破壊の途上の
解体現場が
夜を迎えている
声のない断末魔
それは空虚な惨劇だ
肉体も精神も
過去も未来も
そんなの関係ねえ
物質化された
いま ....
窓際 春のはじめの陽に
鉢植えの花が咲いてゆく
緑の葉が孔雀のようだ
朝と昼と夜が流れている
その少し離れた台所の隅に
チューリップの造花がある
流し台のガスコンロの近く
ひそりと赤 ....
雨が降る
重く沈む大地
佇む電柱のむこうに
荒れた風景がひそんでいる
降り続く雨に
思い出が
霞む
やむことのない
雨音の隙間で
ひっそりと
時が無言でいる
今が幻のようだ。
....
地上に足を着けたことのない鳥が羽おおぴらげて
大空を自由に飛び回ろうと羨ましくないんだ
どんだけ自由だ関係ねえって泣いても
食うもん食うために生きるそんだけのためにも
閉じなきゃならないも ....
鏡は知っている、として
おまえはどうなんだ?
生きているのか?
魂を病んでいるのか?
つるりとした風の肌触りに身を震わせているのか?
無闇に齢ばかり食っていないで
答えを 落として ....
唇を湿らせて
湿らせるからまた
乾いていく
いつかひび割れて
また舐められる
口の上に鼻があるのは
どうしてなのか
口で味わうときに
鼻も恩恵を受けるためか
初めての口紅 ....
その色
スカンジナビアの薔薇より
もっと赤い
沈み込むように
夜な夜な世界の果てまで
私のつま先から髪の毛の先まで
何も残さず
燃やしつくす
夢の砂漠は
いつか辿り着くと ....
石につまづき、転んで、
ひざ小僧を。 すりむいた
のど仏
般若心経など 唱えていますが
赤と白の組み合わせ、
猛スピードで通り過ぎて行く
ひざ小僧は。 ....
ある雪の日に手紙を出しに外へ出て
すべって転んで骨を折ったヨシ子さん
ケアマネージャーが入院先へ
見舞いに行ったら泣きべそで
「アタシ馬鹿よね、おほほほほ・・・」
折れた骨がく ....
スナフキン
買い置きのチョコレートが切れてしまって
買い足しに行かなければいけない
コンビニで立ち読みをしているスナフキンに会う
やあ、いい天気だね
一通り天気の話をすると
彼はまた手 ....
英和辞書と歌詞を照らし合わせながら僕は「永遠の初恋」を知った。それは僕の「君」への想いを代弁してくれていて、高校生の頃に戻ったような気持ちにさせた。僕はいつも君と堤防を自転車を押しながら流れ行く川を ....
体のパーツを 四角い画用紙に敷き詰めて 新しい駅弁を作っている
髪の毛はスパゲッティ
腕はエビフライ
足は大根やら人参やら 和風の煮物
胴体部分はラザニア
爪や歯は 歯応えのある 沢庵や福神 ....
あのほほえみ あのやさしさを
忘れてしまうなんて 私は信じない
だってうたうこと 生きてゆくこと
教えてくれたのは あなただから〜♪
あの日
あなたの肩は震えてい ....
脳内アニメの僕にぶたれた
隣で笑う君が 羨ましかった
素直に笑えなくて こっそり泣いた
多分 気付いていたんだろう
原石なら転がっている 拾うのをためらっているだけ
万人の声は漂って ....
舌先で春を捜している
鳥居に差し込んだ陽光に瞬きを繰り返しながら
カタツムリがミシンの上で踊っている
風に乗った時計の短針を
追いかける人々の手にはハンマー
舌先で春を捜している
電熱 ....
誰も傷つけずに
救えたらいいのに
やさしい嘘なら
さし出してもいいって
誰が言った?
魔法はいつか解けるなら
全部 嘘だと
あなたは気付くのでしょうか
あまりにも青すぎる空が
胸を刺す日がある
チクリ ギクリ と 痛む
青空は絶対的に元気をくれるものかと
信じていたけど
それでも外へ出れば
少しホッとして
....
GooDもブッ飛ぶ離島は未踏の秘境と呼ばれた
祈祷と異能の固形が ぐるりと廻る
CooLに憂いが熟れてくが
終いに向かって集結する
春が来て夏が行き秋は走り冬が居座る
....
春の女 桜の古木にもたれて
ぬめる 初々しい 肌 寄り添う
産毛が細く 金色に光っていて
毛穴は深く 呼吸をしていて
絹の触れあい
暖かな風は 透ける布の裾に戯れ
頬の紅が ....
吐き出さなければいけないものが多くて僕達は
いつもふきだまりを求めている
押し出すことをいつも恐れて
留めておきたくなり、
残しておきたくなり、
手放すことが恐くなる
雨と同じ速度 ....
いたむのも
ごはんを食べていれば
まぎれるのでないかなあ と
考えて
なんだかいつもよりも
かみ
かみ
かみ と
ウインクするように噛んだのです
たいせつなウインクは奥歯です ....
素敵な夜を
二人でナイト
今夜はもう
帰さない
二人だけの夜
すてきな夜を
今夜は二人
今夜は
帰さない
すてきなナイト
今夜は
眠らずに
踊ろう
すてきなダンス
....
幾十年も働くということが
途方もなく長い道のりに思え
僕はひとまず荷物を降ろし
ありきたりないつもの道を外れ
目の前に広がる
今日という日の草原を
無心で走ろうと思った
....
もぐらに会いたい 今すぐ会いたい
でもそれは叶わぬ夢 だってここは
マリアナ海溝の奥深く
地上の光が届かない 海の底
だけど会いたい もぐらに会いたい
これは私のわがまま 無理に決まって ....
茹でたての素麺をつかって
ひとりSMに興じていたら
突然 お巡りさんがやってきて
僕は逮捕されたのです
罪名は ひとり素麺SM罪
薄暗い取調室のなかで
強面の刑事さんに取り囲まれ
何 ....
明日は
卒業式
それぞれの
思い出を胸に
新しい道へと
旅立っていく
三年間
過ごした
友だちとも
もう
お別れだ
みんな
みんな
新たな
希望を
抱いて
それ ....
なぜ僕は今日も
この手で重たい門を
開けるのだろう?
なぜ昨夜の雨のどしゃ降りにも
水溜りはいくつもの楽しげな波紋を
広げたのだろう?
なぜ春を待つ空は
あんなにも ....
骨格だけの春が
幾体もおどっているよ
薄桃と薄青が
まじりあうあのあたり
もういないはずのひとと
話をしたんだ
そうだよ それは夢だった
けれど
粒子状に還元されてゆく情景
....
星を眺めるだけで
こんなにも人は優しくなれるものなのか
今日は満月だ
まだ時間はあるだろう?
うさぎになって跳んでいこうか
夜空の片隅に建つ小さな家
永遠に消え ....
今ココロの 形が見える
暖かい春の陽に まもられながら
ぼんやりしていた 僕の所にまもなく
届け ....
4253 4254 4255 4256 4257 4258 4259 4260 4261 4262 4263 4264 4265 4266 4267 4268 4269 4270 4271 4272 4273 4274 4275 4276 4277 4278 4279 4280 4281 4282 4283 4284 4285 4286 4287 4288 4289 4290 4291 4292 4293
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.99sec.