緑色をぬる
たとえば葉の緑だ
黄色をぬる
それはレモンの黄だ
背景に街のグレーか
あるいは部屋のセピア色をぬる
中央に常に不明のオノレを描く
抽象への誘惑をしりぞけ
克明に過去をさかの ....
いま詩を書くということはデコラティブよりシンプルに
漢字は機械が教えてくれます雰囲気を読んで行間に落涙する
おとぼけおめかし生半可な相対主義者の船上で誰かにとっての
宝物を目指し行く冒険という名 ....
使わなくなった手をひとつひとつ外し、引き出しまで引きずりしまい込む。十本目の手は十段目に、五本目の手は五段目に、解りやすいようにしまい込む。手はどれも握り締められてい ....
こんな夕暮れは
たまに
たまになんだけど
あなたに逢えることが嬉しくてしかたなかった頃の私が戻ってきてね
ふたりで駈け落ち気分で出かけた場所を思い出すの
嬉しくて切なくて
....
僕は睡蓮の池の絵に
名前を付けた
夕暮れ
どこかヨーロッパの石畳の町
大きな花屋が一軒あって
歩道に沢山の鉢植えの花をいくつもならべて
ほとんど黄色の花が多いみたいだけれど
どれも金塊を ....
とうめいになる
そらでもなく
流体でもない
ただとうめいに なる
ボクはここにいて
キミを見ている
キミはボクを見ようとしない
意思の力で
とうめいになる
全身で
....
窓際からの風が
僅かに
ほんの僅かに
口角を持ち上げては、
私を彩る
それは
ふらつく指先から
あなたの
瞳までの距離を
計ろうとする度に
....
昔 父さんが庭の木に作ってくれたブランコに
僕たち兄弟が並んで
そうやって
毎日 そうやって暮れるまで
永遠に思えるような時間を過ごした
季節が変わるたびに
短くなっていくのだ ....
音楽がないと生きていけない訳がない
なくても生きていけるよ
だから間違えないようにしよう
そんなことより金がなくては生きていけない
金がなさ過ぎて落ち込んでいた
昨日の俺は悲しみの果てだ ....
イチゴのにおいのするピストルで
氷のなめらかさの弾丸を放って
稲妻の響きはハイビスカスのかたちを描き
空気のざわめきはボーダーコリーのかたちを描く
コパトーンと遠雷
スコールと狙撃手
チョ ....
必死で過保護に育てようとした人生は
思っているよりずっと傷だらけ
何のためだったか
恐怖に感じるものを見失ってしまった
また無理矢理一日を乗り切った
スプーンですくえるほどの救 ....
一人になると
ぐわん、と
影が大きくなる
消えたパーツは
二度と
戻らない
だから
形の合わないパーツを
空いた隙間に
ねじ込む
だから
きっとうまく ....
君は
なんにも心配しなくていい
明日のことを考えなくていい
世界は自動的に進んでいる
ただベルトコンベアーの動き見定めて
端っこをしっかり掴んでいるだけでいい
あとは部屋の中でジっとし ....
共有はしないけれど
否定はしない
と、いうスタンスを
貫くが
そこに感情がないわけではない
眠るひとの
額に口をつけるとき
その日一日
足りなかった言葉を添える
それ ....
枯れた若人が溜め息と
その病院船の仕組み。
{ルビ黒=くら}き路地より足音する{ルビ湿=した}たり、
あっち霧空、街の火で燃えてろう。
"おはよう
生まれてきた
小さないのち"
これから始まる
輪廻の巡りに
母親は
一つだけ
欠片を落とす
それは
キラキラして
鋭くて
暖かな光を持つ
で ....
らせんの黒いコード
何かと何かに繋がっているだろうから
青いといわれているこの島の空に
ひゅうひゅうと風を巻き
掛かっているのだろ
治りかけた風邪
鼻水をすすり
まだ少し寒いから
....
そでとくびのながい
ふくがすき
なるべくじっとして
はるがきたかどうか
うたがっている
もうサクラは
ちったというのに
ぼくは
すきだったのかな
こんがりと焼けた茜に
今宵あなたとニコーラへ
とろりと滴るバターの琥珀
バジルで装うゴルゴンゾーラ
ギンガムクロスに灯るオイルランプが
ゆらゆら ゆらゆら ゆらめいて
窓から見える ....
なまえ、ください。
道路の上に横たわる、かぞく
駆け寄った。悲しくて、悲しくて。
もう、しんでいるのでしょう?
あぁ、どうかこれ以上
ひかないで、踏まないで
魂は、 ....
20代男性が
エロいトークをするのは
セクハラにならないんだろう?
むしろ
爽やかに
うつるんだろう?
30代を過ぎると
セクハラになるらしい
....
失った恋が
目の前で 僕抜きで
始まる としたら
それははがゆくて 怒りに満ちて
でもそれはまた
自分が何も得なかったかも知れないという
暗がりとの戦いでもあるのだ ....
猛禽がやたら低く飛んでるな
なのはなにしずかなあめ
なのはなにしずかなかぜ
桜の花びらに埋もれた
側溝のたんぽぽ
散って舞う風流よりも
舞って発つ、汚れても ....
「ここになにかがありまする」
そう言って彼女は化石発掘用のトンカチで
私の胸をとんとんと叩く
いつもの陽だまりの午後
「なにもありませぬ」
「いやいや、なにかあるであろう」
....
遠 破 く
青 夏く 片踏 普
年 のを数与をみ は き
はた立 日求多え優し い た
だち尽 にめ ....
何かが転げ落ちて紛失
俺の
向こう側の感覚、鮮やかに喪失
失われた概念的な胎内そのがらんどうに
途方もなく哀しい灰色の風が吹く
灰色の風がどこか
忌々しい地域から巻き上 ....
今夜は少し暖かい。
だから、君を迎えに行くよ。
夜の闇に包まれれば、僕らの手も見えないさ。
だから手を繋ごう。
一緒に帰ろう。
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老いたる
傴僂の子は
よく話すことができない。
ぎらぎらと目を剥いて、
ふいに瘤をみせて、
去って行く。
言葉を彼は瘤に溜めている。
....
彼女の潔白な素肌、
ずっと透明なまま
水面で服の中身となり
日々潤いを保ちつつ
日々最高の状態に更新、
白く淡く蒼く細く
叩くと高く響くだろう
手足は長くしなやかに
大きくわずかに ....
失って気づく
こんなにも愛していたことに
涙が流れる
もういないあなたの席を見つめて
話しかけると不機嫌な顔
「邪魔すんなよ」って顔に書いて
それでもいつも
向き合って返事を ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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