い込むために
あざといまなざしに
淋しくかかげた
いたみの芽 ....
何もかも投げ出したくなる衝動を
バネにして
走り続ける 努力 をしてきたけど
そろそろ 息切れ
助けてほしい と
願っている間は
どこまで行ったって ....
赤い血なんかたぶんうそだろう
ぼくはそれを見たことがない、ぼくはそれを
それを見たことがなくて
頭を掻きながらぶつくさ言ってばかりいる
赤い血なんかたぶんうそなんだ
信じられ ....
お金があること?
美しいこと?
そうじゃない
手を広げて
顔を上げて
蒼い空に微笑んでみて
どんな姿でも
生きているだけで
倖せ
生まれた奇跡を
いつの間にか忘れて ....
桜はつぼみをふくらませ
はちきれんばかりである
春がやって来たその
瞬間これら無数のつぼみは{ルビ大爆発=ビッグバン}を起こし
全エネルギーを解放する
世界はピンク色の光 ....
桜とれんげと菜の花が手を組んだ
別に、だれかと戦争を起こそうという
キナ臭い考えからではなく
隣のミオちゃんを元気づけるために
ミオちゃんは今年で八つ
ミオちゃんは生まれつきからだが弱い ....
つるつるして光沢のある
金属性の空を
黒ずくめの
鋭利な男が
静かに切開する
美しい処女の血が
あふれ出す
みな恍惚の表情を浮かべ
死に絶える
栄光の
オルガスムス
太陽は
....
宇宙の中にかたつむりが咲いている
無重力の中、黄緑の飴玉が雨のように落下していく
みずみずしい果物が口から溢れる今その瞬間が
ブラックホールに吸い込まれて消え失せた
宇宙人 ....
頑張れと励ましながら
実はあいつの失敗を心から望んでおり
おめでとうと言いながら
つまらなねぇと思っており
元気出してと言いながら
相手の挫折を心から喜び
ひとの不幸をおかずに今日もご飯を ....
みずたまり はねたらまた みずたまり
きいろいながぐつ あかいすぽーつかー
ばしゃばしゃはねたら また みずたまり
かなしいどろみず いくつも かぞえてるあいだに また
はれた ....
桃の味なんてしないわ
紅茶に潜ませた桃色が匂うだけ
真っ赤なソファが拒絶
白いシーツの群れが
羊に見えたのは内緒
絡めた指から零れたのは
夜粒の欠片だとあなたは言うけど
違う ....
今日も爽快
マーチングバンドの
小太鼓の音
胸を張って行くぞ!
地味がいい
派手よりも地味がいい
汗かきベソかき恥をかく
くつろぎのコーヒー
洗濯して
布団干して
掃除して ....
あなたを写す鏡になりたい
あなたが笑えば、わたしも笑い
あなたが泣けば、わたしも泣き
あなたが苦しめば、わたしも苦しむ
わたしはあなたにかける慰めの言葉を
持たないかもしれないけれど
....
いのちを
す て た
ビニール袋に入った命
感情のない指先から落とされた
見よ 馬車!馬車!馬車! 偏見なる眼差し
安い賃金が笑っているではないか 黒いボロ雑巾の中
マグマの塩酸 ....
僕が歩くことを望んだのは
いつだったろう
歩くことを覚え 望みを知り
それが今ここにあることを知ったのは
幼き頃のふるさとで
知っていても
もっと もっと その先には
とても とて ....
(こえを確かに聞いたのです)
黄昏時雨時のころ
ましろな空に描かれたそれは
まるでパステルピンクでお絵描きされた
小さな子供のこころのようで
煙草を ....
泣いた日
左手が動かなくなった日
ボケットに突っ込んだ手を
先生に注意され
からかわれた手と
庇われたことが恥ずかしくて
泣かされた日
泣かされた日
いつも庇ってくれてた友達が触っ ....
大きな塔の上から
下の世界を眺めると
客観的に
この国は色がないなと思うのだけど
じゃあ、さて色をつけようとしても
センスのないぼくは
きっと、特定の女の子にだけ気に入られるような
....
シギ シギ
森へ行こうよ
春の夜明けに
紅い三日月が出たよ
たくさんのアゲハ蝶が
群れをなして舞い踊る
あの草原へ行こうよ
森を抜けたらもうそこだ
あの貴婦人に会いに行くよ
....
私がホームセンターで
百五円で買ってきたアリッサム
少し大きめの鉢に植え替えて
ベランダの日陰に置いた
毎朝少しずつ水をあげて
眺める
心の中で「おはよう」
少しエネルギーを貰えた気 ....
キミが居る限り僕が在る限り
世界はきっと廻り続けるでしょう
桜の咲く季節を迎えて
色付く頬を風に隠しては
優しく微笑む後姿
河川敷を歩きながら眺めよう
飛び立つ水鳥は空に消え
心の隅 ....
なんだらかんだらほうほうのてぃ
ごぎょうぶぎょうじゃさむらいじゃ
ぐわんぐわんのごはんごはん
どうとんぼりにながるるがるるる
なななななんとなんでもなっすぃん
ほとけもからすもさらしもの ....
「私のポエジー」という女は酷く睡眠好きだ
夜毎強いアルコールに酩酊して
朝の光じゃ呼び出し不能
原稿用紙の幾重にも重ねられた白いシーツの下 そのまた奥の奥……下の方で
美麗にして妖艶 ....
炭鉱に潜り込んだハンチング帽がフライパンを平らげた夜
カタツムリが春を迎えて太陽とセックスを繰り返す
傘を持つ女は破魔矢だろう
そう見立てたソメイヨシノが牛のよだれに塗れている
悲しい夜だ
....
誰かを信じるには短すぎるくらいの残された時を
新しい季節へ見送る わたしを 新しい季節を迎える あなたは
ありがとう を足りないくらいに
いいえ それは わたしの感じているだけ ....
貴方が淹れる紅茶は
いつもいつも
舌が痺れるほど甘くて
ダイエット中の私には
大敵だった
それでもあなたが
にこにこ無邪気に微笑んで
美味しい?もっと飲んでね
なんて ....
クレープ屋さんがつぶれた
事象としてはただそれだけ
毎日通る商店街の一角に起きた小さな変化
しかし私にとってそれは
嬉しそうに笑う君の喪失であり
その君の思い出までもの損失で
君に遭遇 ....
小さな神様が
春の雨に打たれていたので
傘をさしてあげた
神様はありがとうを言って
釣竿を垂れると
雨粒の中から
虹色の魚を釣ってくれた
魚は苦しそうに跳ねていたけれど
自分は誰も苦し ....
点描を打ちながら
窓に・風
空に・花
見れば・雲
きん・こん・チャイム
音楽室
古いピアノふるえる
新入生たちの指
柔らか過ぎて
美術室
ももいろの花瓶が立ち上がって
春 ....
男爵ディーノの得意技
マウント状態から、相手の顎部を片手で抑え付け
「鼻が邪魔にならないかしら?」と言いながら、
もう片方の手で相手の鼻の穴に指を挿入し、
自らの口で相手の口を押さえる大技 ....
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